某新聞のWEB版を見ていたら偶然にも「野球盤」の広告を発見した。
「おお!野球盤ってまだあるんや!」
と暫し感動に包まれ、そのまま広告をクリックしてしまったのだ。
で、その広告はヨドバシカメラのネット販売のページなのだったのだが、野球盤は私が子供の頃に遊んだものと基本は変わらないのだが、値段がかなり豪華になっていることに驚いたのであった。
そもそもビデオゲームの普及ですっかり姿を消したんじゃないかと思っていたアナログゲーム。
学生時代に玩具店で3年間バイトをしていた経験から、私は玩具にはコレクターとは違った愛着を持っていると思う。
私が玩具店でアルバイトしていたのは玩具市場では大きな変革を迎えているときなのであった。
それは「ファミリコンピュータ」の登場という巨大な海練が全国の玩具店を襲い、それまで普通に売れていた玩具が全く売れなくなるという恐ろしい事態に襲われたのだ。
まさに「ファミリーコンピュータ」のパンデミックが玩具市場を襲った状態だった。
そんななかで消えていきそうになった玩具にアナログゲームがあった。
「レーダー作戦ゲーム」
「魚雷戦ゲーム」
「レーダーサーチゲーム」
「ダイヤモンドゲーム」
「人生ゲーム」
「モノポリー」
「黒ひげ危機一発」
「パーゴルフ」
「ボウリングゲーム」
「テーブルサッカー」
「光線銃SP」
などなど。
多くはファミコンに駆逐され消えていった。
エポック社の野球盤はアナログゲームでもその代表に位置するものであったことは間違いない。
そしてそれは現在もなお生き残っていたのだ。
私が遊んだ頃の野球盤には「巨人の星」の影響で「消える魔球」という機能がついていた。
ピッチャーは投球のあと消える魔球のレバーを引くとホームベースの部分が「ペコッ」と下がってボールが下に転がり、バッターはバットを振っても空振りしてしまう仕組みになっていたのだ。
この消える魔球を使うとヒットが打てないという致命的機能のため、野球盤がつまらなくなり遊ばなくなってしまった記憶は消すことができない。
その他、ヒットを打つと入った穴に応じて底に磁石のついたランナーが自動的に走るという電動式の野球盤もあったが、それはそれでランナーをセットしたり、実際に走るのはヒットを打って穴に入ったときだけということにあっという間に飽きてしまったことも思い出深い内容となっている。
現在の野球盤がどのようになっているのか不明だが、図を見るとボールである銀玉は投球すると本当に投げられるようなのだ。
高級機種は電光スコア板も搭載されているようで、価格はなんと1万円を超える。
野球盤は今もアナログゲームの王者なのかもしれない。
で、私が買うとしたら当然タイガースバージョン。甲子園球場のデザインの野球盤なのはいうまでもない。