新潟駅の高架化工事(新潟駅付近連続立体交差事業)が長年にわたって行われている。その過程で、ほぼまる1日、新潟駅への在来線列車の乗り入れを休止する日が何度かある。
4月14日・土曜もそうだった。今回の工事で、新潟駅の高架駅が第一期開業となる。
白新線~羽越本線(酒田・秋田)方面では、特急「いなほ」の大部分が運休、代わりに新潟の5つ隣の豊栄(とよさか)駅発着でほぼ同時刻の快速が運行された。豊栄~新潟はバス代行。2011年に2度実施されたのと同じやり方。
秋田まで来る3往復については、今回は上りは3本とも快速豊栄行きとなる一方、下りは3本とも通常通り新潟発の特急いなほで運行。
いなほを新潟駅から/まで利用する人、上越新幹線に乗り継ぐ人には、けっこう面倒なことになる。快速扱いにしたのは、その”つぐない”の意味もあるのだろうか(新幹線との乗継割引も適用されなくなるだろうし)。
でも、豊栄~酒田・秋田の間だけを利用する人には、ただの“乗り得列車”。今回は「北海道&東日本パス」の利用期間とも重なる。客としてはありがたいこと。
僕も秋田から羽後本荘まで利用させてもらった。
このことを知った当初は、新潟日帰りなど計画を考えたこともあった。しかし、ダイヤ改正で上り第1便の時刻が遅くなったり、今回は下りは特急のままだったりしたため、いまいちうまく計画できず、乗り気になれなかったのでした(結局、天気も悪くなったし、遠出しなくて良かったと思っておきます)。
14日の運休・代行については、ホームページやえきねっと会員向けメールで告知された。告知は運休の全体像を長々と記したもので、それが当然なのだが、直感的に理解しにくいようにも感じられた。ネット上では、メールを読んで「4月23日にいなほに乗るんだけどどうすればいいの?」みたいな投稿をした人もいらした(15日以降は、ホームが違うだけで時刻等は以前と同じ)。
誰にでも理解してもらえるようにうまく伝えるのは難しい。
さて、豊栄行き快速。
気になるのは、使用車両、自由席指定席の割合、車内販売の有無といった点。いずれも告知では触れられていない。
2011年の実例を踏まえても、それに今回は下りは特急でその折り返しが快速となること、電源や輸送力からしても、いつものいなほと同じ車両以外に考えられない。ただ、2011年は485系だったのが、今回はE653系に交替している。
座席は、えきねっとでこの快速の指定席の予約ができないし、特急料金を免除してくれているのに指定席料金を取るってのも面倒だろうから、全車自由席か。では、1号車のグリーン車は、締め切り? 大盤振る舞いの開放? この点は、2011年の時も謎で、結局分からなかった。
車内販売については、秋田発着分は特急の折り返しで、販売員のやり繰りもあるから、快速であっても平常と同じく営業するほうが自然そう。
乗ったのは、秋田13時00分発「いなほ10号」相当。
秋田駅中央改札口の発車標は、
豊栄行き
発車標が先代のものだった2011年は、「豊栄」の文字色が赤く、下の行にいなほの代替である旨がスクロール表示されていたが、今回はそれらはなく、一見、ごく普通の快速。
【16日追記】改札口前には、代替である旨など詳細を記した紙の掲示も出されていた。
普段なら「いなほ1号」として3番線に到着して車内整備後、10号になるわけだが、この日もその流れは同じ。
いなほ用E653系は、昨年末頃から、瑠璃色やハマナス色の単色で塗装された編成が登場し、異彩を放っている。今回は、
すっかり見慣れたこの塗装
正面のトレインマーク(ヘッドマーク)は固定表示なので、「いなほ」のまま。
駅構内では、代替快速である旨の放送が繰り返し流れていた。それによれば、2号車から7号車の普通車が全席自由席、1号車のグリーン車は利用できないとのこと。
普段指定席の2号車も自由席
見なかったけれど、1号車は「指定席」と表示されていたらしい。
独特の書体の英字でも「Toyosaka」
側面の行き先表示に「快速 豊栄」が和英ともセットされているのに感心した。E653系転属時点で、新潟駅の工事の進捗を見越して、用意しておいたのだろうか。
意外にもホーム上に案内する駅員の姿は見当たらない。関根屋の駅弁の立ち売りは出ていて、どの車両に乗ったらよいか、関根屋の人に尋ねる客がいた。でも、戸惑う客はあまり見当たらなかった。
乗車率は、いつもこんなもんでしょうといった程度。我々、記念乗車というか物好き乗車の人もちらほら。階段から近いため、いつもは指定席である後半の号車のほうが人が多かった。前のほうは1両5人前後。
