あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

父と花巡り

2015-07-14 22:13:04 | 植物
 今年91歳になった父は、自分のことを100歳に近いと思っています。で、「何歳なん?」と聞いてみると94歳だという。そりゃあね、十の位を四捨五入すれば100歳だけど、そんなことしたらわたしだって100歳だわ。
 「まだまだ90を過ぎたばかりよ」とそのたび訂正しますが、一度インプットされた100歳は消えません。そして、父の記憶は5分と持ちません。
 どきどき父を誘ってお茶を飲んだり、近場の花巡りに出かけるのですが、帰ってくる頃にはどこへ行ったかすっかり忘れていて、ヘルパーさんに
 「どこへ行ってましたか?」と聞かれても、
 「ええとこよ。」
と応えるだけです。適当に会話を合わせるのはすごいとは思うけど。
そこで、駐車場に車を止めるとき
 今日は○○へ行ったんよ。」とおさらいをするのですが、部屋にたどり着いたときにはやっぱり「ええとこよ。」といつもの会話が交わされるのです。

 そんな父が唯一記憶にとどめていた場所



 4月の重信川です。今年の春は雨が多くて、雨の合間のたった一日の晴れ間でした。



 ずうっとずうっと桜並木が続いています。よちよち歩きの赤ちゃんがかわいかったです。
このときだけは、どこに行ったかと聞かれないうちから
 「桜がきれかった(綺麗だった)わい。」と報告していました。

 どこへ連れて行っても記憶にとどめないのでは張り合いもないのですが、そのときはとても喜んで顔も生き生きとしますので、これはこれでいいか、と。それに、結局はわたし自身が行きたいところを選ぶので、いい連れにもなっているのです。
 
 で、とてもすてきだったところを二箇所ご紹介。
 今治市のルピナス畑が満開だとの新聞記事を読んで当てずっぽうででかけましたが、うまくたどり着けました。



 一反くらいの畑でしょうか。まるで大都会のビル群のような景色でした。


 アラスカで見た野生のルピナスは、晴れた空のような深い深いブルーでしたが、園芸種のルピナスは色とりどり。


 ああ、いいなあ。昔は登り藤と言っていましたね。わたしはこの花が大好きなのですが、我が家に植えてもなぜかうまく育ちません。

 6月には、新居浜市の山田町に、地域の人がお世話しているあじさいロードがあるというので見に行きました。



 この看板の周辺だけかと思ったら、



 木立の中に一キロばかり遊歩道が続いていました。父は長くは歩けないので持参した折りたたみ椅子に座らせておいて、わたし一人で散策を。



 なにか幻想的。ここは高速道路の斜面を利用して植えてあるので、背景は味気ないコンクリートです。でもたくさんのあじさいと木々に隠されてあまり見えません。

 あじさいって土地の酸性度、アルカリ度によって色が決まってしまうので同じ色の花しか咲かないのが普通ですがここには赤系も青系もあるのはどうしてなんでしょう。単調な色合いではないのが楽しいです。



 ちなみに我が家は全部青です。植えたとき赤い花もあったはずなのに青しかありません。

 わたしはたくさんの種類の花をちまちまと植えていますが、一種類の花をどどーんと植えるのもいいものですね。

おまけ



 今治港に寄港した日本丸。残念ながら満帆の時には行けませんでしたがそれでも美しかったです。
コメント (4)
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