歴歩

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堺市・百舌鳥古墳群 まずは国史跡に向け調査

2010年05月13日 | Weblog
 世界遺産登録を目指す百舌鳥(もず)・古市古墳群のうち、百舌鳥古墳群について、堺市教委が07~09年度までの3年間で、現在残っている47基の半数近い21基を地中レーダー探査や発掘などの集中的に調査した。10年度も2基を調査する予定。
 百舌鳥古墳群は東西、南北各4kmの範囲に112基の古墳があったが、65基が開発などで消滅。残る古墳のうち、イタスケ古墳(前方後円墳、146m、5c中)など7基が国史跡に指定され、仁徳陵古墳(大仙古墳、全長48m、5C前~中)など23基を宮内庁が管理している。古市古墳群が国史跡になっているのに対し、百舌鳥古墳群は調査が進んでいないことなどから未指定だった。
 調査の結果、
 全長55mの帆立貝形前方後円墳・旗塚古墳では、後円部に葺石と埴輪列が残っていることや、南側に張り出した部分「造り出し」があることが判明。仁徳陵古墳や履中陵古墳に付随する陪塚ではなく、5世紀前半~中頃、地域の首長が築いた可能性が高まった。
 地形が大きく変わっていて古墳かどうか定かでなかったグワショウ坊古墳は、盛り土の特徴などから、5世紀後半に築かれた長径61m、短径58mの楕円形をした円墳とわかった。
 市文化財課は、調査した古墳について、今後も府や文化庁の意見を聞きながら調査を進め、全体の保存、整備の検討を進めていきたいとする。
[参考:読売新聞]

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 百舌鳥・古市古墳群

旗塚古墳(中央)、グワショウ坊古墳(中央の東)の地図


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