秋田運輸区の車掌が、酒田まで乗務するとのこと。いなほの車掌は、全区間通しで担当するものだと思っていた。今回だけ特別なのかもしれない。客室へ出入りする時は、特急並みに礼をしていた。
車内放送では「1号車は通路としてのみの扱いで、お座席はご利用いただけません」と案内。端っこの車両だから通り抜けは考慮しなくていいのだから締め切りにしても良さそうなものを、グリーン車の見学はどうぞという意味なのか(乗った号車からは遠いので行かなかったけど)、車掌が最後尾にいるから用事がある客の通り道ということなのか。
秋田発の時点では、豊栄での接続については、軽く触れただけ。酒田以降で説明すればいいでしょう。
「新潟までご利用のお客さまには、たいへんご迷惑をおかけいたします」とも言っていたけれど、この時点では迷惑どころかありがたく思っている、途中駅までの客のほうが多いはず。
「車内販売は終点・豊栄まで営業いたします。お気軽にご利用ください」みたいな案内も。秋田運輸区の車掌さんは、こういう気の利いた放送をすることがある。
自動放送はさすがに流れなかった。通路ドア上の文字情報も消えていたかな。
【16日追記】特急用の車両を快速・普通として運行する場合は、座席の枕カバーを取り外して運行する場合がある。今回は、黄色いカバーを装着したまま運行。秋田での折り返し整備で取り外すとすれば大変だし、そもそもあまり意味がない差別というか区別だからね。
以下、以前のE653系乗車記も参照。
客室内は、相変わらず独特のニオイが少々気になる。秋田駅前にあった加賀谷書店のリニューアル直後の店内で漂っていた、樹脂系の建材とか接着剤っぽいニオイ。
快調な走りだけど、前回も感じた、ごりごりごろごろという、小さな音(振動?)も若干気になる。加減速の音がけっこう大きいのも、気になる人は気になりそう。
とは言っても、在来線特急ならではの乗り心地が楽しい。本来510円支払うべきところをオマケしてもらって、気持ちよく乗せていただいた。
「お気軽にご利用ください」と言われたので、せっかくなので車内販売を利用。メニューは前回と同じはず。この列車は新潟営業支店の担当なので、雪国ドーナツや雪国紅茶なども積んでいた。レシートに記載される列車名は、「いなほ10号」のままである旨の説明をして渡してくれた。
実質「いなほ号無料開放デー」。この後はあるだろうか。
今回が高架開業第一期だそうだから、第二期もあるんだろうけれど、その時はどうなるか? ちょっと期待。【2022年6月9日追記・第二期=最終工事として、2022年6月4日・土曜日に同様に運行された。】
※指定券は必要なものの快速「きらきらうえつ」は、今年も夏~秋に何度か、秋田-新潟で運行される。
ちなみに、帰りは普通列車利用。【16日追記】途中駅で行き違った「いなほ14号」代替の快速は、10号代替よりかなり空いていたように見えた。これもいつもそんなもんなんでしょうけれど。
全国的には平年より早く桜が咲いているものの、ここ最近の秋田は寒くて、開花が滞っている。
沿岸南部・にかほ市の勢至公園ではだいぶ咲いているそうだけど、その少し北の本荘公園の様子。
14日の秋田魁新報にも出ていたように、基本的にはまだ咲いていない。その中で、温水プール「遊泳館」脇の4本のソメイヨシノは見頃とのことだった。
この4本
たしかに咲いているけど、まだ小さい木で、見ごたえはいまいち。
奥上の公園本体はまだつぼみ
今にも雨が降りそうで、じっとしているとやや寒い天候のせいか、宴会をしている人はいなかったものの、出店目当ての人はたくさん来ていた。
写真では分からないですが
出店の数はあまり多くないものの、本荘ハムフライとか横手やきそばとか、ご当地らしい店が目立った。逆にいえば、わたあめとかカルメ焼きみたいな店はほとんどなかった。
今週には咲くかな
通路沿いには、弘前公園のを小ぶりにしたような、広告付きぼんぼり。千秋公園にはないけれど、花見らしいアイテム。写真では、通路中央上空で裸電球が灯っており、まだ設置作業途中だった模様。これにはちょうちんでもぶら下がるのかな【19日補足・公園内では明かりが灯るちょうちんと裸電球と2タイプがあったようだ】。
【19日追記】この後、急速に開花が進んで、19日辺りには見頃になったとのこと。ちなみに本荘公園には約1000本の桜があるそうで、秋田市の千秋公園の約730本よりも多い。千秋公園の桜は花付きが悪いし、鳥海山との共演もある本荘公園のほうが見応えがあるのかも。
