これまで時折触れたように、歩行者用と車両用の信号機の青のタイミングを分ける、歩車分離式信号の導入が、全国的に進められている。
歩行者が斜め横断できるスクランブル交差点は、広義では歩車分離式の1種に含まれるが、狭義の歩車分離式は斜め横断できないものだけを指す。以下、「歩車分離式」を斜め横断できない狭義で用います。
※斜め横断できない歩車分離式交差点では、縁石など障害物があったり、一部方向の車両用信号機が歩行者用と同時に青になるような特殊な信号サイクルだったりする場合があります。勝手に解釈せず、正面の信号機と路面の白線に従って横断しましょう。
秋田県警では、押しボタン式歩車分離式の導入とともに、斜め横断できなかった歩車分離式交差点をスクランブル化することも行っている。
2018年は6市11か所がスクランブル化され、秋田市内では広小路「久保田町」、中央通り「市民市場入口」、「秋田駅東口」、新国道「自衛隊入口」(で全部かな?)で実施されていた。
2019年には、秋田市外は不明だが、秋田市内で3つの交差点がスクランブル化された。
1つは2016年に押しボタン式歩車分離式(秋田ではごく初期の導入であった)になっていた、東通の市立東小学校前。「押しボタン式スクランブル」として県内初か? 現地は未確認。
それと、県道28号・有楽町の南側、南通亀の町と楢山登町の境にある、
「下新橋」交差点
押しボタンではないタイプ。
先立って、歩行者用信号機が、電球式から待ち時間表示(経過時間表示)付きのものに交換。※かつては独立した待ち時間表示が一部あったが、劣化してカバーで隠されたり撤去されたりしていた。
9月中頃に、斜め横断用の白線が引かれた。斜め横断用信号機の増設はなく、既存信号機の角度調整も(おそらく)なし。縁石や柵の撤去、表示板類の交換もない、最近よくある、お手軽スクランブル化。
※「音響式」の表示板はないものの、以前から音響式であったが、年明け頃から鳴らなくなっている。秋田市内では、音響式信号がある日突然鳴らなくなるという現象がたまに見られ、さらにそれを警察に連絡するとまた鳴り出すという現象がある。ここも伝えたほうがいいな。【2020年6月12日追記・伝えたが、5月になってもそのまま、6月初め頃にやっと鳴るようになった。以前はどうだったか忘れたがカッコウは鳴らず「ピヨ」だけが鳴る。】
ここは2000年代初期に死亡事故が発生したためか、歩車分離化されたのが早かった。
また、車は県道側は交通量が多く有楽町では渋滞しがち、市道・楢山交番方向からは赤信号に変わってから強引に有楽町へ右折する車も散見され、歩車分離化されても、危険な交差点だと思う。ここに限ったことではないが、思いこみや歩行者用の誤認による信号冒進もある。
スクランブルの斜めの白線が入ったことで、運転者の視覚に対して、歩車分離であることが多少は目立つようにはなったかもしれない。
最後は、大町。
ニューシティ跡地前
10月に入ってから白線が引かれた。
こちらは信号機もすべてそのまま、歩道がない道路だから縁石等もなく、白線を引いただけの超お手軽スクランブル化(なのに、白線工事は後回しにされた)。
ここは車通りはさほどではないが、近くにホテルがあるせいか、不慣れで一方通行路を逆走する車がたまにいる。道路標識は当然あるが、もっと目立つようにしていいように思う。
歩行者側も、この規模の交差点なのに歩車分離なのかと戸惑ったり、車両用を誤認して渡ってしまうこともある。あまり意味がないというかかえって危ない歩車分離だと見ていたが、やはり斜めゼブラで視認性というか訴求力(?)は高まった。
そんな、スクランブルも歩車分離も必要がないような小さく、人通りも多くない交差点。
でも、10年前、20年以上前は、そうではなかった。秋田ニューシティなどが営業していた当時は。
(再掲)2010年ニューシティ解体直前のこの交差点。上の写真とは向きは異なります
ここも歩車分離化されたのは早く、ダイエー秋田店が抜けた後・2000年代中頃だったか。当初は、大町通り方向の車両用が青の間、車が進入し得ない一方通行出口側の歩行者用が他より先立って青になる(現在の久保田町、市民市場入口、秋田駅前と同様)という、変則的なサイクルだったが、後に一般的な歩車分離に改められた。
ダイエーがあった頃ならば、スクランブルにしても効果が大きかったことだろう。
