広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

お供え詰合せ

2014-08-11 23:59:33 | ランチパック
降り続いた雨もだいたい収まって、もうすぐお盆(月遅れ盆)。
その土地土地または宗派でお盆の風習は異なるが、秋田や津軽などではモナカの皮状の「とうろう」と呼ばれるものを吊るす。
いくつかのメーカーが製造しており、秋田ではおそらくトップシェアがたけや製パン。たけやでは、冬場のうちから障害者の作業所に委託して製造していた。

今年もいつもと変わらぬ「お盆とうろう」。198円だった
昨年やっと開設されたたけや製パン公式ホームページでは、「たけやのお盆落雁、お盆とうろう」というページができて、写真と名前だけ掲載されている。
全種類を扱う店舗はおそらくないと思うので、これで全貌が判明した。
盆とうろう以外はすべて落雁。
「落雁(小)」というバラものが、白、草、赤の3色、「落雁 三段」は上から黄・赤・白、「落雁 五段」は白・黄・赤・白・オレンジ。
そして、果物などお供え物をかたどった落雁をトレイに盛り合わせた「落雁 くだもの盛 大」「落雁 お供え盛」「落雁 籠盛」というラインナップ。


さて、ほかにお供え物といえば、お菓子(と果物もあるか)。
いくつかの和菓子を中心としたお菓子を組み合わせて盛り付け、そのまま供えられる「お供えセット」なるものも売られている。(果物や野菜のセットもあるけれど、ここではお菓子のセット)
たけや製パンでは製造していないようで、秋田では愛知県など県外の製菓会社製のものを見かける。
イオン秋田中央店では、こんなお供えセットがあった。
「お供え」
なんと、工藤パン製!

こんなものも秋田県内に入って来るのか。
工藤パンホームページによれば、工藤パンでもお盆用のお供えを各種製造している。
ホームページには出ていないが、以前調べたところではお盆とうろうもあり、たけやのと同一だと思われる。
その他のお盆製品は、たけやのものとは異なる。

また、津軽地方では「法界折」といって、お盆にお墓で精進料理の折り詰め弁当を食べる風習がある。
それ用に、「法界折詰」の蓮と蘭の2種類もラインナップされている。
【12日追記】イオン秋田中央店で、秋田米飯給食事業協同組合(たけや系列)製の「法界折詰」が、お盆用品特設売り場で(弁当売り場でなく)売られていた! 秋田でもそういう風習がある宗派や地域があるのだろうか。単なるお供え用料理と認識されてしまいそうな気もするが、それならそれでいいのかな。

今回買ってきたお菓子のセットは、ホームページでは「お供え詰合せ(大)」となっている。
銀色の発泡スチロール製のトレイに、緑の縁取りの正方形の白い紙とビニール紐をチリチリにしたような緩衝材を少々敷き、7種類のお菓子と白い造花を載せて、ラップで固定して「お供え」のシールを貼った製品。裏面のシールでは「内容量 7個」と表示。
価格は8%税込み600円。バラで買ったらもうちょっと安くつきそうな気もしなくない。
【8月15日追記】8月15日には10個強くらい売れ残っていて、198円になっていた。なお、たけやの盆とうろうもけっこう残っていて、50円になっていたが、これは買う人がいるだろうか。
【9月18日追記】お供えセットは、翌月の秋彼岸の時にも、イオン秋田中央店で販売された。【2015年3月25日追記】翌2015年春彼岸でも販売。
【2015年8月16日追記】2015年8月のお盆でも発売されたが、若干変更された。価格は同じ。ようかんの代わりにチョコ饅頭らしきもの【8月27日訂正・皮が茶色のこしあんまんじゅう】が加わり、他は各商品の包装が新しくなった。チリチリ緩衝材と敷き紙は廃止(造花はあり)。また、商品名が「お供え詰合せ(イオン)」で、イオン向け専用商品のようだ。イオンでは八甲田、桃山、月餅、いもすけどんのバラ売りもされた。
【2015年12月26日追記】イオン秋田中央店の2015年12月末の正月向け商品としても、お供えセットが売られた。【2019年1月8日追記】青森県では、正月にも仏壇にお供えをする風習が見られるらしく、そのために正月向けにもセットされるのだろう。


