<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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選挙というのはとかく人気投票になりやすい。
小学校の学級委員よろしく国会議員の選挙でも市議会議員の選挙でも同じ。

正直のところ、選挙の大半は内容や人物は関係なく、写真写りが良かったり、タレント上がりであったり、誰それの息子や孫であったりすることが候補者選択の基準になる。
つまり人気があることが当選の最大要因なのだ。
ひどいのになると「同じ新興宗教の信者である」なんてものも重要な投票の要素になったりする。
中身は全く関係ない。

かように選挙制度というのは果たして合理的なシステムなのかどうか。
大いに疑ってかかる必要のあるものだ、と私は以前から考えていた。
だから議員を選ぶ選挙はAKB総選挙と対して変わらないクオリティではないかと思っているのだ。

こんなレベルの低い戦いだから政党もマスコミも票の獲得のため候補者の印象操作に必死になる。
この場合、真実はどうでもいい。
自分たちの意向似合うように様々なイメージを創作し、有権者に植え付けられれば目標は達成。
その中身たるやデタラメなのはもちろん、捏造、偏向、差別、言論制限、なんでもありだ。
これには政党やマスコミからの上から目線「市井はそこまで考えちゃいない」というのが根底にあるのだろう。

議員選びがアイドル選びの下を行きそうな低レベルなので「住民投票」などにまともなものがあるわけがない。

先日の沖縄の米軍基地移設に関する県民投票。
ありゃなんじゃい、と思っている国民は少ないくないであろう。

反対するための投票じゃないか。
と思っている人が大半だろう。

米軍基地の移設は投票、もとい人気投票で決めるものではない。
そもそも大いに議論を尽くしてその方向性を決めるべきものであって、検討しなければならない項目はアイドル選びや議員選びの比ではない。
だから単なる反対、賛成の二者択一アンケートを取るような方法は意味を成さない。
そればかりか、印象操作の道具にされるだけで百害あって一利なし。
こんなものに何億も費用をかけるその考え方に能力を疑うのものがある。

米軍基地。
そりゃないほうが良いに決まっているが無ければ困る理由があることも事実である。
移設に反対か賛成かだけ問うのであれば、その理由も問う必要がある。
やり方は難しくはない。
投票用紙にアンケートの解答欄を加えるだけだ。

沖縄の地理的条件はどうなのか。
米軍がいなくなったときのためには憲法も変更する必要があるかも知れないという議論も必要だろう。
話し合いでなんでも解決できると言っている人には、まずウィグル人やチベット人の立場になってもらって話し合いで解決できるかどうか体験してもらうのも一案だ。
ただ単に綺麗な海を汚したくないからというものからとか那覇から普天間基地に通勤してるけど北谷町でも遠いのに名護よりも北に移設されたら通うのが大変だ、というような意見もあるであろう。

まったくもって理由は千差万別なのに、反対、賛成だけで評価できるわけがないのだ。




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