歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

全北完州郡龍進面・上雲里遺跡 全北大が発掘報告書を発刊

2010年05月09日 | Weblog
 全北大学校博物館は7日、湖南地域最初の初期鉄器時代遺跡である完州郡龍進面上雲里遺跡(용진면 상운리유적)に対する文化財発掘調査結果を収めた報告書「상운리(上雲里)」(3巻)を発刊したと発表した。
 百済に征服された古代馬韓(마한)の人々は独特の生活文化を持っていた。特に、墓周囲に溝を掘った馬韓特有の墳丘墓(周溝墓)は大きい土の墓に直系家族らの墓を大小さまざまに作った。報告書は、このような馬韓人の生活像を調べることができる。
 2002年から5年間文化財発掘調査をしてきた全北大博物館は今回の報告書で、原三国時代~三国時代の墳丘墓30基(埋葬主体部163基)、木棺墓35基、甕棺墓5基など馬韓系墳墓中最大規模の墳墓遺構とともに各種生活遺構に対する調査結果を収納した。
 また、上雲里墳丘墓では土器類約320点、鉄器類約500点、玉類約6千点など約7千点が発掘されて湖南地域最高の出土量を誇る。土器類には馬韓固有の模様が発見され、上雲里集団がまだ完全な百済化が成立していないことを確認することができる。
 全北大学キム博物館長は、上雲里遺跡は百済近肖古王(?-375)の南征で馬韓が百済に併合された4世紀以後にも相変らず完州地域で馬韓の命脈を維持していることを示しているとしている。
[参考:2010.5.7聨合ニュース]



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする