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滋賀県湖南市・岩瀬谷古墳群 6世紀後半の古墳5基と、うち3基から中世に彫られた矢穴を発見

2012年03月15日 | Weblog
 滋賀県文化財保護協会が14日、大砂川流域に点在する古墳時代後期(6世紀ごろ)のものとされる岩瀬谷古墳群(湖南市正福寺)の調査で、6世紀末頃の横穴式石室を備えた古墳5基を確認し、そのうち出入り口が開いていた3基の石室の東側で石を割るために彫り込まれた「矢穴」が彫られた花崗岩が発見されたと発表した。
 矢穴があった石室の中からは、鎌倉から室町期にかけて使われた黒色土器の茶碗や土師器の皿など計約10点ほどが見つかり、たき火の跡も残されていたため、穴の形状や遺物から、中世(13世紀から14世紀)の石切り場だったと判断した。
 岩は高さ約2mで、矢穴(長さ約15cm、深さ8~9cm)はそのほぼ中央に約1mの間隔で、横向きに上下2列(上段に7つ、下段に6つ)に彫られていた。 同古墳群周囲には円光寺(同市菩提寺)など中世期の石塔などを備えた寺社が10以上あり、関連をうかがわせるという。
 ほかに、古墳の石室内や周辺からは土器、鉄器や銀の象嵌を施した刀の鐔(つば)など140点が出土した。
[参考:京都新聞、中日新聞]

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