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桜井市・談山神社 第2次世界大戦の空襲でご神像を守った防空壕跡が見つかる

2011年08月11日 | Weblog

写真左は談山神社本殿(拝殿より写す)  写真右は左に本殿、右に拝殿

 桜井市の談山神社と同市教委は10日、先の大戦が終結する昭和20年、空襲に備えて鎌足公御神像を納めたとされる防空壕と木箱が見つかったと発表した。
 防空壕は本殿床下から見つかり、東西2・2m、南北2・1m、深さ1・8mの大きさで、内部に東西1・2m、南北1・7m、深さ1・7mの木箱(コウヤマキ製)が埋まっていた。 蓋は外して床下にあった。
 同神社の記録には、20年8月1日に仮の施設(防空壕)が完成、翌2日に神像を移し、終戦後の9月16日に本殿に戻されたことが記されている。
 発掘調査では、古代の創建を考古学的に初めて明らかにする平安時代初期の瓦片や室町時代や江戸時代に本殿を建て直した際、土地の神を鎮める儀式に使われたと見られる仏具や鏡、それにガラス玉なども出土した。
 出土品は、同神社拝殿で9月30日まで展示される。
[参考:産経新聞、共同通信、MBS毎日放送、NHK]

2011.9.1追記
 2011.8.10のニュースでは、鎌足公御神像を納めたとされる防空壕と木箱が見つかった本殿床下から、古代(奈良から平安時代初め)から近世までの瓦や地鎮具などの遺物が出土した、と報じられていた。
 65年前に防空壕を掘った際、銅鏡や五鈷杵(ごこしょう)などが発見されており、それが室町時代のものと判明したとしている。
 また、今回、出土したのは、江戸時代の密教法具「輪法」、ガラス玉、奈良~平安時代の瓦、銅製の釘や玉など。
[参考:毎日新聞、広報「わかざくら」平成23年9月号・桜井市発行]
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