令和6年3月31日でフルタイム勤務が終わります。 |
3年前の8月31日、東京上空に突如として巨大な宇宙船「母艦」が襲来し、世界は終末を迎えるかに思われた。しかし上空に宇宙船が浮遊する光景は徐々に日常の風景となり、女子高生の小山門出と「おんたん」こと中川凰蘭は、受験勉強に追われながらも趣味のゲームに興じ、友人たちと共に学生生活を楽しんでいた。異様な状態が日常へと溶け込んでいく中、ついに悲劇が起こる。 | |
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ほとんどの場合同様、原作未読での鑑賞である。正直、ものがたりの時間の流れがわかりにくい感じがした。
異星人と「かどで」「おんたん」の出会いから、門出が自らの正義に基づき暴走する部分がわかりにくい。
3年
メインは「かどで」「おんたん」たち仲良し5人組の高校生活を描いている。3年間、何かに大きな影響を受けた生活。どうしてもコロナの緊急事態宣言の発出時の高1たち(現大学1年)の学年とかぶる。様々な初めてが日常化し、そんな状況でも受験、就職の時はどんどん近づいてくる。そして彼等彼女たちも卒業の時を迎えた。
宇宙船の母艦から出てくる小型宇宙船。当初は手が出なかった自衛隊(人類)も、自立歩行型・対侵略者兵器の歩仁(ふじん)や、より大型化した直仁(ちょくじん)の開発、実戦配備に伴い勝てるようになる。得体の知れなかった侵略者たちも、自衛隊に鎮圧されはじめる。異様な状態の正常化が進む。この辺りは正体不明の伝染病Covid-19への対応にかぶる。ウイルス解析によるワクチン開発。パンデミック鎮圧とまでは言えないものの、潮目・状況の変化である。
そんな中で5人組の生活は、突然4人組になる。そして
人類終了まであと半年
なのである。
日常は徐々に崩れて後で気がつく場合と、ある日突然大崩れする場合がある。そして...そんな気がした。
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風景、キャラクターたち
風景は最近の流行である「写実的」なものではない。キャラクターたちの造形も正にアニメ。やはり本作はものがたりの異常さが大事なのだと思う。全体の評価は2部作なので、5月公開予定の後章を見てから。
CV論争、あるんだろうな
主人公のかどでを幾田りら、おんたんをanoがつとめている。映画評を見ると、否定的な意見も多いようだ。でも、現職の高校教師の僕から見ると、あんな話し方の生徒は確かに存在すると思う。
劇中劇のような形で「イソべやん」という漫画が登場する。主人公のデベ子の声を、生前のTARAKOさんが担当している。この漫画は「ドラえもんへ」のhomage(パクリ?)である。
TARAKOさんの声と幾田さん、anoさんの声、話し方が似ている感じがした。最初TARAKOさんと気がつかなかったのだ。二人のどちらかと思えた。
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画面展開、ものがたりの進行。早いか遅いかわかりにくいが、面白い作品であることは間違いない。
後章も見に行く。(文中一部敬称略) |