本荘のその他の風景を後日。
4月14日・土曜もそうだった。今回の工事で、新潟駅の高架駅が第一期開業となる。
白新線~羽越本線(酒田・秋田)方面では、特急「いなほ」の大部分が運休、代わりに新潟の5つ隣の豊栄(とよさか)駅発着でほぼ同時刻の快速が運行された。豊栄~新潟はバス代行。2011年に2度実施されたのと同じやり方。
秋田まで来る3往復については、今回は上りは3本とも快速豊栄行きとなる一方、下りは3本とも通常通り新潟発の特急いなほで運行。
いなほを新潟駅から/まで利用する人、上越新幹線に乗り継ぐ人には、けっこう面倒なことになる。快速扱いにしたのは、その”つぐない”の意味もあるのだろうか(新幹線との乗継割引も適用されなくなるだろうし)。
でも、豊栄~酒田・秋田の間だけを利用する人には、ただの“乗り得列車”。今回は「北海道&東日本パス」の利用期間とも重なる。客としてはありがたいこと。
僕も秋田から羽後本荘まで利用させてもらった。
このことを知った当初は、新潟日帰りなど計画を考えたこともあった。しかし、ダイヤ改正で上り第1便の時刻が遅くなったり、今回は下りは特急のままだったりしたため、いまいちうまく計画できず、乗り気になれなかったのでした(結局、天気も悪くなったし、遠出しなくて良かったと思っておきます)。
14日の運休・代行については、ホームページやえきねっと会員向けメールで告知された。告知は運休の全体像を長々と記したもので、それが当然なのだが、直感的に理解しにくいようにも感じられた。ネット上では、メールを読んで「4月23日にいなほに乗るんだけどどうすればいいの?」みたいな投稿をした人もいらした(15日以降は、ホームが違うだけで時刻等は以前と同じ)。
誰にでも理解してもらえるようにうまく伝えるのは難しい。
さて、豊栄行き快速。
気になるのは、使用車両、自由席指定席の割合、車内販売の有無といった点。いずれも告知では触れられていない。
2011年の実例を踏まえても、それに今回は下りは特急でその折り返しが快速となること、電源や輸送力からしても、いつものいなほと同じ車両以外に考えられない。ただ、2011年は485系だったのが、今回はE653系に交替している。
座席は、えきねっとでこの快速の指定席の予約ができないし、特急料金を免除してくれているのに指定席料金を取るってのも面倒だろうから、全車自由席か。では、1号車のグリーン車は、締め切り? 大盤振る舞いの開放? この点は、2011年の時も謎で、結局分からなかった。
車内販売については、秋田発着分は特急の折り返しで、販売員のやり繰りもあるから、快速であっても平常と同じく営業するほうが自然そう。
乗ったのは、秋田13時00分発「いなほ10号」相当。
秋田駅中央改札口の発車標は、
豊栄行き
発車標が先代のものだった2011年は、「豊栄」の文字色が赤く、下の行にいなほの代替である旨がスクロール表示されていたが、今回はそれらはなく、一見、ごく普通の快速。
【16日追記】改札口前には、代替である旨など詳細を記した紙の掲示も出されていた。
普段なら「いなほ1号」として3番線に到着して車内整備後、10号になるわけだが、この日もその流れは同じ。
いなほ用E653系は、昨年末頃から、瑠璃色やハマナス色の単色で塗装された編成が登場し、異彩を放っている。今回は、
すっかり見慣れたこの塗装
正面のトレインマーク(ヘッドマーク)は固定表示なので、「いなほ」のまま。
駅構内では、代替快速である旨の放送が繰り返し流れていた。それによれば、2号車から7号車の普通車が全席自由席、1号車のグリーン車は利用できないとのこと。
普段指定席の2号車も自由席
見なかったけれど、1号車は「指定席」と表示されていたらしい。
独特の書体の英字でも「Toyosaka」
側面の行き先表示に「快速 豊栄」が和英ともセットされているのに感心した。E653系転属時点で、新潟駅の工事の進捗を見越して、用意しておいたのだろうか。
意外にもホーム上に案内する駅員の姿は見当たらない。関根屋の駅弁の立ち売りは出ていて、どの車両に乗ったらよいか、関根屋の人に尋ねる客がいた。でも、戸惑う客はあまり見当たらなかった。
乗車率は、いつもこんなもんでしょうといった程度。我々、記念乗車というか物好き乗車の人もちらほら。階段から近いため、いつもは指定席である後半の号車のほうが人が多かった。前のほうは1両5人前後。
秋田運輸区の車掌が、酒田まで乗務するとのこと。いなほの車掌は、全区間通しで担当するものだと思っていた。今回だけ特別なのかもしれない。客室へ出入りする時は、特急並みに礼をしていた。
