武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

浅川和夫とAIJ事件、幕は上がったばかりだ

2012年03月28日 | 人間の欲望

★浅川和夫とAIJ。
浅川和夫とワルの仲間たちが昨日(3・27)、衆院委員会で弁明するのを2時間聴いた。
浅川和彦、「私が水増しした数字を作り、運用報告書を公認会計士に作らせた」。
それを基に顧客と運用契約を結んだということは、偽計による契約となり、その運用資金を運用せずに、解約金へ直接回していたとしたら、詐欺罪になる。
刑法第246条、10年以下の懲役。しかし10年でも軽い。米国で起こったAIJと同じようなマドフ事件では懲役200年を求刑され、150年が確定した。
加えて浅川本人はもちろん、浅川とつるんだワルの全財産も没収だ。さらに知人の公認会計士が虚偽の報告書を作ったということは、この会計士も罪に問われる。
国家公認という会計士資格を信用させ、94の年金基金と88万人を泥沼に陥れた罪は深い。

さて、民主党の近藤和也が追及のトップバッターだったが、この人、元野村証券、つまり浅川和夫と同じ穴のナントカだな。ただ、近藤の質問は証券マンだったにしては口下手で感情的であり、稚拙であった。
一方、参考人として出席したワルは、元野村證券の浅川和夫、AIJから多額の出資を受け、かつ高額のコンサルタント料を受け取っていた元社保庁OBの石山勲、AIJの子会社であるアイティーエム証券社長の西村秀昭ら。なお浅川の片腕・高橋成子は病気を理由に参考人出席を拒否した。
アイティーエム証券というのは90%をAIJが出資しており、販売と解約の窓口であった。そして香港からアイティーエム証券へ送られてきた運用報告と監査報告書は開封せずに、浅川和夫へ直接転送する指示を受けていたという。

さて、資金の流れ、AIJは香港の投資銀行を使った訳だが、AIJはデリバティブ(金融派生商品)の売買失敗で毎年、多額の損失を出し、2008年のリーマン・ショックでは損失37億円、2009年には何と501億円に膨らんでいた。そして2002年から9年間で黒字は一度もなく、損失額は計1092億円に達した。リーマン・ショックを経て、その後は博打のような投資を行ったとされるが、ことごとく失敗したという。

★浅川和夫の報酬。
昨日の浅川はこう述べた、「AIJの報酬は9年間で45億円、そのうち27億円はアイティーエム証券(ITM)に手数料として支払い、その差額の18億円がAIJの報酬、そして浅川個人の報酬は年7千万円前後だと述べた。(計算では9年で6.3億円の報酬になるのだが)
問題は、浅川の報酬分は年金消失の弁済のために返還しないと浅川は述べた。
しかし詐欺による資金預かりだから、それは正当な報酬ではない、ということになるのだが。

★石山勲。
石山勲という人、この巨額詐欺事件のキーマンでもある。
石山はAIJから資金とマンパワーを受け、実際の経営指導は高橋成子によってなされたとされる。社保庁OBが天下っている各地の厚生年金基金にAIJを紹介したのは旧社保庁OBの石山勲であった訳だから、その果たした役割は大きい。
AIJの不正について石山勲は「全く気付かなかった。新聞報道で初めて知った。私は被害者だ」。
官僚役人は首まで泥沼に浸かりながら、手は汚さないということか。
またしても厚労省(旧社保庁)が年金を食いつぶす。

★AIJの浅川和彦と高橋成子。
この2人は、英領バージン島の会社を通じて45億円の報酬を得ていたのだが、AIJ年金資金の受け入れ先となった英領ケイマン島の「AIMグローバルファンド」の収入は、2003年から2011年の9年間で、AIJ資金の受け入れ1458億円、株の売買が14億円の計1472億円。 一方、支出は運用損失として1092億円を計上している。
さて、その1092億円は本当に運用されたのか、それとも誰かが闇の中で笑っているのか。日本国内でAIJから巨額のリベートを貰ったのは誰と誰なのか。
事件の幕は上がったばかりだ。

(ムラマサ、鋭く斬る)

コメント
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