秋の夜長、久し振りに、タンゴを聴きたい気分になり、
古いLPレコード盤を引っ張り出して針を落としているところだ。
若い頃、薄給でおいそれとレコード盤等買えなかった時代に、レコード店で迷いに迷って無理をして買った類の数少ないLPレコード盤、ドーナツ盤等、CD時代になってからも処分することが出来ずにダンボール箱に詰め込んだままになっていたが、つい最近になってからのこと、懐かしくなり、時々引っ張り出しては聴くようになっている。
その内の1枚に、アルフレッド・ハウゼ楽団(Alfred Hause and His Tango Orchestra)のLPレコード盤「ベリー・ベスト・オブ・コンチネンタルタンゴ」(全14曲)が有る。色褪せたレコードジャケットの隅っこに 「S.40.12.24」という日付が書き込まれており どこで買ったのか等の記憶には無いものの、自分で買ったものに間違い無く、今から57年程前に買ったレコード盤ということになる。よくもまあ 後生大事に持ち続けているものよ・・、我ながら呆れてしまう。「定価 1,800円」と印刷されており、当時の手取り給料額からすると、かなり無理して買ったことも間違いない。すでに、B面の一部分には、キズが入っており、コツ、コツ、コツ・・、雑音が出てしまうが、アナログならではの音質が、未だになんとか楽める。
収められている曲は、お馴染みの曲ばかり、若い頃から、カセットテープ、CD時代になるまでの間、どれだけ繰り返して聴いたか分からない。
「碧空」「夜のタンゴ」「バラのタンゴ」「夢のタンゴ」「真珠採り」「月下の蘭」「モンテカルロの一夜」「オレ・グワッパ」「ヴィオレッタに捧し歌」「奥様お手をどうぞ」「ジプシーの嘆き」「小さな喫茶店」「カプリ島」「ジェラシー」。
その内の1曲、「夢のタンゴ」を、YouTubeから共有させていただいた。
今更になってネットやレコードジャケット等で調べて見ると
「夢のタンゴ(Tango Du Rêve)」は、1928年(昭和3年)に、フランスの作曲家、ドアール・ヴァン・マルデーレンが作曲したコンチネンタル・タンゴだった。タンゴ特有の歯切れの良いリズムで、ロマンティックで親しみ易い、日本人好みの曲調の楽曲だ。
アルフレッド・ハウゼ楽団他、数多の楽団や歌手にカヴァーされて、コンチネンタル・タンゴの代表曲のひとつとなっているが、日本では、戦前にすでに、ディック・ミネが歌唱し、戦後では、菅原洋一等が歌唱した「夢のタンゴ」が、よく知られている。
アルフレッド・ハウゼ楽団の「夢のタンゴ」 (YouTubeから共有)
ディック・ミネの「夢のタンゴ」 (YouTubeから共有)