広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

駅名決定/郵便局移転

2020-02-20 23:33:08 | 秋田のいろいろ
秋田市の奥羽本線・秋田-土崎間に2021年3月に開業予定の駅の名前が、20日にJR東日本秋田支社から発表された。
公募でもされるのか、そろそろ何かあるかと思いかけていた頃、突然の発表。


その名称は、
泉外旭川(いずみそとあさひかわ)」駅

仮称がそのまま決まったものであり【21日追記・仮称時代は「泉・外旭川」と間に中黒が入るのが標準だったので、厳密にはそのまま決定ではなかった。】、2つの地名を合成した「燕三条」方式である。
泉と外旭川は所在地の地名(大字レベル)【21日補足・駅の所在地としては泉菅野】。
「地域の名称を入れることで、ご利用されるお客さまへのわかりやすさや周辺住民の皆さまには愛着をもっていただきたいという思い」と、所在地・建設費負担者である秋田市からの「ご要望」を「総合的に勘案して決定しました。」そうだ。
【21日追記・21日付秋田魁新報の1面中段と秋田市地域面の報道より】
・「泉外旭川」は2019年7月に秋田市からJR東日本秋田支社へ提案。その後、JR側で検討して決定。
・秋田県内のJRの駅としては107箇所目。→数えれば分かる話だけど、JR貨物の貨物駅は含んでいるんだろうか? また、第3セクター転換された路線の駅もあるから、国鉄時代はもう少し駅数が多かったはず。
・秋田県内のJR化後の新駅としては、2001年の岩城みなと以来。その前は1997年あきた白神、1995年井川さくら。
・全部漢字の駅は1965年の北大曲以来。→ちょっと定義があいまい。秋田内陸縦貫鉄道の前身である旧・阿仁合線でも1965年に駅(大野台、上杉)ができているし、同じく旧・角館線は路線自体が1970年代の開業。「国鉄時代に開業し、現在もJR管轄の駅で全部漢字の駅」ということになりそう。(以上追記)

若干、長いものの、想定の範囲内で妥当なところでしょう。市民からも、あまり不満は出なそう。
両地区の境界であるから、並立させるのが無難。「燕三条」のように。
「泉・外旭川」と中黒を入れたほうが分かりやすそうではあるが、これも「燕三条」にならったとすれば、納得かな。
「外旭川泉」ではなく、「泉外旭川」になった理由は何かあるのだろうか? 語呂としてはどちらも変わらなそうだけど…【23日補足・構想の初期段階では「外旭川新駅」と呼ばれることがあり、後に前に「泉」が付くようになったはず。】

指定席券売機で乗車券を買う時は、駅名の頭文字(1~2? 3?文字)を入力して駅名を検索できる。
「いず」だと「伊豆長岡」とか伊豆急行方面も出てきそう。
「いずみ」にしても、JR東日本管内だけですでに4駅存在する。いずれも漢字で「泉」で、常磐線には「泉駅」があった。
そこから「泉外旭川」を選ぶのは、若干、手間になりそう。

「そと」で始まる駅名は、JRグループ以外も含めて1駅も存在しないようだ(意外!)。
「いずみ」で始まる駅は、日本中で21駅(上記、JR東日本4駅含む)あるようだ。有名なところでは、出水、泉佐野、仙台市営地下鉄の泉中央(他にもいずみ中央と和泉中央もあるらしい)など。



「高輪ゲートウェイ」的なものはさすがになくても、ここ最近の秋田県内の新駅「井川さくら」「あきた白神」「岩城みなと」のようなひらがな漢字混合になることもなくはないかと思っていた。
検討初期の内部資料(?)にあったらしい「羽後いずみ」説を信じる一部鉄道愛好家もいたが、今どき旧国名を冠する駅はないだろうし、(秋田市長にとって重要な地域である)「外旭川」を外すのも考えづらいと思っていた。
「秋田北」「北秋田」などは、別の自治体・北秋田市を連想させるし、秋田市の北部というには中央寄りすぎてそぐわない。

秋田市民以外には、泉も外旭川も存在としてマイナーな地名。外旭川は国内で唯一の地名だと思われ、初見の人は戸惑いそう。「がいあさひかわ」と読んだ人がいたとか。
だから、「泉外旭川」を読めない、あるいは一瞬悩む人は出るかもしれない。

あと「泉」のアクセント。
仙台市「泉」区などは、「カメラ」「タモリ」のように「いず」を高く読む。秋田市泉も、一部の局アナなど地元でもそう読む人もいることはいる。
しかし、秋田市「泉」は、普通名詞の湧き出る「泉」、「霞(かすみ)」「港」のように平板に読むのが本来のはずで、生粋の秋田市民はそう発音する。


