萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

秋、森の旋律×William Shakespeare

2022-11-06 23:20:00 | 文学閑話翻訳詩
うつろう季、深まる音色
シェイクスピア『Shakespeare’s sonnet』×森の秋


秋、森の旋律×William Shakespeare

The wiry concord that mine ear confounds,
Do I envy those jacks that nimble leap
To kiss the tender inward of thy hand,
Whilst me poor lips, which should that harvest reap,
At the wood’s boldness by thee blushing stand!

その絃の和音は僕の耳を惑わせて、
軽やかに踊る鍵盤を僕は嫉妬する
あなたの掌やわらかなキスに、
はざまに僕を唇わびしくさせて、どんな果報を享けるだろうと、
木々の力に貴方のかたわら 顔赤らめて立ちつくす
【引用詩文:William Shakespeare『Shakespeare’s sonnet128』より抜粋自訳】


ひさしぶりに歩いた森の写真×に似合うと想った詩で、笑
この山道はなんだか好きで、四季ずっと歩いてきましたが3年越しにも変わっていなかったです。
もう山の日暮れは早い×寒いので登山の方はお気をつけて・早く越境して山歩けるよーになりますよーに。
【撮影地:山梨県2022.11】

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4 コメント

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Unknown (yuzu)
2022-11-11 22:02:04
ソネット128が写真のなか、道の先に居るみたい?
愛しいあなたと触れ合いたい、鍵盤にもなりたいなんて素直で好きです。ソネットたちが錆びないように…シェイクスピアの愛や願いも錆びたりせず、むしろだんだん色があざやかに濃くなるカンジがします。理想すぎるかな、
返信する
yuzuさんへ ()
2022-11-11 23:02:42
ひさしぶりの山で撮った写真と似合うかなー思って、この詩コンナ感じで訳してみました。
そんなふうに楽しんで頂けて光栄です、笑
よく対訳本では単に鍵盤楽器として訳していますが“thy”を遣っているので、ただの楽器じゃないだろなあと。
返信する
Unknown (yuzu)
2022-11-11 23:53:43
鍵盤楽器、あの時代だとヴァージナルでしたか……「ただの」をつけてました。
3行目、11行目とか特にそうかしらと考えつつ返信読ませてもらい、対訳本を手元に準備して俳優のパトリック・スチュワートがTwitter上で発信していたソネット朗読動画(私のソネットの入口です)を見返したのですが、うーん!ムズカシイ!!!!
金曜夜、いいカンジに酔って帰宅した頭で、シェイクスピアと対話し思考する器用さは持ち合わせていませんでした。休日中市立図書館に行きたくなってますし、解釈のつづきをゆっくり伺ってみたいともおもいます。
ハッとして本日2回目のコメント欄に来たこと、笑ってやってください。
返信する
yuzuさんへ ()
2022-11-13 23:26:19
むかしの鍵盤楽器、いいですよね。
ピアノやオルガンよりもちょっと硬いぶんだけアルカイックな空気感があって、なんか神秘的で。
個人的には”thy”を慕う相手への尊称というよりも、摂理や自然など超越的存在を意味する二人称として訳しています。
ので「たんなる楽器」というよりむしろ…というところなのですが、これ以上は論文ネタになりそうなので控えますね?笑
コメント楽しく読ませて頂いています、学びになるので感謝です。
ありがとうございます。
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