2015年12月28日 広島県
西郷寺 重要文化財
広島県尾道市東久保町
広島県尾道市、浄土寺山麓にある「西郷寺」です。本堂は時宗の本堂形式としては、他にたぐいまれみない名建築です。。鎌倉時代末期の正慶年間、遊行六代一鎮によって開かれたと伝えられています。当時は「西江寺」と称されていました。本堂は、文和2年(1353年)に発願され、時宗最古式の本堂として貴重なものです。堂内に「泣き龍天井」があり、手を打つと乾いた音が帰ってきます。鳴き龍天井、本堂は、山門と共に重要文化財です。
山門 重要文化財
山門は、棟門(むねもん)で本瓦葺きである。貞治(じょうじ)年中(1362~1368)の建築で、板・蛙股(かえるまた)・破風・懸魚(げぎょ)・軒など室町時代の様式がよく見られる。
▼本堂 重要文化財
本堂は、昭和39年(1964)から解体修理で創建当時の姿に復元されたが、桁行(けたゆき)七間、梁間(はりま)八間で、屋根は寄棟作りの本瓦葺きである。棟札によると文和(ぶんな)2年(1353)に、西郷寺2代目住持の託何の発願によって建立されたことが分かる。角柱に舟肘木(ふなひじき)を置くだけの簡素な形式であるが、方三間の内陣の周囲を外陣がめぐる形式の平面は、浄土教に特徴的で、時宗本堂最古の遺構として貴重である。堂内には、“鳴き龍天井”があり、手を打つと冴えた音がかえってくる。
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