<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



オッサンが一人でチョコレートを買いにくい季節になってきた。

誰がバレンタインデーに女が男にチョコレートを贈る習慣を考えだしたのだろうか。
チョコレート屋の陰謀であることは既知の事実だが、それにしても海外の文化習慣をねじ曲げるのは日本人の得意技ということができよう。

当然のことながら、この季節になると、スーパーでも百貨店でも食品売場にはチョコレートが並ぶ。
それも普段はあまり見かけない種類や形状のチョコが店頭に並ぶ。
サイズに関係なく豪華な箱に入ったクルミぐらいの大きさの整った形のチョコレートが並ぶのだ。
それも手間がかかるものや、カカオというある意味高額な材料を作った菓子であるため、価格も決して安くはない。

最近、うちの会社なんかは「義理チョコ禁止」と社員間の交流を禁止する風潮もあるが、うちの会社の場合はチョコレートをもらえない総務の副部長が勝手にルールを作って顰蹙を買っているのだ。
彼の場合は与党関係のカルト宗教に属していることが災いしているが、原因はそれだけではない。
日頃から上にごますり、下にキツイというあからさまな態度が「嫌われ度」に影響しているのだが、本題とはかけ離れているので何かの機会に実名を連想する名前とともに書いていきたいと思っている。
ある意味、バレンタインのチョコレートは会社に於ける人望のリトマス試験紙と言えるのかも知れない。

よって、バレンタインデーの季節はイレギュラーなテイストのチョコが食べられるということに加えて、オッサン1人がチョコを買うと、
「あ、あの人、孤独なんだわ」
「会社で嫌われているんだわ」
「アホだわ」
とバカにされる要素になると勝手に思ってしまう季節でもあるのだ。

今でこそバレンタインデーといえばカミさんか娘しかチョコをくれないのであるが、むかしは数々の義理チョコを頂戴したものであった。
凝ったものも少なくなく、お返しに何をすれば良いのやら。途方に暮れることも少なくなかった。
で、貰って嬉しくなかったのはウィスキーボンボン。
甘ったるいチョコの中にウィイスキーが入っているという、トンでもお菓子で、胃前はすっかり姿を消して嬉しい限りだ。

本当のところ、バレンタインデーに貰って嬉しいのはごく普通のチョコレート。
森永のミルクチョコレートや明治のブラックチョコなんかが一番いい。
尤も、ロッテなんかを持って来たりしたら、
「あなた何人?」
と疑ってしまいそうになるので注意が必要だ。

なお、娘は例によって市販のチョコレートを溶解したものを再度固形かした「オリジナル」をくれるみたいなのだが、もう小学生ではないので、できればココナツオイルからチャレンジしてもいいのではないかと思っているところだ。
言うとスネルので注意だが。

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先日、仙台へ向かおうと大阪空港で飛行機の出発を待っていると、テレビで朝の情報番組が放送されていて、
「兵庫県西宮市の埋立地に猪出現」
という話題が取り上げられていた。

「西宮の埋立地? もしかして、鳴尾浜? 鳴尾浜やったら阪神タイガースの鳴尾浜球場があるやないかい。猪は縦縞やなくて横縞やが、縞柄繋がりかな?」

と詰まらないことを考えていた。
尤も、あのあたりに猪が出現してもおかしくはない。
随分以前になるけれども、阪急電車六甲駅近くの住宅地に「のら猪」が出るので調査してください、というのが朝日放送の探偵ナイトスクープで放送されたことがあり、六甲で猪がでるくらいなので、西宮でも不思議ではない。

そんなこんなでヒコーキに搭乗し仙台へ降りて、向かったのは東北大学青葉山キャンパス。
久しぶりに訪れた仙台はそこそこ暖かかった。
前回訪れた昨年春の大雪はその面影もあるはずもなかった。

仙台駅でうち支店から来る向かいを待つため、まずは立ち食い蕎麦を探さねばならなかった。
というのも、大阪空港を始発便に搭乗したので、朝自宅をでたのが5時。
仙台空港から仙台駅に至るまで、何も食べずにやってきていたので非常に腹が空いていたのだ。
「そうや、仙台駅の改札近くに立ち食いそば屋があったから、そこでゲソの天ぷら入りの蕎麦でも食うか」
と思っていたのだ。