秋田県警からもう1題。
繁華街・通学路の道路上の電柱などに、こんな表示が出ているところがある。
「安全・安心まちづくり 防犯カメラ作動中」
近くには、ドーム型の防犯カメラがある。
2015年から始まった、県警が直接、設置・管理している街頭防犯カメラがあることを示す表示。
2019年秋頃から、微妙に違うこんな表示も登場。例えば、山王十字路。
「交差点カメラ作動中」
近くを見回しても、ドーム型カメラは見当たらない。
左側の信号柱の裏面に表示がある
左の柱のいちばん高い所に突き出して設置されているのは、交通状況監視用のもの。主要交差点に設置されており、県警の管制センターみたいなところから、カメラの向きを変えるなどして、信号制御などに活用している。はず。
街中に設置されるカメラとしては、歴史がいちばん古いと思われ、秋田市中心部には昭和末には既にあったはず。青森県警ではドーム型カメラ化しているようだが、秋田県警は箱型のまま、昔より小型化されている。
新しい表示は、このカメラのことを示しているのではない。
同じ柱をよく見ると、交通状況カメラより低い位置に、
新しそうな白い小さな物体が
後付けした雰囲気
筒状の小さなカメラらしきものが、交差点の真ん中を向いて設置されていた。リモコン操作で動かすことはできなそう。
「NSS」のロゴがあり、そういうメーカーの「ガンタイプカメラ」だ。
なお、山王十字路の交通状況カメラは三菱電機製。
交通状況カメラは、山王十字路では北西角に1台だけ。
新しい小さいカメラは、北西角だけでなく、
対角線上・南東角にも設置、「作動中」表示もある
さらに、西へ進んだ、県庁前交差点にも、
同じカメラが同様に2台。台座や配線は柱の色に合わせてある
そのほか古川添交差点などにも設置されているが、「作動中」表示は未設置の所もあるようだ。
つまり、大きくて車両通行量が多く、事故が発生しやすい交差点を、対角線上2点から撮影・録画して、事故が起きた時の捜査に使うのだろう。
「作動中」表示は、横断歩道もその画角に入り、歩行者が映りこむのでよろしくということなんだろう。
車道向きには「作動中」表示がないが、あれば、ある程度の事故抑止になるのではないだろうか。
歩行者が斜め横断できるスクランブル交差点は、広義では歩車分離式の1種に含まれるが、狭義の歩車分離式は斜め横断できないものだけを指す。以下、「歩車分離式」を斜め横断できない狭義で用います。
※斜め横断できない歩車分離式交差点では、縁石など障害物があったり、一部方向の車両用信号機が歩行者用と同時に青になるような特殊な信号サイクルだったりする場合があります。勝手に解釈せず、正面の信号機と路面の白線に従って横断しましょう。
秋田県警では、押しボタン式歩車分離式の導入とともに、斜め横断できなかった歩車分離式交差点をスクランブル化することも行っている。
2018年は6市11か所がスクランブル化され、秋田市内では広小路「久保田町」、中央通り「市民市場入口」、「秋田駅東口」、新国道「自衛隊入口」(で全部かな?)で実施されていた。
2019年には、秋田市外は不明だが、秋田市内で3つの交差点がスクランブル化された。
1つは2016年に押しボタン式歩車分離式(秋田ではごく初期の導入であった)になっていた、東通の市立東小学校前。「押しボタン式スクランブル」として県内初か? 現地は未確認。
それと、県道28号・有楽町の南側、南通亀の町と楢山登町の境にある、
「下新橋」交差点
押しボタンではないタイプ。
先立って、歩行者用信号機が、電球式から待ち時間表示(経過時間表示)付きのものに交換。※かつては独立した待ち時間表示が一部あったが、劣化してカバーで隠されたり撤去されたりしていた。
9月中頃に、斜め横断用の白線が引かれた。斜め横断用信号機の増設はなく、既存信号機の角度調整も(おそらく)なし。縁石や柵の撤去、表示板類の交換もない、最近よくある、お手軽スクランブル化。
※「音響式」の表示板はないものの、以前から音響式であったが、年明け頃から鳴らなくなっている。秋田市内では、音響式信号がある日突然鳴らなくなるという現象がたまに見られ、さらにそれを警察に連絡するとまた鳴り出すという現象がある。ここも伝えたほうがいいな。【2020年6月12日追記・伝えたが、5月になってもそのまま、6月初め頃にやっと鳴るようになった。以前はどうだったか忘れたがカッコウは鳴らず「ピヨ」だけが鳴る。】
