歴歩

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高岡市・高岡城 礎石を使った建物跡を発掘 本丸御殿の可能性も

2011年08月06日 | Weblog
 高岡市教委は5日、県史跡・高岡古城公園(同市古城)の本丸広場から、礎石を使った建物跡を発掘したと発表した。 建物跡が広範囲なことから、高岡城を築城した加賀藩二代藩主前田利長(1562-1614)が住んだ本丸御殿の可能性があるとしている。 高岡城の建物跡が見つかったのは初めて。
 発掘調査で、広場内の8地点を長方形に発掘したところ、試掘溝6地点の地下約1mから礎石16個や礎石跡2ヶ所、1地点から土抗や溝の跡、1地点から礎石の下に敷く小さな根石が見つかった。 礎石は直径50~60cmの楕円形、表面が平らで、1m以上にわたって盛り土で造成された江戸時代の土層の上にあった。 広範囲に礎石があり、約40m離れて発掘された礎石が、ほぼ同一線上に並んでいることなどから、本丸御殿の可能性があるとしている。
 発掘現場は、7日(日)午前10時~午後4時に一般公開される。
[参考:中日新聞、読売新聞]

備考: 晩年の前田利長の居住場所
 1597 富山城に移り大修復をする。
 1598 利家から家督を譲り受け金沢城に移る。(翌年金沢城を修復する。)
 1605 利常に家督を譲り、富山城に隠居する。
 1609 富山城が焼失したため、一時的に魚津城に移り、高岡城を築き移る。
 1614 5月20日に高岡城で病死。
 1615 高岡城は廃城となる。

過去の関連ニュース・情報
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益田市・四塚山古墳群出土の三角縁神獣鏡は近畿ほか出土の9面と同鋳型 

2011年08月06日 | Weblog
 1972年に島根県益田市の四塚山古墳群から出土(注1)した「三角縁神獣鏡」(直径約21.5cm、4世紀(注5))が、東海や近畿地方で出土したものと同じ鋳型で作られた鏡だったことが5日までに、島根大学考古学研究室岩本崇准教授の研究で分かった。
 近畿から東海地方だった鏡の分布地域が本州の西端近くまで及ぶことが明らかになり、大和政権が広い範囲の地域と交流を持っていたことが分かるとしている。
 今回の鋳型で製造された三角縁鏡は、東之宮古墳(愛知県)、円満寺山古墳(岐阜県)、南原古墳(京都府)、ヘボソ塚古墳(兵庫県)など8カ所から計9枚(注3)見つかっているが、近畿と東海地方以外で見つかるのは初めて。
 昨年実施した研究で、鏡に施された模様や細かい凹凸、鋳型を作製した際についた小さな傷などから9枚と同じ鋳型で作られたと結論付けた。
[参考:共同通信、NHK、静岡新聞、「島根県益田市四塚山古墳群出土の三角縁神獣鏡と『同笵鏡』」岩本崇(社会文化論集:島根大学法文学部紀要社会文化学科編20110319)」

備考
(注1) 団地造成工事中の現場から発見された。出土状況から、古墳の埋葬施設で箱式石棺から出土したものとみられる。
(注2) 島根県出土の三角縁神獣鏡は5面 (出雲地域4面、石見地域1面)
(注3) 兵庫県神戸市ヘボソ塚古墳、大阪府東大阪市石切神社蔵、京都府長岡京市長法寺南原古墳(2面)、京都府八幡市西車塚古墳、奈良県佐味田宝塚古墳、岐阜県南濃町円満寺山古墳、岐阜県大垣市矢道長塚古墳、愛知県犬山市東之宮古墳 の8ヶ所、9面。
(注4) 三角縁神獣鏡新鑑(樋口隆康)によると、三角縁二神二獣鏡・唐草文帯式鏡式16(三角縁・天・王・日・月・唐草文帯二神二獣鏡)であり、同じ唐草文帯式鏡式15では、鳥取県、島根県で1枚ずつ出土している。
(注5) 古墳時代前期中葉
[参考:「三角縁神獣鏡新鑑」樋口隆康(2000.3学生社))、「島根県益田市四塚山古墳群出土の三角縁神獣鏡と『同笵鏡』」岩本崇(社会文化論集:島根大学法文学部紀要社会文化学科編20110319)]
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