ところが、仙台駅に着いてみると大変な事態になっていることがわかった。
その立ち食いそば屋が姿を消していたのだった。
仙台駅はなんだか大規模工事を実施中で、駅の改札すぐにあったそば屋が撤去され、全面真っ白で殺風景な工事の仮説壁に変わってしまっていたのだった。

これは大変だ。
そば屋が消えている。
と私はしばし佇んだのであったが、そんなことをしている場合ではなかった。
なんといっても腹が空いているので、何かを食べなければ、仕事をするパワーがでない。
かといって朝から牛タン定食も重たい。
で、どうしてもそば屋はないかと駅構内を探しまわることになった。
ここ東北地方では秋田県を除いてうどんよりも蕎麦なのだ。

2階、3階と探しまわったが手頃なそば屋は見当たらない。
1階に降りると、スタバやシュークリーム屋、それにずんだ茶寮なんかが並んでいたのだったが、朝ごはんにずんだ餅は、これまた重い。
スタバでのんびりコーヒーとシュガードーナッツというわけにも行かない。
そうこうしているうちに会社の迎えが到着しそうになったとき、土産物屋の横の片隅で営業していた立ち食いそば屋を見つけたのであった。

急いで食べきり自動車に乗り込んで青葉山に向かったのだが、あわてて蕎麦を食ったために若干胃もたれがしていた。
「う~悪いけど、ちょっとだけリクライニング倒すね」
とぐで~と背もたれにもたれかかった時に、山登りの渋滞に差し掛かったのだった。
自動車は停車。
「も~かなわんな~」
と言いかけたところに、車道を外れた山道(多分、東北大への通学路)の通行止めの看板を見かけたのであった。
もしかすると震災の影響で通行止めなのだろうか。
あれからもうすぐ4年だが、なかなか復旧工事も進んでいないんだろうな。
と思いながら、よくよく読んでみると。

「最近、このあたりに『熊』が出没していますので『通行止』を遵守してください」

と書かれていた。

なんと、青葉山とはいえここは街中の小高い山。
ここに熊が出没とは。

朝見た西宮の猪を思い出し、都心の野生動物の多様性に感心した仙台出張なのであった。



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震災で甚大な被害を受けた越前高田市。
復興事業の1つとしてイオンモールの建設が計画されたがその時の最大手小売業の言い分を間接的に耳にしてビックリしたことがある、

「な~に、儲からなければ撤退すれば良いんです」

なんでも震災で人口も減っているので、成功するかどうかわからないが、どうせ借地に建てるのだから失敗したら撤退するだけ。
1000以上もある店舗の1つに過ぎないのだから。
と言った印象だ。

ご存知の通り、イオンモールが進出したところバッタの群れに襲われた田畑のごとく不毛になる。
パワーでものを言わせて超大型店舗で顧客をごっそり。
j地域小売業は大打撃を受け壊滅する。
ほとんどが借地に建てるので、万一成功しなければ撤退したらよろしい。
というのが基本思想。
ホントかどうかわからないが、越前高田ならずとも私の自宅から自動車で三十分ほどの大阪南部関西空港近くにあるイオンモールは周辺経済で大きな問題になっているとか。

全国どこでも同じ店舗のイオンモール。
地域の個性や経済はどうでもよくて、チェーン店がお手手繋いで儲かれば、それでOKなのがイオンモールという印象だ。

ちなみに私はテーマパークの出来損ないのイオングループでは買い物をしたくないので、スーパーは阪急阪神グループのイズミヤさんですることにしている。

そのイオンの経営一家の一員が民主党の岡田新代表。
店のコンセプトからすると、政治もドドッとやって、だめだったら、やーめた、と野田さんみたいにすんだろうか。
これでまたひとつ、イオンで買い物したくない理由が増えたのであった。

