朝晩の涼しさに続いて日中も多少、過ごし易くなってきた。が、陽射しがある日はやっぱり暑い。畑で大きな花が咲いた、花オクラだ。直径が15センチから20センチぐらいある。切り刻み混ぜていると粘りが出てくる。納豆に混ぜ、せっせと食べている。
その花オクラより茎が大きく育った花がある。オオケタデ(大毛蓼)だ。イヌタデを大きくした感じだ。薬草だが漢方薬にはなく、民間薬として使用されてきたようだ。毒虫に刺されたときなど生葉を揉み、汁を擦り付けると痛みが止まるとか。また、ウルシにかぶれたときも効果があるようだ。
齢を取ったせいか、暑さのせいか散歩の距離が短くなり大津谷まで行けず、谷の流れに添って歩くことが少なくなった。先日、久しぶりに頑張って歩いた。クサギが花を終える直前だ。そして花弁が散り、残った顎が実を包むように閉じた姿が見えた。この中で実が熟成され、染料として使用される濃い紺色の実が出来る。
そのクサギに絡まる蔓に花が咲いている、葛の花だ。他ではまだ見ないのでここだけ早いように思う。よく見るとまだ咲き始めで花茎の根元の方しか花がない。藤の花は垂れ下がるように咲くが同じ蔓でも葛は花房(?)が上を向き、花は茎元から上へと咲く、面白く綺麗な花だ。葛は秋の七草の1つで7草はこれで5種になる。後、残っているのは女郎花と藤袴、咲くまでもう暫くの時が必要なようだ。
9月初め、今年の梅雨明けの時期が6月末から7月末へ変更の発表が気象庁からあった。最初の梅雨明け宣言後の7月初めの1週間は猛暑日が続いた。が、その後は雨の日が多く、はっきりした天候にならないまま、秋雨前線が停滞する今に至っている。当然だが大津谷の水も多い。春に枝垂れ桜を紹介したところも水が滔々と流れて落ちていた。手前にこんもりと葉で覆われたところがある、葛だ。
大津谷は葛が蔓延っており、木々が葛で覆われている光景もよく見る。桜の木に上る葛の蔓を心配したが、これはある程度伸びたところで蔓が切られ、ホッとした日があった。桜でないにしてもこの光景を見るのは辛い。
明日9月8日(旧8月13日)は二十四節気 白露だ。残暑も終わり、空気が冷え露を結び始める頃を意味する。例年通り、お盆明けから朝晩の涼しさを感じ始めた。いつの間にかアブラゼミ・クマゼミの鳴き声が消え、ツクツクボウシになった。間もなく、朝夕にはヒグラシの鳴き声が聞こえるだろう。
ところでこの葛、”土壌流出を防ぐための植物”として1900年直前にアメリカに持ち込まれた。が今や、アメリカ・カナダでは外来種最悪の事態を招いている。アメリカでは毎年610平方キロメートルづつ増えているようだ。小さい身近な話に戻るが引っ越して来た時、我が家の東側の土手は葛で覆いつくされていた。先ず、這う蔓を切り取り、芽が出たのを見つけると根気よく根を掘り退治すること2年、何とか絶滅させることが出来た。蔓植物の強さは半端じゃないことを思い知らされた1年目、還暦直後のとんでもない贈り物だった。
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