河合塾主催の進路指導研究会にでかけました。
大学入試結果の情報分析がメインでしたが、大学入試センター試験の英語リスニングテストについてのお話も聞けました。
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昨年の夏、2年生(現3年生)を被験者に、大学入試センター試験のリスニング試行テストがおこなわれました。この試験では35,365人が受験、平均得点率60%の結果が出ています。河合塾が試行テストの問題傾向を分析し、問題を作成、今年の全国統一マーク模試で実施しました。215,149人(こっちがずっとおおいじゃないか)が受験し-河合塾の思惑通り-こちらも平均得点率60%でした。
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…データ分析から…
以下はすべて「解答用紙」に「設問の答え」が印刷されている問題の誤答分析。
【数字を答える問題】
質問
How long do they have to wait?
会話
What time is the next bus?
The buses run every 20 minutes, so the next will come at 2:20.
We missed the last one by only two minutes.
(バスは20分に1本。前のバスが出発して2分。後何分待つのかを答える)
答え
2 minutes
12 minutes
18 minutes(○)
20 minutes
…対話の中に数字(20,2)があるとそれが耳に残ってしまいまちがえる。単純な引き算ができなくなる。
【距離を聞く問題】
質問
How far is the Business Center from here?
(ここからビジネスセンターまでどれくらいの距離)
距離を答えないで、タクシーで〇〇分と答える。…尋ねられたことに適切に答えない。
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誤答分析から見えてくること。
リスニングは音と意味を結びつけることが基礎。でも、聞き取れればいいわけではない。(聞こえているのとは違う)
①質問文を読み、絵をヒントにして、聞き取れないことを類推する能力(読解力・知識)が必要であり、点数がとれない生徒はこれが未熟、未習得。
②聞き取れたとしても、質問に適切な答え方(文法力)ができなければならない。文法力の不足。基礎的文法知識の未定着。
裏返せば、文法力、読解力、知識とリスニング力には相関関係があるということ。どれかがかけてはだめ。だから基礎基本として英文法最優先と言うのでは先祖帰り。文法だけをがんばるということではない。文法力だけを鍛えてもだめであるということ。総合的に...
困ったな。なかなか上手くはいかないぞ。
わかっていることでも、外部のデータで見せつけられると、これまで以上に①②を意識して授業展開を考えようと思いました。
自分は現在2年生担任。進学全般(入試情報)、リスニングの学習について両方のお話が聞けて有意義でした。