あ、ちなみに私はブリヂストンのタイヤも買いたくありません。


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いしいひさいちの「がんばれタブチくん!」が大人気だった頃、主人公の西武ライオンズ田淵幸一選手は、自分が茶化されたその原作漫画読んで笑っていたという。

「タブチ、電車とトレード」
とか
「タブチ、ブタ野郎!さっさと帰れ!」
とか言われていたに、笑っていたのだ。

さすが、ミスタータイガースなのだ。
ライオンズだったけど。

私はいしいひさいちのマンガの大ファンなのだが、この人の作風はタブチくんのみにとどまらず、基本的に社会風刺。
ジャイアンツのオーナー「ナベツネ」さん。
相撲界の「アサシオ」くん。
サダム・フセインやブッシュ大統領など、世界各国の政治家も。
さらに麻原彰晃、池田大作などといったアンタッチャブルなカルトの親分も登場。
実にシュールで恐ろしい。
その実、読んでいて不快感はない。
なぜなら、どの作品にも絶妙なユーモアがあり、その面白さに「汚さ」がないのだ。

風刺漫画にはユーモアが必須だ。
ユーモアがなければ単なる悪口。
ヘイトスピーチ。
日本のマンガは誕生の頃からユーモアを兼ね備えていた。
なぜなら、江戸時代は言論の自由が今ほど奔放ではないので、ユーモアで包み込む必要があったからだ。
さらに江戸時代。
人々には武士から町人まで一種の品格もあった。

風刺漫画の雑誌チャーリー・へブド(英語読み)社がイスラム過激主義者に襲撃されて、世界中が、
「言論の自由はを守れ!」
と叫んでいる。
その言論の自由はエロ本の写真のアソコがハッキリと写っているからダメと言った公安に、
「表現の自由を侵害する」
と言っているのに等しい。
アホも休み休み言う必要がある。

確かに論争に暴力を持ち込んではならないし、持ち込んだ方は明らかに負け。
ましてやテロリストが賞賛されるなんて許されることじゃない。
だけど、言論の自由を盾に何を言ってもいいかというと、絶対にそういうことはない。

チャーリー・ヘブドの表紙絵を見る限り、この出版社には世の中を茶化す能力はあっても、それを下品で不快な、良識ある人が見たら、
「なんなの、これ?」
「子供は見てはいけません」
というようなシロモノだ。

そこにはユーモアでかけらもなんにもない。
ただ単に正常な人をも敵にする「誹謗中傷」の固まりだ。

9.11の時に、
「世界中でチャンスと思っている奴がいる」
と言ったアメリカのアメリカ人だったかロシア人の学者がイたけれども、今回もそれどうよう、
「世界中にチャンスと思っている奴がいる」
ユーモアが欠落しているところで、そんな風に思えてならないのだ。

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「そりゃー教祖さんのことを冒涜されたら、こういうことも起きるじゃろ」

と言ったのは今年年男の私の父。
昭和一桁生まれ。
今もボケずに言いたい放題。

で、何のことかというとパリでのイスラム過激派によるテロルのこと。
父に言わせると、
「言論の自由だとかへったくれとか言うとるが、自分ところの教祖さまが冒涜されたら、そういうことにもなるもんじゃ。書く方にも礼儀ちゅうのが必要じゃ」
ちなみに父は岡山出身で大学入学で大阪に出て来て以後半世紀以上を大阪で過ごしているのに、未だ家では岡山弁。
どえりゃー爺なのだ。

父曰く、イスラム教だではなく、例えばキリスト教でも同様のことはあり得るという。
「イエスキリストの親父が誰じゃとか、言うとキリスト教徒はいい気をしせん」
たしかにその通り、
「日本でも天皇陛下を侮辱されたら、ワシャそんなことはせんが、右翼の過激なやつは何をするかわからんで」
これもその通り、
「北のアレでも国家主席じゃから、北朝鮮の将軍さんを小馬鹿にしたら映画館を爆破する、ちゅう朝鮮人ぐらい出て来ても不思議は無かろう」
年寄りのくせに良く知っている。