以前、工藤パンの大福を紹介した。工藤パンでも各種和菓子を製造し、「工藤の和菓子」というシリーズになっているようだ。
このお供えセットでも、中の商品のいくつかに「工藤の和菓子」表示があった。普段は秋田ではまず購入できないものだし、青森に行っても全種類を扱う店はあまりない。珍しさに惹かれて、お供えセットを買ったのだった。

ラップを外して7種類を見てみた。
左から八甲田・桃山・月餅
桃山は上記リンク先の以前の記事にも写真があるが、包装が異なる。変わったのか、お盆用なのか。
八甲田は青森らしい商品名だが、洋風まんじゅうみたいなの。中は黄身あんでてっぺんにクルミが載っている。【2015年8月25日追記】福岡と東京の「ひよ子」のような感じ。上記2015年のリニューアルではクルミが小さくなった。

春日まんじゅう
いわゆる葬式まんじゅう。まん丸なのが珍しい。
【8月22日追記】食べてみた。あんこがやや塩味が強い気もしたが、おいしかった。
【8月15日追記】たけやの楕円(小判型)の葬式まんじゅうは、袋入りでなくラップでくるんだもので、「焼型まんじゅう」という商品名。
【9月18日追記】たけや製パンホームページの「秋のお彼岸」製品紹介によれば、たけやでは「焼型まんじゅう」とは別に、「春日まんじゅう」という製品があった。円柱に近い形状で、小ぶり【2024年3月20日追記・2024年時点ではむしろ大きめ。変わったのか?】。白くててっぺんには焼き色が付いているものの、図柄はない。

いもすけどん
名前は聞いていたが、実物は初めて。
「津軽名物」と書かれ、青森県の地図も描かれる。
サツマイモ風味のお菓子(サツマイモは原料に入っていない)で、北海道みやげの「わかさいも」みたいなもののようだ。

落雁・やまざき煉ようかん小倉
他の6種類は、バラ売りされている商品を詰めたものなので、それぞれにも表示があるが、落雁だけは一切表示なし。
ホームページに出ている「落雁菊(赤)」と同じ外見。ホームページのは「あん入り」とパッケージに表示があるが、こちらはない。
たけやの落雁と違って、やや楕円形。

煉り羊羹だけは、ヤマザキのものを流用。せっかくならもう一品、工藤ブランドを入れてほしかった!

偶然に出会えた工藤パンの和菓子。お供えした後、いただきましょう。
【8月17日追記】食べたみた。
 八甲田といもすけどん
いもすけどんは思ったより小さく、割ると中に小さな穴が。
味は、どちらもおいしかった。八甲田は見た目はただの白あんだけど、ちゃんと黄身あんの味がして好き。
いもすけどんは、「わかさいも」ほど皮の醤油味が強くなくて、個人的にはこちらのほうが好み。


【13日追記】ホームページには出ていなかったが、店頭にたけやの「まんじゅう詰め合わせ」という商品があった。桃山などを含むまんじゅう5個で600円。
価格やトレイのサイズがほぼ同じで、造花が添えられている(工藤パンの色違いのようなピンクの菊)ことから、コンセプトは上記工藤パンのセットと同じだと思われる。まんじゅう好きにはこちらが良さそう。※この記事後半参照



ところで、イオンリテールでは先週末から今日まで、お菓子類にWAONポイントが8倍付いた(関連記事)。
お盆とうろうやお供えセットも、分類上は菓子になるかと思うが、どちらも対象外だった。
製造元から「パン」扱いにされているのか? それともローカルな製品は対象外なのか?
ちなみに、小さいモナカやまんじゅうなどを袋詰めし、我が家ではバラしてお供えにする「半生ミックス」はちゃんと8倍付いた。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする