徒然写真帳

郡上でX人で始めたブログです。管理人の転居により、下呂、美濃、岐阜、恵那、下呂を経て一宮発のブログに!

ハイマツ

2010-10-05 22:43:00 | Weblog
 私は毎年一回はハイマツを見たいと思い山に行き出すようになってから年に一回は森林限界を超えるようにしています。
 今年は先月の御嶽、先週の白山で2回越えています。
 あともう一つは年に一回ライチョウを見るというのもあったのですが、最近高山帯に行くことが少なく観察できない年が最近多いです。
 季節は10月となり私の登山技量では高山帯に行ける期間は少なく達成できそうもありません。
 話をハイマツに戻すとハイマツは匍う松が訛ってハイマツになったというのが語源です。
 私の周囲では時折HIGH松が語源なんて馬鹿話をすることがありますが英語が語源なんてことはありえません....
 そんなハイマツですが先週登った白山が日本の分布の西端にあたり白山以西はハイマツはありません。
 何気なく白山に登っていますが日本国内では白山より西に高山帯が無いということですので貴重なハイマツ群落を先週見てきたことになります。
 ハイマツは本州中部では2,500m以上に生息するとありますが、あくまでも一般的な話であって2週間ほど前に登った三方崩山では2,000mを下回るところでハイマツがありました。
 高山帯の植物と言われていますが最近では亜高山帯の植物と言われているそうで日本国内では標高が高く風雪により高木性の樹種が生育できないところに分布するという考え方のようです。
 この説で考えると三方崩山のように亜高山帯の山で風雪のため高木性が生育できないところにハイマツがあっても何ら不思議ではありません。
 じゃぁ何で亜高山帯の大部分は見られないの?という疑問を持たれる人もいるかと思います。
 そのことはハイマツが陽樹であり耐陰性が低いため亜高山帯針葉樹林の林床では生育できないためです。
 同じ高木性でもダケカンバだと林内照度は高く明るいため生育可能なのです。
 ですので白山のように亜高山帯針葉樹林が成立しない山域では標高2,000mほどから観察できます。
 教科書どおりにならない自然界の一つの事例だと白山麓のハイマツを見て思ったのでした。
 最後に秋の高山帯ではハイマツの種子は重要な食料源となるため高山帯で最も目立つホシガラスがハイマツの実を冬に備えて集めている様子を秋の山では観察することができます。
 あと以前驚いたのは御嶽のハイマツの実を食するリスを見たときです。
 リスは恐らく栄養価の高いハイマツの実を求めて高山帯までやってきたのではないだろうか?と思います。
 色々書きましたが高山帯に緑色の絨毯のように広がるハイマツを見ると別世界にやってきたな!と思えるのです。(管理人)


                   日本西端の白山のハイマツ
                   


                   御嶽のハイマツ帯、遠くから見ると緑色の絨毯のよう!
                   


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