ロブ・ライナー監督「アメリカン・プレジデント」は予想に反して結構面白い映画だった。
もちろん「恋人たちの予感」を監督したロブ・ライナーらしい、シャレたアメリカンスタイルの政治ロマンス映画なのであった。
私自身は主役のマイケル・ダグラスとアネット・ベニングよりも脇役で出演してたマイケル・J・フォックスのほうが印象に残っている映画でもあった。
で、「アメリカン・プレジデント」で大統領演じるマイケル・ダグラスは妻に先立たれて一人娘を抱えたシングルファーザーという役回り。
そういう設定でもどこか紳士でいい人で指導力があって頼りになる人という、つまり「アメリカ合衆国大統領」にこういう人がいてくれればという、一つの理想形大統領を体現していたのだ。
翻って現実は。
リアルな大統領にドナルド・トランプが就任した。
マイケル・ダグラスとは正反対の半理想型を体現しているといっていい、リアルな大統領だ。
彼が何をして、何をもたらし、何を実現するのか。
場合によっては将来「アメリカン・プレジデント」を見た人たちは、
「所詮映画は作り話。現実の大統領にこんな紳士はいない」、
と達観するとも限らない。
大統領は金にめざとく下品でブ男で性的倒錯者で、総合するとバカである。
トランプ大統領の今後の活動が大統領像に与える影響は計り知れないといえるだろう。
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