全く予定外の作品鑑賞になった。
代筆業に従事する彼女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が集結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしている時。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。 そんなある日、一通の手紙が見つかる... |
繰り返しになるが、全く予定外の作品鑑賞である。決して制作会社のことを考えたわけではない。予備知識も作品名以外、ほぼゼロである。とにかく、見たいと思ったのだ。
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ものがたりは、ある家の葬儀後から始まる。
亡くなったのはデイジーという女の子の祖母。両親とデイジーは葬儀後祖母の家にいる。デイジーは遺品の整理中、祖母が大切に保管していた古い手紙を見つけ、そこで初めて「自動手記人形」と呼ばれた人たちの存在を知る。その場面からものがたりは過去に向かう。
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主人公のヴァイオレットは元軍人である。少年兵ととして戦争の道具(武器)とされた存在である。彼女をその立場に引き込んだのは、ギルベルト・ブーゲンビリアという男。ブーゲンビリア家は代々軍人の家系である。何の予備知識もない僕から見ると、ギルベルトは非常に悪いヤツである。
...でも、これはめずらしいことか。
現在でも政情不安な国、内戦状態の国で子どもをさらい兵士にすることがある。否定されるべきことだが、そういう世界は厳然と存在する。ものがたり世界で、ギルベルトだけがそういうことをしていたわけではなく、彼が生きている世界がそうさせていることは、すぐ理解できた。でも、理不尽な世の中だ。
武器として扱っている少女を、ギルベルトは愛してしまう。ヴァイオレットもその思いに応えてしまう。ものがたりが僕に問いかける。何かこれは間違えていないか。ものがたり世界のその時代、社会ではあたりまえのこととして見るべきか。是非もないことなのか。とても気になる部分である。
理不尽な世の中で懸命に生きるヴァイオレット。ギルベルトも彼女も戦場で傷つき、生き別れになる。
あることからギルベルトの生存の可能性が見いだされる。それまで感情を殺してきた(感情が消えたような)ヴァイオレットが、どうしても会いたいという明確な意思表示をする。そして会いに行く。
初めは会うことを拒絶される。拒絶の意味がわからないヴァイオレット。ギルベルトが会わない選択をしたのは、ヴァイオレットを戦争に巻き込み、両腕を失わせたことへの贖罪から。二人は再会し、わかり合えるのか_ _ _
ここまでにしよう。
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絵がきれいだなあ...
さすが京都アニメーションだなあ。そんなことを強く感じた。
ちょっとメンタルが強いときに見る映画かもしれない。