秋田中央交通の秋田市内の一般路線バスでは、毎年10月のダイヤ改正時に、車両の行き先表示の内容を改めることがある。経路変更などはないのに表示する経由地を入れ替えてみたり、経由地・行き先は同じで文字の配置だけ変えてみたり、そもそも変えることに意味があるのか疑問だったり、試行錯誤ならまだしも気まぐれに思えてしまうこともあった。大雑把だった昔に比べれば、特に初めて乗るような客にとっては、親切ではあるのだろうけれど。
2024年10月のダイヤ改正でも、いくつか変化があった。
※現在の行き先表示は、バスの進行に合わせて、途中で表示が順次変わっていきます。この記事で取り上げるのは、下り始発である秋田駅西口/秋田駅東口時点での、車両正面(と一部後部)の表示です。
牛島経由御野場団地線。
牛島旧道経由各路線の下りは、古くから「牛島」と表示されていた。ところが、2022年改正時の変更において、「牛島東五丁目」と途中バス停名を表示するようになった(牛島小学校経由日赤病院線は除く)。
ピンポイントで明示するとともに、同改正において、東五丁目は通らない城南中学校経由日赤病院線の下りがなくなって、牛島旧道経由下りは全便が東五丁目を通ることになったことも、変更の理由だろうか。
御野場団地行きでは、2022年9月までは、1行で「牛島・御野場団地」と表示。
(再掲)
2022年10月からは、
(再掲)
「牛島東五丁目・(改行)御野場団地」と上は左寄せ、下は右寄せで、同じサイズの文字2行という、珍しい配置となった。見慣れないものの、見やすくて悪くないと思っていた。
それが2024年10月からは、
縦方向に筋状のLED欠けが多い297号車
文字配置が変更。
「牛島東五丁目・」を文字幅をやや圧縮した縦長で、上下方向に対して中央に配置。
続く「御野場団地」は、それより小さい、ほぼ正方形の文字で「御野場(改行)団 地」。1つの終点バス停名を上下2行に分けるという、今まで以上に珍妙な表示。
後部の小型表示器でも、
(再掲)2022年10月
現在
前部と同様に変更。
これでは、行き先である御野場団地よりも、牛島東五丁目が目立ってしまうのでは。牛島東五丁目も重要ではあるが、御野場団地も重要な情報。大昔の方向幕のように「団地」なしの「御野場」にすれば文字が大きくできるはずだが、それだと「御所野」と誤読されてしまうのをおそれているのか。
【この後、2024年12月に再度変更。末尾のリンク参照。】
考えてみれば、この秋から牛島旧道経由は、御野場団地線のほかは仁井田御所野線と二ツ屋福島線、計3路線だけになった。仁井田御所野線は、今改正で車庫発着から駅西口発着に短縮されたので、その部分は変更されたはずだが、大きくは変わっていないかな(未確認【20日追記】上段に小文字で「牛島東五丁目・ニュータウン御野場」、下に小さめの大文字で「イオンモール秋田」)。
二ツ屋線は変更なし。
(再掲)2022年変更直後
「牛島東五丁目・福島下丁」を1行で、縦長文字で表示。なお、後部は2行表示。
今回の御野場団地線の変更は、見た目をこちらに近付けたのだろうか。だとしても、そうする必要があったのか。「丁目」を小さい文字にして上下に配置するとか、改善の余地があるのでは。
ところで、御野場団地線には、平日2本だけになってしまったが、卸センター入口・国道13号経由、いわゆる柳原経由もある。その下りの表示は、
上段小文字「イオン秋田中央店」、小さめの大文字「南高校・御野場団地」
こちらは以前と変わっていないようだ。牛島旧道経由と統一感がない。「南高校・御野場団地」は、縦長にするなどして、もっと大きくできそうですが。
秋田駅東口発の下り広面御所野線。
2013年春時点では、
(再掲)小さくて見えないですが
上段小文字「日赤病院・イオンモール」、小さめの大文字「中央シルバーエリア」。
2022年9月では、
小文字「日赤病院・イオン御所野・イオンモール」、小さめの大文字「中央シルバーエリア」。
2022年10月以降、どうだったのか覚えていない。「イオンモール秋田」を下に移動して大きくして、同時期の御野場団地線のように、2行の上左寄せ・下右寄せだったっけ???
