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宝塚市・長尾山古墳 大和政権の技術を取り入れた?排水溝を確認

2011年09月23日 | Weblog
 大阪大学考古学研究室は22日、国内最古級の粘土槨(長さ6・7m、幅2・7m、高さ1m)が見つかった宝塚市山手台東1の「長尾山古墳」(全長42mの前方後円墳、4世紀初め)で今月1日から続けていた調査の結果を発表した。
 墓坑付近に、古墳と同じ4世紀初めの排水溝を確認。大和政権の技術を取り入れたとみられ、古墳の被埋葬者と政権との強い結びつきが改めて確認できたという。
 発見された排水溝は、墓坑の東南部分から東方向に約6m分を確認した。 断面がV字形で、最大幅1・4m、深さ1・5m以上の規模。 底に15~30cm大の石を敷き詰め、水はけのよい土や砂で埋めた「暗渠構造」と呼ばれるものだった。 雨水で埋葬した遺体が腐敗するのを防ぐための構造とみられる。
 猪名川流域で大和政権とかなり密接な関係を持った、最初の豪族であることが改めて確認できたという。
 今回の調査では今まで不明確だった後円部の形がややいびつな円形であったことなども確認した、 また、後円部北側斜面の発掘で、墳丘に置かれた葺き石の裾野も判明し、墳丘の全長を42mと前回の調査時の40mを42mに修正した。
 現地説明会が25日午前10時半から開かれる。
[参考:神戸新聞、共同通信、毎日新聞]

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 2010.10.12 宝塚市・長尾山古墳 国内最古級、ほぼ完全な状態の未盗掘「粘土槨」が見つかる
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