広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ドリームパン/笹餅

2020-05-06 00:28:56 | ランチパック
5月初め、秋田市内のマックスバリュで、定番(=イギリストーストやシベリア)でない工藤パン商品が2つ売られていた。
ドリームパン 391kcal 「新発売」シールがあっても良さそうだけどなし【16日追記・5月3日期限のものにはシールが貼られていたのをネットで確認。ヤマザキやたけやでは発売開始から2週間くらいは貼るはずだけど】、ホームページ新商品情報に非掲載
「復刻」の文字、「ユ藤パン」に見える昔のロゴ(色合いがピンクがかっている)で、概要はある程度把握できた。
でも、「ドリームパン」に明確な記憶はないが、聞いたことはあるような…

袋越しに見た限り、つぶれかけたドーム型のようなパンで、表面がボコボコしている。
説明は「しっとりした生地にクッキーソボロをトッピングして焼き上げ、カスタード風クリームをサンドしました。」。じゃあ、カスタード入りメロンパンのようなもの?

いびつな直径約12センチ
クッキーソボロとやらは、生地にくっついていてあまり落ちなくていい。
パンは横方向に切断したものをくっつけていて、無理やり離すと、
クリームがサンド
原材料名欄では「カスタード風味クリーム(植物油脂、還元水あめ、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、脱脂粉乳、食物繊維)」。

食べてみると、メロンパンではないし、クリームパンでもない。生地は普通のパンに近く、クリームはカスタードと生クリーム(ホイップクリーム)の中間のような。気に入った。

実はマックスバリュでは、秋田市内の少なくとも2店舗で「5月いっぱい税抜98円」という特売の値札「安い値!」で売られていた。そのわりには、ひっそりと控えめな陳列だったけど。
イオン(旧ジャスコ、サティ)のほうでは扱いなし。
ということは、青森県外も含めた旧マックスバリュ東北運営だった店舗なら、今月はどこでも買えるのかもしれない。シライシパンの商品ではあったけど、工藤パン商品が全店共通特売になるのは珍しい。マックスバリュの商品選定方針が理解できないけど、うれしい。また買おう。
【24日追記】ところがその後、マックスバリュで売られているのを見なくなった。店によっては値札とスペースはあるのだが… 製造や供給が見こみと違ってしまったのだろうか。

以上が、現在復刻発売されているドリームパンの状況。その由来や経歴を、ネットで調べてみた。
まず、「ドリームパン」に聞き覚えがあったのは、ドリームパン違いだったかもしれない。
秋田県の菓子店「くらた」のベーカリーで、売っていた(いる?)、帽子のようなUFOのような形のパン(参考記事)の商品名が「ドリーム」だった。
また、全国各地にさまざまな「ドリームパン」が存在し、ヤマザキでも千葉県のラジオとコラボレーションした「ドリームパンプロジェクト」シリーズ(特定の商品名ではない)をやっている。

で、工藤パンのドリームパン。
いつからいつまで発売されていたのかは分からず。復刻版ならパッケージに説明書きがあってもいいのに(たけや製パンはやっていたはず)。
ネット上では、少なくとも1970年代後半には売られていたと推測できる情報があった。

確認できただけで既に2度、復刻発売されていた。
2009年2月頃には「なつかしのドリームパン」として。透明袋に円形シールが貼られた包装で、シール内のデザインは今回と似ているが、「KUDOPAN」ロゴ。
パン生地表面は今回とそっくり。
シールには「バタークリームをサンドし、ソボロをトッピングしました。」とあり、中のクリームは今回のものよりも白っぽかったようだ。

2016年秋には、2014年以降秋の定番となっている、RABラジオ「麻生しおり土曜はキュン」とのコラボ商品で発売。KUDOPANロゴで、「懐かしのベストヒット」シリーズ (2018年のミルクボール)マークも(今回のにはない)。
パン自体も少し違い、ドームのてっぺんに赤いチェリー(ゼリーみたいなの)が載っていた。
説明書きは「ふんわりしたパンに、ソボロとチェリーのシロップ漬けをトッピングして焼き上げ、バタークリームとブドウ、クランベリー、パパイヤ、パインアップルのドライフルーツをサンドした昔なつかしいパンです。」。
2009年と同様の「バタークリーム」の言い回しで、かつ中にドライフルーツが入っていたのか。
ネット上の書きこみでは、「ドリームパンの中にはカラフルなゼリーの粒みたいなのが入っていた」というのがあり、それがドライフルーツだったのだろう。

ということは、
・本来のドリームパンはドライフルーツ入りだったが、その簡易的復活商品が2009年と今回のもの。
・ドライフルーツ入りとドライフルーツなしの、2つの仕様のドリームパンが存在した。
のどちらかだろう。

存在を知ってしまえば、ドライフルーツ入りドリームパンも食べてみたいものです。
青森では「夢のかき揚」もあるけれど、夢のパンもあった!