現在は、
上段小文字「日赤病院・イオン御所野店」、大文字「イオンモール秋田・中央シルバーエリア」
「イオンモール秋田」が御野場団地と同様に2行になった。「ン」がちょっと「ソ」っぽく、「イオンモール」より「秋田」のほうが大きい。
秋田市から他のイオンモールへ行くバスは、まずあり得ないのだから、正式名称にこだわらず「イオンモール」だけでいいと思うのだが。何度も文句を付けてしまいますが、「秋田厚生医療センター」も同様に、面積を消費して、ほかの経由地を追い出してしまった。一方で、「日赤病院」「大学病院」「市立病院」「南高校」「商業」「新屋県住【12月5日訂正】栗田県住」などは、通称や略称で表示していては、整合性・一貫性・統一感がない。
それに「イオン御所野店」は、2016年から「イオンスタイル御所野(店が付かない)」になっている。これはバス停名から改称しないといけない。
【23日追記・泉ハイタウン線の途中表示について】コメントいただいたように、泉ハイタウン線下りの途中・通町二区通過後の表示が「泉ハイタウン・泉駅前広場」。※2023年改正で、泉ハイタウンより手前の泉駅前広場止まりに短縮されたので、現状では「泉ハイタウン」表示も、路線名も適切とは言えない。
その「泉駅前広場」も、御野場団地やイオンモール秋田と同じように「泉駅前(改行)広場」と2行で表示。
【さらに追記】この後、2024年12月には、泉ハイタウン線下りの秋田駅始発時点での表示が変更。「泉駅前広場」が2段表示で追加された。この記事末尾のリンク参照。(以上追記)
最後に、10月以降、見かけなくなった表示(コマ)がある。
(再掲)「回送中」
こまごまとした変更があった2020年10月に出現したコマで、秋田駅周辺で回送・待機するバスでよく見かけた。
一方、営業所~起終点などを回送する時には、「中」がない従来通りの「回送(Out of Serviceを追加【12月3日補足・後(2022年?)にすべて大文字に変更】)」で回送することが多かったと思う。10月以降は、どちらも「回送」になった気がする。
「回送」と「回送中」の違いは、表示を出す方法の違いだったようだ。
行き先表示の各コマは、車内放送と連動して設定することもできるようだが、コマごとに定められた数桁の番号を設定器に入力して表示を出す。「牛島東五丁目・御野場団地」は何番、「回送」は何番というふうに。
それを設定するテンキーの周りに、「回送」専用ボタンがある。数字入力なしにダイレクトに回送表示を出せるもので、2020年の変更時に、これを押した時は「回送中」を表示するようにしたらしい。
秋田駅周辺で「回送中」をよく見かけたのは、営業運行の合間の待機時間の前後に、次に入る路線の行き先表示を出したまま乗り場を周回すると、待っている客を戸惑わせてしまうのを防ぐため、一時的に次の行き先表示を消す意図で【19日追記・かつワンタッチで容易に回送を示す/消すことが可能なので】使うことがあるように見受けられた。
ただ、ネットで全国のバス事業者の例などを調べると、それは正しい使い分けとは限らない感じがした。
緑ナンバーのバスの回送には、2種類ある。1つはここで取り上げている、営業運行の合間の非営業の移動。もう1つは、緑ナンバーかどうかに関わらない、車両整備のための移動【12月3日補足・車庫と整備工場の行き来など】。
後者は、2種免許でなくても運転できるので、制服を着た運転士でない、バス事業者の整備部門やカーディーラーの人が運転することがあるし、表示設定器のテンキーを扱う権限もないかもしれない。そんな時にダイレクトボタンを使うことがあるのではないだろうか。
また、そのような回送であることを明示するために、大阪シティバス、高槻市交通部、京都京阪バスでは「整備回送」というコマがある。もしかしたらダイレクトボタンに、整備回送を割り当てているのかもしれない。
2020年の中央交通でも、この辺りを意識して、回送と回送中を分けた可能性がありそう。だけど、「中」の有無でその違いを分かれというのは、少なくとも素人には無理。そして、実際はそれが違う意図で使われることが多かったのかも。