車内放送では「1号車は通路としてのみの扱いで、お座席はご利用いただけません」と案内。端っこの車両だから通り抜けは考慮しなくていいのだから締め切りにしても良さそうなものを、グリーン車の見学はどうぞという意味なのか(乗った号車からは遠いので行かなかったけど)、車掌が最後尾にいるから用事がある客の通り道ということなのか。
秋田発の時点では、豊栄での接続については、軽く触れただけ。酒田以降で説明すればいいでしょう。
「新潟までご利用のお客さまには、たいへんご迷惑をおかけいたします」とも言っていたけれど、この時点では迷惑どころかありがたく思っている、途中駅までの客のほうが多いはず。
「車内販売は終点・豊栄まで営業いたします。お気軽にご利用ください」みたいな案内も。秋田運輸区の車掌さんは、こういう気の利いた放送をすることがある。
自動放送はさすがに流れなかった。通路ドア上の文字情報も消えていたかな。
【16日追記】特急用の車両を快速・普通として運行する場合は、座席の枕カバーを取り外して運行する場合がある。今回は、黄色いカバーを装着したまま運行。秋田での折り返し整備で取り外すとすれば大変だし、そもそもあまり意味がない差別というか区別だからね。
以下、以前のE653系乗車記も参照。
客室内は、相変わらず独特のニオイが少々気になる。秋田駅前にあった加賀谷書店のリニューアル直後の店内で漂っていた、樹脂系の建材とか接着剤っぽいニオイ。
快調な走りだけど、前回も感じた、ごりごりごろごろという、小さな音(振動?)も若干気になる。加減速の音がけっこう大きいのも、気になる人は気になりそう。
とは言っても、在来線特急ならではの乗り心地が楽しい。本来510円支払うべきところをオマケしてもらって、気持ちよく乗せていただいた。
「お気軽にご利用ください」と言われたので、せっかくなので車内販売を利用。メニューは前回と同じはず。この列車は新潟営業支店の担当なので、雪国ドーナツや雪国紅茶なども積んでいた。レシートに記載される列車名は、「いなほ10号」のままである旨の説明をして渡してくれた。
実質「いなほ号無料開放デー」。この後はあるだろうか。
今回が高架開業第一期だそうだから、第二期もあるんだろうけれど、その時はどうなるか? ちょっと期待。【2022年6月9日追記・第二期=最終工事として、2022年6月4日・土曜日に同様に運行された。】
※指定券は必要なものの快速「きらきらうえつ」は、今年も夏~秋に何度か、秋田-新潟で運行される。
ちなみに、帰りは普通列車利用。【16日追記】途中駅で行き違った「いなほ14号」代替の快速は、10号代替よりかなり空いていたように見えた。これもいつもそんなもんなんでしょうけれど。
全国的には平年より早く桜が咲いているものの、ここ最近の秋田は寒くて、開花が滞っている。
沿岸南部・にかほ市の勢至公園ではだいぶ咲いているそうだけど、その少し北の本荘公園の様子。
14日の秋田魁新報にも出ていたように、基本的にはまだ咲いていない。その中で、温水プール「遊泳館」脇の4本のソメイヨシノは見頃とのことだった。
この4本
たしかに咲いているけど、まだ小さい木で、見ごたえはいまいち。
奥上の公園本体はまだつぼみ
今にも雨が降りそうで、じっとしているとやや寒い天候のせいか、宴会をしている人はいなかったものの、出店目当ての人はたくさん来ていた。
写真では分からないですが
出店の数はあまり多くないものの、本荘ハムフライとか横手やきそばとか、ご当地らしい店が目立った。逆にいえば、わたあめとかカルメ焼きみたいな店はほとんどなかった。
今週には咲くかな
通路沿いには、弘前公園のを小ぶりにしたような、広告付きぼんぼり。千秋公園にはないけれど、花見らしいアイテム。写真では、通路中央上空で裸電球が灯っており、まだ設置作業途中だった模様。これにはちょうちんでもぶら下がるのかな【19日補足・公園内では明かりが灯るちょうちんと裸電球と2タイプがあったようだ】。
【19日追記】この後、急速に開花が進んで、19日辺りには見頃になったとのこと。ちなみに本荘公園には約1000本の桜があるそうで、秋田市の千秋公園の約730本よりも多い。千秋公園の桜は花付きが悪いし、鳥海山との共演もある本荘公園のほうが見応えがあるのかも。
本荘のその他の風景を後日。
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