確かに父の言う通り、言論を武器にするのなら、礼儀も必要。
テロルは決して良くないが、書く方も少しは品をわきまえる必要があるんだろうな。

と、テレビでパリのデモ行進をみながら昭和一桁に教えられた一瞬なのであった。

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もうかれこれ10年以上前のこと。
うちの会社の同僚が会社の近くの居酒屋さんで昼食の丼を食べていた時のこと、

「………なんや……これ?」

と丼の半分ほどを食べ終わったところで、底の方に黒い柿の種みたいなものを発見した。
その柿の種には足や触覚が備わっていて、よくよく観察してみると柿の種ではなかった。

「………ゴキブリやんか!」

そう、ゴキブリなのであった。
どこかで混じったゴキブリが丼のご飯の中で生埋めか死に埋めかになっていて、それを掘り出してしまったものなのであった。
もしもそのゴキブリに「あたり!」と書いていて、

「お客さん、ラッキーですねー、ゴキブリヒット!賞金の10万円です。」

となれば騒ぎも小さかったかもしれないが、

「ごめんなさい」
と店の人。
「お代はいりませんから」
と、そそくさと丼を下げて、それっきり。
同僚は怒り心頭で帰ったのであったが、騒ぎにはならず、ある意味つまらなかったのであった。

ただ、この評判は詰まらないものではなく、お店には決定的なダメージを与えた。
ゴキブリ丼の被害者はうちの社員だったのだが、その様子は他の人達にも目撃されていた。
だからゴキブリの噂は「ゴキブリ丼」というメニューのような名前に変わって、周辺地域に広まったしまったのだった。

結果、その店は「ゴキブリ丼」が原因かどうか知らないが、事件から数ヶ月もしないうちに店を閉めてしまったのであった。

マクドナルドが揺れている。
中国にあった鶏肉工場での不衛生な運営に端を発した一連の食材管理に問題は、鶏肉にとどまらずフライドポテトや、中国以外の工場にも広まっている。
その結果、いつも混雑していたマクドナルドの店舗が客がチラホラという状態にまで落ち込んでいるのだ。
この、食材品質問題はマクドナルドだけにとどまらず、吉野家の牛丼やペヤング焼きそば、その他数多くの食品の問題となって広がっている。

外食産業のリスク管理は叫ばれ始めて久しいけれども、これほどまでに注目を集めてしまうのは、外食の最王手だったマクドナルドが、その発端となっていたことからだろう。

かつて雪印食品は社長の対応の失敗で、会社がなくなる事態に直面した。
会社の規模に関係なく、食の安全というものを利益優先の次に置くと、どうなるのか。

今回の様々な事件は、大手外食チェーンと言えども、ゴキブリ丼を出した個人経営の店と同じ運命をたどる可能性もあるということだ。

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このお正月。
箱根駅伝を見ていたらカミさんが、
「早稲田、どこにおるん?」
と訊いてきたので、
「今は後ろの方。」
と答えた上で、
「ま、駅伝はコピペでけへんからな」
と、余計なことを付け足してしまったのであった。

早稲田大学のイメージはここ十数年で失墜した。

広末涼子の一発芸入試。
早稲田大学強姦サークル部のスーパーフリー。
そして小保方さん事件。

早稲田大学といえば関東のエリート大学という認識があったのは、今は昔になりつつある。
だから箱根駅伝で中位から下位を走っているにもかかわらず、
「早稲田は〇〇位です」
などとアナウンスされると、他のがんばっている上位の大学に対して大変失礼だと思ってしまう。
なんで早稲田が特別扱いされなければならないのか、その理由が判らないのだ。

杜撰な小保方さんの論文チェッックは、図らずも早稲田大学のコピペ体質をあぶり出しにし、
「実は有名大学だが、過去の栄光に頼るだけの三流大学」
という印象を貼付けてしまった。

小保方さん事件。
後世、人々は昨年のSTAP細胞のドタバタをそう呼ぶかも判らない。
なんと言ってもさんざん騒がせながら論文その他、すべてがコピペや改ざんのオンパレードだったのだから。
そのつけはあまりにも大きく、無責任である。

