tPA静注療法が行われるようになった「基準」について説明します。
米国でのtPA静注療法に関する臨床試験の結果は、1995年に発表されました。
この研究では発症3時間以内の脳梗塞を対象にして、体重1kg当たり0.9mgのtPA製剤(アルテプラーゼ)が投与されました。
その結果、3か月後に「障害なし」であった患者さんは、tPA群39%、偽薬群26%とtPAのほうが良い結果でした<上図>。
これを受けて、tPAは1996年に米国で承認され、その後、世界40か国以上でも使われるようになりました。
一方、日本では6年後の2002年から、J-ACT(Japan Alteplase Clinical Trial)という臨床試験が行われました。
発症後3時間以内の脳梗塞103人が対象で、日本人では脳出血が元々多いことを勘案して、体重1kg当たり0.6mgと海外用量の3分の2が投与されました。
量を減らしたのですが、上図のごとく、3か月後の「障害なし」はJ-ACTでは37%、「軽~中等度障害」は20%と、米国の試験よりわずかに劣りますが、死亡例は日本での臨床治験の方が少ないという結果でした。
以上の結果から、厚生労働省に承認申請が行われ、2005年10月11日から、tPA製剤であるアルテプラーゼが脳梗塞に使えるようになったのです。
これがtPA静注療法の日本における基準です。
米国でのtPA静注療法に関する臨床試験の結果は、1995年に発表されました。
この研究では発症3時間以内の脳梗塞を対象にして、体重1kg当たり0.9mgのtPA製剤(アルテプラーゼ)が投与されました。
その結果、3か月後に「障害なし」であった患者さんは、tPA群39%、偽薬群26%とtPAのほうが良い結果でした<上図>。
これを受けて、tPAは1996年に米国で承認され、その後、世界40か国以上でも使われるようになりました。
一方、日本では6年後の2002年から、J-ACT(Japan Alteplase Clinical Trial)という臨床試験が行われました。
発症後3時間以内の脳梗塞103人が対象で、日本人では脳出血が元々多いことを勘案して、体重1kg当たり0.6mgと海外用量の3分の2が投与されました。
量を減らしたのですが、上図のごとく、3か月後の「障害なし」はJ-ACTでは37%、「軽~中等度障害」は20%と、米国の試験よりわずかに劣りますが、死亡例は日本での臨床治験の方が少ないという結果でした。
以上の結果から、厚生労働省に承認申請が行われ、2005年10月11日から、tPA製剤であるアルテプラーゼが脳梗塞に使えるようになったのです。
これがtPA静注療法の日本における基準です。