4年経って、無意味だと気付いて、再び「回送」に統一したのだろうか。完全な憶測ですが。
※この後、2024年12月にも、一部表示の細部の変更があった。さらに、上記、御野場団地線がまた変った。後日アップ・リンク掲載します。
2024年10月のダイヤ改正でも、いくつか変化があった。
※現在の行き先表示は、バスの進行に合わせて、途中で表示が順次変わっていきます。この記事で取り上げるのは、下り始発である秋田駅西口/秋田駅東口時点での、車両正面(と一部後部)の表示です。
牛島経由御野場団地線。
牛島旧道経由各路線の下りは、古くから「牛島」と表示されていた。ところが、2022年改正時の変更において、「牛島東五丁目」と途中バス停名を表示するようになった(牛島小学校経由日赤病院線は除く)。
ピンポイントで明示するとともに、同改正において、東五丁目は通らない城南中学校経由日赤病院線の下りがなくなって、牛島旧道経由下りは全便が東五丁目を通ることになったことも、変更の理由だろうか。
御野場団地行きでは、2022年9月までは、1行で「牛島・御野場団地」と表示。
(再掲)
2022年10月からは、
(再掲)
「牛島東五丁目・(改行)御野場団地」と上は左寄せ、下は右寄せで、同じサイズの文字2行という、珍しい配置となった。見慣れないものの、見やすくて悪くないと思っていた。
それが2024年10月からは、
縦方向に筋状のLED欠けが多い297号車
文字配置が変更。
「牛島東五丁目・」を文字幅をやや圧縮した縦長で、上下方向に対して中央に配置。
続く「御野場団地」は、それより小さい、ほぼ正方形の文字で「御野場(改行)団 地」。1つの終点バス停名を上下2行に分けるという、今まで以上に珍妙な表示。
ただし、昔にさかのぼれば、2行分割表示はあった。秋田市交通局(秋田市営バス)のフイルム印字の方向幕では、「卸売市場」「城南中学校」「牛島小学校」など、途中経由地を青い文字で、枠の左側に表示するものがあった。
(再掲)卸売市場経由神田線のイメージ
(再掲)卸売市場経由神田線のイメージ
後部の小型表示器でも、
(再掲)2022年10月
現在
前部と同様に変更。
これでは、行き先である御野場団地よりも、牛島東五丁目が目立ってしまうのでは。牛島東五丁目も重要ではあるが、御野場団地も重要な情報。大昔の方向幕のように「団地」なしの「御野場」にすれば文字が大きくできるはずだが、それだと「御所野」と誤読されてしまうのをおそれているのか。
【この後、2024年12月に再度変更。末尾のリンク参照。】
考えてみれば、この秋から牛島旧道経由は、御野場団地線のほかは仁井田御所野線と二ツ屋福島線、計3路線だけになった。仁井田御所野線は、今改正で車庫発着から駅西口発着に短縮されたので、その部分は変更されたはずだが、大きくは変わっていないかな(
二ツ屋線は変更なし。
(再掲)2022年変更直後
「牛島東五丁目・福島下丁」を1行で、縦長文字で表示。なお、後部は2行表示。
今回の御野場団地線の変更は、見た目をこちらに近付けたのだろうか。だとしても、そうする必要があったのか。「丁目」を小さい文字にして上下に配置するとか、改善の余地があるのでは。
ところで、御野場団地線には、平日2本だけになってしまったが、卸センター入口・国道13号経由、いわゆる柳原経由もある。その下りの表示は、
上段小文字「イオン秋田中央店」、小さめの大文字「南高校・御野場団地」
こちらは以前と変わっていないようだ。牛島旧道経由と統一感がない。「南高校・御野場団地」は、縦長にするなどして、もっと大きくできそうですが。
秋田駅東口発の下り広面御所野線。
2013年春時点では、
(再掲)小さくて見えないですが
上段小文字「日赤病院・イオンモール」、小さめの大文字「中央シルバーエリア」。
2022年9月では、
小文字「日赤病院・イオン御所野・イオンモール」、小さめの大文字「中央シルバーエリア」。
2022年10月以降、どうだったのか覚えていない。「イオンモール秋田」を下に移動して大きくして、同時期の御野場団地線のように、2行の上左寄せ・下右寄せだったっけ???