【5月30日追記】上記の通り、5月後半にはマックスバリュで売っているのを見かけなくなった。
そして5月27日に弘前経済新聞サイトに「工藤パンが昭和の菓子パン復刻販売へ シリーズ3種、「親子で味わって」」がアップされた。6月1日から3種類を復刻発売するというもので、「ドリームパン」「フライサンド」「ジャンボ(黒糖)」。
フライングだったのか、休止して再開されたのか、そういうことだったようだ。
サイトによれば、3つとも「昭和50年代以前から発売していた」「明確な資料が残っているわけではなく、レシピも残っていない」「当時のものをそのまま再現しているわけではなく、パンの生地などは現代風にアレンジした。」
ドリームパンは128円。「青森県内のコンビニ、スーパー、工藤パン取扱店で販売する。」とあるが、青森県外のマックスバリュではどうなるか?


端午の節句。そのお菓子といえば、全国的には柏餅とちまき。
秋田ではちまきのことを「笹巻き」と称し、端午の節句に関わらず産直などで売られている。中は味のない無着色の米(うるち/もちはさまざまのはず)で、きなこをかけて食べる。笹の葉の巻き方=形状は地域で異なる。
秋田のスーパーでは、端午の節句用として笹巻き・ちまきはあまり見かけない。たけや製パンなど大量生産の柏餅や練り切りが多く、そして新潟の笹団子もちらほら売っている。新潟では笹団子は通年売っているが、新潟では端午の節句用にも食べるものなんだろうか。笹団子好きとしては秋田で購入できる貴重なチャンスだけど、高い…

マックスバリュにもイオンにも、こんなものが200円ほどで売られていた。一見、珍しく笹巻きかと思ったが、
工藤の和菓子 笹もち 3個入り 1個123kcal
そうそう。青森県(の津軽地方?)では、ちまき・笹巻きと外観は同じだが中が違う「笹餅」なるものがあった。以前、蟹田に行った時に食べたことがあった。
ここ数年、五所川原の90歳を越えたミサオおばあさんという人が作る笹餅が、ちょっとしたブームになっていると聞いている。
たけやがバター餅を作るように、工藤パンもブームに乗っかって笹餅を作ったのだろう。ホームページでは4月の新商品として出ている。青森市油川の第二工場製。
写真は端午の節句以前に消費期限を迎えてしまう製品だが、「こどもの日」シールが貼ってある(かぶと部分がはがれて、ほかの場所に貼って遊べる)ので、工藤パンとしては端午の節句向け商品の扱い。青森ではちまきの代わりのように、端午の節句に笹餅を食べるものなんだろうか? 秋田で売っても「変わった笹巻き」ととらえられて、戸惑う人がいたかもしれない。

見かけは秋田の笹巻きの一形態にそっくり
でも、
中は茶色くて米粒が見えない完全な餅
原材料欄によれば「うるち米粉(国内製造)」が多く、「もち米粉」も少し使われている。
直径5センチ弱のややつぶれた円形
ミサオさんのなど手作りのものは、円形というより、笹の空間いっぱいにびっちり詰まっている感じ。製法の違いか。

色は黒砂糖によるもので、ホームページでは「黒砂糖のシロップを練り合わせたお餅を、笹の葉で包みました。 」。中にあんこなど入っていない。
秋田でもこういう餅はなくはないかもしれない(どこかの菓子店ので、巻いてないのを食べた記憶がある)し、少し違うけどゆべしや青森のくじら餅とか、黒砂糖風の餅菓子はわりとある。
以前、蟹田で食べたのと、食感も味も似ていると思った。ねちゃーっとしてやや食べづらいのと、もうちょっと味(甘さ)にアクセントがあってもいいかな。

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