今回の発表は、駅名のみ。駅員配置や券売機の有無、(運賃計算の基準となる)営業キロなどはまだ分からない。
【23日追記】それぞれ20日アップの、河北新報のサイトには「無人の駅舎を線路で挟むように置き」、産経ニュースには「同支社によれば駅は無人の予定」とあった。

工事(前回の記事)は、現在のところ、両側の駅前広場は埋め立て途中。
奥羽本線上下線の間の駅舎ができるスペースでも、人がいて何か作業しているが、目に見えて何かが建っているわけではなさそう【22日追記・22日時点では駅舎予定地部分にも重機が入っていた。】。本線からは安全上充分な距離が確保できていそうだが、それでも列車見張員がいて黄色い旗を挙げていることが多く、列車は減速はしないで警笛で応えて通過している。工事が本格化すれば、徐行運転するようになるだろう。※続きはこちら




2月20日には、秋田駅での2つの計画も発表された。話自体は前からあって、詳細が決まった。
1つはホテルメトロポリタン秋田の増築着工。
もう1つは、駅ビル「トピコ」1階のリニューアルに伴い、新たにできる郵便局の詳細。
トピコ1階の従来の売り場に、これまで駅社員のバックヤードだった部分も加えて全面改装し、3月19日オープン。
郵便局名は「秋田駅トピコ郵便局」。
郵便窓口は土日祝日も営業(貯金・保険は休み)、ATMも毎日稼働。※ATMは3台設置、3台とも秋田初の通帳繰越対応機

局名は「仙台駅内郵便局」のようになるかと思ったら、駅ビル名入り。「札幌駅パセオ郵便局」というのはあり、それにならった命名か。

旅先で郵便局が必要になる場合はあるけれど、駅の中や近くにはあまりなくて、探すのに苦労するのが実情。存在と誘導を確実にやれば、とても便利な郵便局になるだろう。
現在は、トピコとアルスの境目付近2階に、日曜も稼働するゆうちょATMが2台あるけれど、それはどうなるだろうか。【4月29日追記】6月30日で廃止されるとのこと。


ところで、駅前の目立つ場所に郵便局がないことが多いのは、かつての「特定郵便局」制度のためだと思う。自営業的なもので、土地も個人持ちだったそうなので。
そして、秋田駅の中に新しく郵便局ができるといっても、その特定郵便局の名残りから、そんなに簡単に増やせるのかなと考えていた。
結果としては、「秋田中通一郵便局を移転するとともに局名を改称するものです。」とあった。
【21日追記】21日付秋田魁新報経済面によれば、中通一局は3月13日(金曜日)で営業終了

もしかしたら、秋田市民市場そばの「秋田駅前郵便局」が移動するのではと思っていたが、そのもう1つ隣の郵便局だ。
秋田駅西口から中央通りを西へ800メートルほどのところにある。
「中通一(なかどおりいち)」とは「中通一丁目」のことだが、所在地としては中通三丁目。他に「中通六郵便局」もある。
(再掲)左が中通一郵便局
建物は小さく、狭く、天井が低く、古かった。
元は別の用途(店)だったのか、飾りの赤い屋根のようなひさしのようなのがある。正面の壁はセブン-イレブンのようなレンガ風装飾になっており、以前、よそから秋田市を訪れた方が「セブン-イレブンだった建物が居抜きで郵便局になった?」とツイッターに投稿されていたが、秋田市にこんなに古いセブン-イレブンはないので、偶然の一致。

個人的には、中通一郵便局がなくなるのは、若干、困る。(ATMだけは残るのならあまり困らないが、それはあるだろうか。建物が古いから…)
この周辺で他の郵便局といえば、中通六局と大町局が500メートル強。
そして、中通一局のATMは、平日は19時00分まで、土曜日は午後も17時00分まで稼働(日祝は終日休み)という、基本より若干長いという珍しい営業時間で、それが“地味に”便利であった。
ゆうちょATM検索より平日18時で稼働するもの。「カードATM」はファミマ。左上の大町・保戸野・千秋にはない
秋田駅周辺以外の秋田市街地で、平日夜あるいは土曜午後に稼働するゆうちょATMは、中央郵便局やドン・キホーテまで行かないとない。
最近はファミリーマートにもカード専用ATMがあるけど、ここから北・西側(大町一~三丁目とか千秋公園方面)にはファミリーマート自体がない。
ゆうちょユーザーとして、代わりに通町局か大町局のATM稼働時間を拡大してもいいのでは? と要望したい。

【3月16日追記】余談だが、秋田県内で鉄道駅に郵便局が入っている例は、実は既にある。
由利本荘市の由利高原鉄道子吉駅の玉ノ池簡易郵便局。一時休業していたが、再開している。
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする