豊橋市教委は5日、豊橋市雲谷(うのや)町の普門寺(真言宗)で、旧本堂跡から平安時代末期に山の岩盤を削って建物の土台にした基壇が見つかったと発表した。岩盤を利用した建物の土台の確認は東海地方の寺院では初めてという。
普門寺は静岡県境の弓張山系の南端にある山岳寺院。標高約220mの山中にあり、現在の本堂の西側約400m、広さ200㎡の「元々(もともと)堂」と呼ばれる旧本堂跡がある。同市教委が昨年11月上旬から発掘調査を始め、同月下旬、20m四方の基壇を見つけた。
さらに、旧本堂跡の土台の岩盤部分(堆積岩、約10m四方)から計36個の礎石が縦、横各6個ずつ2m間隔で規則正しく並んでいるのが見つかった。工事は最初に本堂を建立するのに必要な広さを計算した後、水平方向に岩盤を掘り進めていったとみられる。工事完了時点には、水平方向で20数m、垂直方向に約5mを掘削した。周囲をさらに掘削することで基壇を浮き上がらせた。基壇の南側には、やはり岩盤を直接削ってつくった参道が設けられていた。
現場近くから平安時代末から鎌倉時代の瓦が数多く出土しており、本堂は瓦葺きの建物だったとみられる。
今回の調査で、基壇北側からは平安時代末期の山茶碗と皿が30点以上出土しており、同市教委は、同時期に基壇が造られたとみている。他にも基壇を覆う土の中などから平安時代中、後期の茶碗や皿、瓦、銅鏡の破片など計200点が出土した。底に「無養」と墨書された平安時代末期から鎌倉時代の茶碗も1点あったが、意味などは不明という。
現地説明会は9日午前10時半と午後1時半から開かれる。雨天時は翌日に順延する。
[参考:東愛知新聞、中日新聞、読売新聞]
過去のニュース・情報
2008.12.5豊橋市 普門寺旧伽藍址 元堂址で新たに基壇見つかる
普門寺は静岡県境の弓張山系の南端にある山岳寺院。標高約220mの山中にあり、現在の本堂の西側約400m、広さ200㎡の「元々(もともと)堂」と呼ばれる旧本堂跡がある。同市教委が昨年11月上旬から発掘調査を始め、同月下旬、20m四方の基壇を見つけた。
さらに、旧本堂跡の土台の岩盤部分(堆積岩、約10m四方)から計36個の礎石が縦、横各6個ずつ2m間隔で規則正しく並んでいるのが見つかった。工事は最初に本堂を建立するのに必要な広さを計算した後、水平方向に岩盤を掘り進めていったとみられる。工事完了時点には、水平方向で20数m、垂直方向に約5mを掘削した。周囲をさらに掘削することで基壇を浮き上がらせた。基壇の南側には、やはり岩盤を直接削ってつくった参道が設けられていた。
現場近くから平安時代末から鎌倉時代の瓦が数多く出土しており、本堂は瓦葺きの建物だったとみられる。
今回の調査で、基壇北側からは平安時代末期の山茶碗と皿が30点以上出土しており、同市教委は、同時期に基壇が造られたとみている。他にも基壇を覆う土の中などから平安時代中、後期の茶碗や皿、瓦、銅鏡の破片など計200点が出土した。底に「無養」と墨書された平安時代末期から鎌倉時代の茶碗も1点あったが、意味などは不明という。
現地説明会は9日午前10時半と午後1時半から開かれる。雨天時は翌日に順延する。
[参考:東愛知新聞、中日新聞、読売新聞]
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2008.12.5豊橋市 普門寺旧伽藍址 元堂址で新たに基壇見つかる