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今年のお正月は喪中のため、自宅でおとなしくしていようとしていたのだが、気がついてみると神社仏閣にお参りしない以外は、例年の正月の過ごし方と全く同じなのであった。
まず、元日は堺市内にある私の実家へ行きお雑煮をいただいた。
私の家は家内側の要因で喪中であったため、実家では喪中ではなく普通にお正月。
お屠蘇もいただいた。
それもたっぷりなのであった。
朝からお屠蘇という酒を頂戴できるのは、子供の頃からありがたい日本の風習だと思っている。

私は初めてお正月でお酒を飲んだのは記憶にあるのは幼稚園の時で、父の酒坏に3分の1ぐらいの量をもらって、
「美味しい」
と言った。
大人たちは驚いたが、私は正直美味しいと思ったのであった。
ちなみにビールは小学生の時に少しなめさせてもらったが、
「苦い~~~~~~~」
となって、ちっとも美味しいとは思わなかった。
私は日本酒党の子供なのであった。

今では日本酒、ビールがメインでたまに他の酒を飲む。

当然お正月は両方の酒を朝から楽しむ特権がすべての日本人にあり、ここでほろ酔い加減で近くのお宮さんにお参りするのだが、そこは今年は叶わずであった。

高1の娘は喪中であっても御神籤だけは引きたいという願いを持っていたが、
「高校生なんやから、それくらい我慢しなさい」
と窘めた。
その窘められた娘の希望が叶ったのは2日。
グランフロント大阪を訪れた時であった。

グランフロントを訪れたのはナレッジキャピタルのイベントスペースで開催されていたチョコレート展を見たかったのと、若干の買い物をしたかったからだった。
私は雑踏が嫌いなので正月セールの人気ショッピングゾーンへ行くことは躊躇されるのだが、カミさんと娘に促されて出かける羽目に陥ったのであった。

チョコレート展は東京でヒットした展示会の大阪版で、チョコレートの歴史や製造工程などを学べる展示会。
チョコレートを山ほど食べられる展示会と思っていた娘はいささか失望の感が漂ったのであったが、最後にあるチョコレート販売のコーナーでお気に入りのチョコやグッズを購入して機嫌は多少持ち直したのであった。
そもそもチョコレート展へ行くとチョコレートぐらい食べさせてくれるだろう、と思っていたのは娘だけではなかった。
私も思っていたのだ。
しかし、真面目な見ることがメインの展示会であり、娘が失望する姿を見ながら、「いい加減にしなさい」と言っていた私も失望していたのであった。
カミさんが知ると笑われるところであった。

チョコレートの原料のカカオが昨年は非常に高騰し、かつ円安の煽りを受けてチョコの価格がみるみる値上がりしたのだったが、カカオが非常に作りにくい豆であることを今回初めて知った。
カカオはアメリカ大陸原産で、それをスペイン人がインディオから命と一緒にむしりとり、ヨーロッパに持ち帰りそれが世界に広まったのだという。
滋養によく、最初は薬代わり。
高級であることはもちろんのこと、チョコレートではなかったのだ。
カカオがチョコになったのは19世紀。
この件は他の本で読んで知っていたのだが、その時も高級な食べ物だった。

お正月ということで、「お年玉」としてチョコレートを一個頂いたのが、この展示会の最大の喜びだったかもしれない。
そんな地味な展示会だった。

で、娘の御神籤の夢が叶ったのは、そのあとでパナソニックスクエアに行った時であった。
凄い混雑の中、パナソニックスクエアのフードコートでお茶休憩しようとしたら、ショールームの中で巫女さんが無料の御神籤をしていたのであった。
娘は神社ないんやから、大丈夫とばかり御神籤を引くため列に並んだ。
で、引いてきた所、
「半吉」
中途半端なのであった。
パナソニックでのみくじなので、大吉「4Kテレビ」とか、中吉「DVDレコーダー」とか、超大吉「システムキッチン」とか当たるのではないかと思ったのだが、そんなことは絶対なく余興的な御神籤なのであった。

買い物は大混雑のなか、全商品50%のGAPでそこそこ買い込み、帰路についたのであった。

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