油断してました。いきなりやられました。
前日までは異常はなかったと思います。わたし、日没近くまで蔓退治をしていて、畑の様子も見ていたのですから。ところがよく朝、夫が深刻そうに
「やられたかい」と言ってきたのです。
「たぬきじゃろか?」
「いや、ハクビシンだと思うよ。」
この辺に、というよりもっと人家の密集したところも含めて広範囲に野生動物が住んでいることは分かっていたのですが・・・
この間は、もっと街に近いところの道路をキツネが横切っていったし、ハクビシンのうわさはいろいろ聞いていました。西瓜はよく被害に遭っていたようです。夜中に遠くでしゃがれたような吠え声が聞こえることもありましたし、うちでも以前トウモロコシをやられました。けれど最近おいしい野菜や果物を作ってなかったので近くをうろうろしているのに気づかなかったのです。
いや案外びわの木にもやってきたりして。他に気になることもあったのです。
草を引いたら見えてきた穴とかー
モグラにしては大きく自然にできたにしてはきれいな穴
アトリエの窓に近い天井で物音がするとかー
ネズミかなと思ったのですが、どうも家の中ではないらしい、かといって全くの屋外でもなさそう。もしかしてひさしの下のどこかにねぐらがあった?
夜になるとポチが激しく吠えるとかー
何に向かって吠えているんだろうと覗いてみたら畑の方を向いて吠えていました。野良猫もいるにはいるのですが、夜行性の野生動物がうろうろしていた可能性は十分あります。
夫は西瓜が熟れるのをとても楽しみにしていて、小さな玉になってから40日ほどで採れるんだと、指折り数えていたんですが(ちゃんと勉強したらしい、今度こそ、収穫まで100点満点の栽培ができそう、と思ってたのに。)まだ20日そこそこで食べられてしまったわけです。それにしてもはやこんなに赤くなっていたんですね。動物はよく知ってるわ。
こんなにかわいい実がやっと大きくなったのに。
わたしはカラスの心配ばかりしていました。カラスは、とても利口で人間のすることをよく見ているらしいです。びわ農家さんが、そろそろ熟れたかな?と試しに袋を取りのけて見ていたら、翌日からカラスが袋の上からつついて食べ出したとか。だからカラスに見つからないようにネットをかけなくちゃ、と言っていたところです。夫も透明の鳥よけネットは買っていたらしいのですが、まさかハクビシンの先制攻撃を受けるとは。
とにかく立派に育っていた西瓜を食べられたので、わたしも悔しい。
まだ10日以上育てなければならないのに直径は30センチほど。バスケットボールよりも大きいです。
こんなのがあと4個、もう少し小さいのやら、ようやく実になったのやら。
この一番なりの大きいのだけは、なんとしても守らなければ。
実家に用事があったついでに、弟にハクビシン対策はどうしているかと聞きましたら、ついに電気柵を買ったそうです。
ハクビシンの嫌いな匂いのするテープはどう?
あれは高い。2メートル置きにつけるとしてもそうとう要るじゃろ。犬の毛を竹に挟んで置いてもいいんじゃないか。
帰ってみると、早くも畑にネットが張られていました。だけどハクビシンはネットを上るのです。狸だと穴を掘って潜るし。あまり役に立たないかも。だからネットの上部に電気柵を張り巡らせるといいのだそうですが、費用が・・・・たかが家庭菜園の西瓜のために。
その日のうちに、山の方の、しょっちゅう野生動物の被害に遭っているお友だちにも来てもらって、なにか捕獲作戦をたてたみたいでした。
ハクビシンはオオカミの匂いがすると近寄らないそうです。
娘は
「ポチを連れて来てここにう〇こをさしたらどう?」
といいました。いやだあ。もちろん冗談です。
わたしはホームセンターに行ってみました。(こんな時は夫婦揃って行動が早いのよねえ)
なにかいいものはないかしら。そうしたら本物のオオカミの尿(アメリカ産)というのが売っていたんです。けど、これはいやだ。それで唐辛子の成分からつくったという忌避剤を買ってきました。
それから、今ちょうど抜けかけているポチの冬毛をもらって、
こんな物を作りました。
ハクビシンの鼻の高さ15センチほどのところに匂いがするのがちょうどいいと言うことで、割り箸に挟んであります。
これを一方の通路に2メートル置きくらいに地面に挿して、大きい西瓜のところにも挿して(写真に写っているふわふわした物がそれです)、もう一方の通路には忌避剤を蒔いてー
様子見です。今のところは大丈夫。けど、カラス対策もしなければなりません。
結局は大々的に西瓜作りを手伝うことになってしまいました。