先日、仕事で名古屋へ行ってきた。
とりわけ急いで行く必要もなかったので近鉄電車の急行で行ってみることにした。
コストパーフォーマンスを検討した結果、初の試みなのであった。
大阪から名古屋に行くための公共交通の手段は大きくわけて7ルート。
新幹線、JR在来線2ルート、近鉄特急、近鉄特急以外、バス2ルートが主な手段となる。
最も一般的なのが新幹線での移動で、移動時間はわずか55分。
ただし運賃は最も高価で片道6560円必要だ。
この6000円を越える金額は、閑散期の大阪から札幌までのLCC料金とだいたい同じ。
距離と時間の割合を考えると、かなり高価であることがわかる。
新幹線ではなくてJRの在来線で行ったらどうなるかと調べてみると、こちらは大きく2つのルートが有ることがわかった。
1つは大阪〜米原〜名古屋を通る「東海道線」ルート。
もう1つは天王寺〜亀山〜名古屋を通る「関西線」ルート。
所要時間は東海道線ルートが2時間32分。
関西線ルートが3時間36分。
東海道ルートが1時間も早い。
しかし運賃は関西線ルートが3020円と東海道線の3350円よりも1割安いのだ。
なぜ、同じJR線2ルートで時間が異なるのか調べてみた。
当然距離も違うだろうが、根本的に関西線のダイヤ編成には明らかな不合理があることがわかった。
東海道線は米原駅で一度乗り換えするだけ。
大阪から米原は在来線全国最高速という特急よりも早い新快速で移動。
米原では10分程度の待合で、名古屋方面行きの快速に乗り換えスムーズな移動だ。
しかも東海道線は全線電化の複線である。
これに対して関西線は京都府の加茂から亀岡まではディーゼルで単線。
しかも加茂駅と亀岡駅で2度乗り換えなければならないという不便さがある。
ダイヤを調べてみると加茂駅での乗り継ぎは大きく問題が無いことがわかった。
加茂駅出発の各駅停車は大和路快速と連携していて待ち時間はほとんどない。
意外なことに、加茂から亀山まで単線のディーゼルであるにも関わらず所要時間は結構短時間だ。
問題は亀山駅での名古屋行きへの乗り継ぎであった。
なんとここでは加茂からの列車が到着するわずか数分前に名古屋へ向けて発車するダイヤ編成になっていたのだ。
しかもローカル線のために次の列車は1時間後。
畢竟、亀山駅で55分程度待つことになる。
この待合時間が大きなロス原因なのであった。
それにしてもたった数分ぐらい待てんのかい。
かねてからJR西日本とJR東海は仲が良くないと聞いていた。
その仲の悪さを証明する、嫌がらせダイヤなのかもわからないと思った。
で、もともとポピュラーな移動が近鉄の名阪特急アーバンライナーによる移動だ。
こちらは約2時間で料金は4260円。
全席指定で乗り心地も悪くない。
これまでも何度か利用したことがあり大変便利な交通手段だ。
とりわけ少し辺鄙な新大阪起点の新幹線と違って大阪難波起点の近鉄特急は大阪市内に必要な移動時間30分程度が必要の無い分かなり有効だ。
そして調査の結果、最も安価だったのが近鉄の急行で移動すること。
特急料金が不要な分安くなり、片道なんと2360円。
これは大阪〜名古屋間最安である。
しかも乗り換えは伊勢中川駅での1回だけ。
ただし所要時間は3時間15分と少々忍耐が必要だ。
残りはバスなのだが、これはコストは安いが所要時間は近鉄の急行と同じく3時間少し。
バスなので道路事情で前後する可能性がある。
とりわけ事故渋滞などに巻き込まれると3時間では到着しないことになってしまう。
仕事で使用するにはある程度冒険になる。
ということから、今回は最安で乗り換え1回の近鉄の急行で移動することに決めたのであった。
それにしても今回調べてみてわかったのだが、JR東海道線は意外にも近鉄特急並で早いこと。
もしかすると天王寺起点で移動開始すると関西線と同じ運賃かも知れず、さらに興味が沸く。
次回はJR東海道線で移動してみたいと思う大阪〜名古屋間なのであった。