2015年10月8日 山梨県
旧睦沢学校校舎(藤村記念館) 重要文化財
山梨県甲府市北口
藤村記念館は、明治8(1875)年、巨摩郡睦沢村(現:甲斐市)に建築された校舎です。昭和41(1966)年には武田氏館跡(武田神社)西曲輪に移築、山梨県第5代県令・藤村紫朗にちなみ藤村記念館と命名され、歴史や民俗の教育資料館として一般公開されてきました。甲府駅周辺拠点形成事業に伴い、歴史景観の再生と市民や観光客の交流ガイダンス施設とすることを目的に、平成22年8月、甲府駅北口に移築・復元されました。この建物の様式は、当時の県令・藤村紫朗が積極的に奨励した擬洋風建築(西洋建築に似せて建てられた建築物)で、明治前期には市内の多くの官公舎、学校、商家などがこの様式で建てられ、藤村式建築とも呼ばれています。明治10(1877)年に甲府を訪れた英国公使のアーネスト・サトウは、街中に西洋式建築が建ち並ぶ様子に驚き、その数はまちの規模からして日本一だと日記に書き残しています。建物は、正面中央の玄関車寄せ、2階のベランダ、正面吹き放ち円柱、出入口や窓の黒塗りアーチ形の枠、両開きのガラス戸と鎧(よろい)戸の二重扉などに洋風の意匠を見ることができます。外壁は漆喰(しっくい)塗りの日本壁で、隅は黒漆喰で石の形を示し、屋根は宝形造の桟瓦葺(かわらぶき)で、中央に太鼓楼と呼ばれる塔屋をのせています。 甲府市ホームページより
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