ここは2000年代初期に死亡事故が発生したためか、歩車分離化されたのが早かった。
また、車は県道側は交通量が多く有楽町では渋滞しがち、市道・楢山交番方向からは赤信号に変わってから強引に有楽町へ右折する車も散見され、歩車分離化されても、危険な交差点だと思う。ここに限ったことではないが、思いこみや歩行者用の誤認による信号冒進もある。
スクランブルの斜めの白線が入ったことで、運転者の視覚に対して、歩車分離であることが多少は目立つようにはなったかもしれない。
最後は、大町。
ニューシティ跡地前
10月に入ってから白線が引かれた。
こちらは信号機もすべてそのまま、歩道がない道路だから縁石等もなく、白線を引いただけの超お手軽スクランブル化(なのに、白線工事は後回しにされた)。
ここは車通りはさほどではないが、近くにホテルがあるせいか、不慣れで一方通行路を逆走する車がたまにいる。道路標識は当然あるが、もっと目立つようにしていいように思う。
歩行者側も、この規模の交差点なのに歩車分離なのかと戸惑ったり、車両用を誤認して渡ってしまうこともある。あまり意味がないというかかえって危ない歩車分離だと見ていたが、やはり斜めゼブラで視認性というか訴求力(?)は高まった。
そんな、スクランブルも歩車分離も必要がないような小さく、人通りも多くない交差点。
でも、10年前、20年以上前は、そうではなかった。秋田ニューシティなどが営業していた当時は。
(再掲)2010年ニューシティ解体直前のこの交差点。上の写真とは向きは異なります
ここも歩車分離化されたのは早く、ダイエー秋田店が抜けた後・2000年代中頃だったか。当初は、大町通り方向の車両用が青の間、車が進入し得ない一方通行出口側の歩行者用が他より先立って青になる(現在の久保田町、市民市場入口、秋田駅前と同様)という、変則的なサイクルだったが、後に一般的な歩車分離に改められた。
ダイエーがあった頃ならば、スクランブルにしても効果が大きかったことだろう。
秋田県警からもう1題。
繁華街・通学路の道路上の電柱などに、こんな表示が出ているところがある。
「安全・安心まちづくり 防犯カメラ作動中」
近くには、ドーム型の防犯カメラがある。
2015年から始まった、県警が直接、設置・管理している街頭防犯カメラがあることを示す表示。
2019年秋頃から、微妙に違うこんな表示も登場。例えば、山王十字路。
「交差点カメラ作動中」
近くを見回しても、ドーム型カメラは見当たらない。
左側の信号柱の裏面に表示がある
左の柱のいちばん高い所に突き出して設置されているのは、交通状況監視用のもの。主要交差点に設置されており、県警の管制センターみたいなところから、カメラの向きを変えるなどして、信号制御などに活用している。はず。
街中に設置されるカメラとしては、歴史がいちばん古いと思われ、秋田市中心部には昭和末には既にあったはず。青森県警ではドーム型カメラ化しているようだが、秋田県警は箱型のまま、昔より小型化されている。
新しい表示は、このカメラのことを示しているのではない。
同じ柱をよく見ると、交通状況カメラより低い位置に、
新しそうな白い小さな物体が
後付けした雰囲気
筒状の小さなカメラらしきものが、交差点の真ん中を向いて設置されていた。リモコン操作で動かすことはできなそう。
「NSS」のロゴがあり、そういうメーカーの「ガンタイプカメラ」だ。
なお、山王十字路の交通状況カメラは三菱電機製。
交通状況カメラは、山王十字路では北西角に1台だけ。
新しい小さいカメラは、北西角だけでなく、
対角線上・南東角にも設置、「作動中」表示もある
さらに、西へ進んだ、県庁前交差点にも、
同じカメラが同様に2台。台座や配線は柱の色に合わせてある
そのほか古川添交差点などにも設置されているが、「作動中」表示は未設置の所もあるようだ。
つまり、大きくて車両通行量が多く、事故が発生しやすい交差点を、対角線上2点から撮影・録画して、事故が起きた時の捜査に使うのだろう。
「作動中」表示は、横断歩道もその画角に入り、歩行者が映りこむのでよろしくということなんだろう。
車道向きには「作動中」表示がないが、あれば、ある程度の事故抑止になるのではないだろうか。