現在は、
上段小文字「日赤病院・イオン御所野店」、大文字「イオンモール秋田・中央シルバーエリア」
「イオンモール秋田」が御野場団地と同様に2行になった。「ン」がちょっと「ソ」っぽく、「イオンモール」より「秋田」のほうが大きい。
秋田市から他のイオンモールへ行くバスは、まずあり得ないのだから、正式名称にこだわらず「イオンモール」だけでいいと思うのだが。何度も文句を付けてしまいますが、「秋田厚生医療センター」も同様に、面積を消費して、ほかの経由地を追い出してしまった。一方で、「日赤病院」「大学病院」「市立病院」「南高校」「商業」「
それに「イオン御所野店」は、2016年から「イオンスタイル御所野(店が付かない)」になっている。これはバス停名から改称しないといけない。
【23日追記・泉ハイタウン線の途中表示について】コメントいただいたように、泉ハイタウン線下りの途中・通町二区通過後の表示が「泉ハイタウン・泉駅前広場」。※2023年改正で、泉ハイタウンより手前の泉駅前広場止まりに短縮されたので、現状では「泉ハイタウン」表示も、路線名も適切とは言えない。
その「泉駅前広場」も、御野場団地やイオンモール秋田と同じように「泉駅前(改行)広場」と2行で表示。
【さらに追記】この後、2024年12月には、泉ハイタウン線下りの秋田駅始発時点での表示が変更。「泉駅前広場」が2段表示で追加された。この記事末尾のリンク参照。(以上追記)
最後に、10月以降、見かけなくなった表示(コマ)がある。
(再掲)「回送中」
こまごまとした変更があった2020年10月に出現したコマで、秋田駅周辺で回送・待機するバスでよく見かけた。
一方、営業所~起終点などを回送する時には、「中」がない従来通りの「回送(Out of Serviceを追加【12月3日補足・後(2022年?)にすべて大文字に変更】)」で回送することが多かったと思う。10月以降は、どちらも「回送」になった気がする。
「回送」と「回送中」の違いは、表示を出す方法の違いだったようだ。
行き先表示の各コマは、車内放送と連動して設定することもできるようだが、コマごとに定められた数桁の番号を設定器に入力して表示を出す。「牛島東五丁目・御野場団地」は何番、「回送」は何番というふうに。
それを設定するテンキーの周りに、「回送」専用ボタンがある。数字入力なしにダイレクトに回送表示を出せるもので、2020年の変更時に、これを押した時は「回送中」を表示するようにしたらしい。
秋田駅周辺で「回送中」をよく見かけたのは、営業運行の合間の待機時間の前後に、次に入る路線の行き先表示を出したまま乗り場を周回すると、待っている客を戸惑わせてしまうのを防ぐため、一時的に次の行き先表示を消す意図で【19日追記・かつワンタッチで容易に回送を示す/消すことが可能なので】使うことがあるように見受けられた。
ただ、ネットで全国のバス事業者の例などを調べると、それは正しい使い分けとは限らない感じがした。
緑ナンバーのバスの回送には、2種類ある。1つはここで取り上げている、営業運行の合間の非営業の移動。もう1つは、緑ナンバーかどうかに関わらない、車両整備のための移動【12月3日補足・車庫と整備工場の行き来など】。
後者は、2種免許でなくても運転できるので、制服を着た運転士でない、バス事業者の整備部門やカーディーラーの人が運転することがあるし、表示設定器のテンキーを扱う権限もないかもしれない。そんな時にダイレクトボタンを使うことがあるのではないだろうか。
また、そのような回送であることを明示するために、大阪シティバス、高槻市交通部、京都京阪バスでは「整備回送」というコマがある。もしかしたらダイレクトボタンに、整備回送を割り当てているのかもしれない。
2020年の中央交通でも、この辺りを意識して、回送と回送中を分けた可能性がありそう。だけど、「中」の有無でその違いを分かれというのは、少なくとも素人には無理。そして、実際はそれが違う意図で使われることが多かったのかも。
4年経って、無意味だと気付いて、再び「回送」に統一したのだろうか。完全な憶測ですが。
※この後、2024年12月にも、一部表示の細部の変更があった。さらに、上記、御野場団地線がまた変った。後日アップ・リンク掲載します。
前は従来通りの1行表示。
後ろだけ違うというパターンもあることになり、ほんとにまったく気まぐれです。
御野場団地線だけがコロコロと変わっていることになります。
ちなみに仁井田御所野線は従来通りでした。二ツ屋福島線はどうなのか、後で確認します。
セリオンと道の駅あきた港はほぼ同義ですが、観光需要のために追加したのでしょうか。ダイヤ的にはバスでの往復は難しいですけれども。
それからセリオン線の表記の上段が
「新国道・道の駅・あきた港」と追加されていました。
データ作成費用やメモリー消費量は微々たるものでしょうし、やるなら全部やれば良さそうなものなのに。
今日も長崎屋経由に乗車の上、コマツ秋田前で下車後に通過する際の方向幕の表記は「大川反車庫」ではなく「長崎屋・大川反車庫」のままになっていました。
駅始発時点では、上段小文字「通町・聖園短期大学」、大文字「泉ハイタウン」なので、聖園短大前の直前で切り替わるわけですね。
2023年秋から泉ハイタウンまで行かなくなったのに、「泉ハイタウン」表示を続けるのはどうなのか(そもそも路線名もですが)とか、「聖園」と「聖霊」を混同してしまう客がいないかとか、市営バス時代の方向幕のように「千代田町」を入れたほうが分かりやすいのではとか、思ってしまいます。
このような末端区間で切り替わる表示まで追求すると、ほかにも変化がありそうです。
泉ハイタウン線は、
秋田駅から泉方面に走行中、
通町二区を出発すると方向幕が「泉ハイタウン(半角カタカナ)・泉駅前広場」の表記に変わります。
ご確認ください