1日目の予定は奄美パークから「奄美自然観察の森」へ行って後はホテルへーということでしたが、 地元のガイドさんや運転手さんのアドバイスもあって大幅に変更、2日目の観光予定が2箇所加わりました。 奄美パークを出発して2時間ほどの間に! 旅を振り返ってみればこれがよかったのですが・・・・
奄美自然観察の森も楽しみにしていた場所の一つ。 多分亜熱帯の植物がたくさん見られるだろうと。
事務所へ向かう路で見つけたのは
ウマノスズクサ。どれだろう? うちの近くでこの植物を確認するために是非ともその姿を見ておきたい。(その理由は
こちら)
しかし、この森のガイドさんが是非見せたいと案内してくれたのは、ウマノスズクサではなくそばに生えているオオバカンアオイでした。 昨日、咲いているのを見つけたからと。
花は葉っぱの下に咲いていました。 ガイドさんが葉っぱを持ち上げて見せてくれました。
どれどれ
譲り合って写真を撮りましたが、
あれ? どこに写ってる?
その時刻、雨模様の16時過ぎ、あたりはうっそうとした森で、まるで日没直後みたいに暗かったのです。 お目当ての花は見えましたが、スマホのディスプレイを見ても何も見えず、当てずっぽうでシャッターを押しました。 何にも写っていませんでした。 いや、2枚目に少しだけ
ははは・・・
黄色で囲んだところに茶色っぽく写っている花の端っこ。 はなびらは、3裂して地面にへばりついていました。 写真でしか見たことがないけど、何となくラフレシアみたいだなと思いました。 でも、これがウマノスズクサの仲間なんですって。
と、初っぱなから珍しい花を見たところで森の中へ
多分「しめ殺しの木」
椎の木に寄生して、宿主が枯れ死するまでまとわりつくんだそうです。 そのあと、どうなるんだろうね?
寄生の始まりは、こんな細い1本の枝からだそうです。
オーストンアカゲラのあけたログハウスの穴や(冬場小屋の中に入り込むそうです) 穴をあける力がすごいんだとか。
イモリのいる小さな池や(実際に泥にまみれているのを見つけました)
昆虫の生態園などを通って、展望台に出ました。
この頃になるとしょぼしょぼと雨が降ってきて、傘が必要になってきました。でも、でる時の大雨に比べたらこれくらいは雨のうちには入らないわねえ。
この写真、モノクロで撮ったわけではありません。景色自体が墨絵のようでした。
右下の茂みの間から見えるのが龍郷町。 西郷隆盛が流されて住んでいた集落です。 海の向こうに見えるのが喜界島。 平安時代、僧の俊寛が流されたという島ですね。 こんなに遠かったのか。 京育ちの流人には、まるで地の果てのように思われたことでしょう。
ここへ来るまでにもう一つ珍しい植物を見たのですが、帰り道改めて見てみると、相当数の群生でした。 畳2畳分くらいに広がっていたでしょうか。
これね、ヤッコソウなんです。 形が奴に似ているから。
かわいいようなおかしいような。
ヤッコソウは寄生植物で、シイなどの大木の根に寄生するそうです。 これがラフレシアの仲間なんですって。 見かけだけでは判断できませんね。
写真でしか見たことのなかったヤッコソウ。初めて実物を見ることができました。
亜熱帯の森で意外にもたくさん目についたのはツワブキです。 このあたりが不思議なところで、うちの方で身近に見られる植物もたくさんあるんですね。
だけど、さすがにこれはない。
街へ帰っていく途中で見られたイトバショウの群生。 あいにく座席が反対側だったので光が映り込んでうまく撮れていませんが、雰囲気だけね。
ここへ来る手前にはソテツの群生地があって、山全体がソテツでした。 これも珍しい風景ではありましたが・・・・
ガイドさんが「写真を撮りたかったら降りてどうぞ」と言ってくれましたが、誰も降りません。 わたしも、降りようかなとは思ったのですが、たった一人のためにバスを停めるのもーと遠慮しました。 みんなけっこう歩いたので少しくたびれてきたみたい。
回るところはまだあるのですよ。
名瀬聖心(みこころ)教会。
今まで見た外国の大聖堂に比べるとなんとシンプルな作りでしょうか。 だけど神々しい雰囲気は変わりません。 すっきりとしたステンドグラスまであるんですよ。
この奄美大島に初めてキリスト教を持ち込んだフェリス神父の像が飾られています。 キリスト教の布教により初めて、奄美大島の人々は西洋の文化に触れることになったのだそうです。
そうか、奄美大島はキリスト教なんですね。パンフレットによると島内にはずいぶんたくさんのカトリック教会があるようでした。 そして、この聖心教会には、ケネディ大統領の葬儀に使われた祭壇があるのです。 本物? 本物だそうです。アメリカからはるばる船で運ばれてきたそうです。
教会の庭には暖かい場所で育つ植物がいろいろ植えられていました。 それはまた別の日に紹介することにして
これってはっぱはドラセナに似てるんだけど・・・・
さて、ホテルに着きました。だけどまだ終わりではありません。食事のために近くの郷土食のお店に。
居酒屋のような感じのお店で、我々が入ると超満員。 お店のスタッフが何とも忙しそうで、添乗員さんもおおわらわで手伝ってました。だけど我々は身動きできず。 写真を引いて撮ることもできなかったので全体が写っていませんが
右端のは金時草のごまあえ。 奄美大島では普通の野菜なんだそうですが、わたしが初めて金時草に出会ったのが金沢だったせいか、何となく北の野菜と思っていました。 うちの方でも最近になって産直市に出回るようになりましたが、あまり一般的ではないです。 それに、冬に近い今頃はもうなかったような?
真ん前、厚切りのゴーヤと鰹節とツナ?を和えたもの。
左、 骨付き豚肉の角煮のようなもの。 でかいです。
まん中あたり、ひょうたん方の器に入っているのはそうめんですが、汁気はないけど味はついていて、 具もたくさんあっておいしかったです。 多分、油そうめんでしょう。
刺身のつまはパパイアの千切り
貝もうちの方ではあまり見ない貝でした。
飲み物にパッションフルーツジュースを頼みましたが、今年、生の濃厚な実をたべているので、 薄めたジュースはもの足りませんでした。
と、こんな感じです。 お品書きがないのが残念。忙しそうなスタッフさんを捕まえて聞くのも遠慮があるので・・・・ だけど珍しい食事でよかったです。
食事が終わりになりかけた頃、島唄のライブが始まりました。
島唄の「しま」というのは、本当は狭い集落のことをさすそうで、その土地土地に伝わる歌のことらしいです。 興味深い節回しと発声とでしたが、内容は方言なのであまりわかりませんでした。 最後に太鼓を回し打ち。
やっていると楽しくて、最初遠慮してしなかった人も、最後には全員太鼓打ちの体験をして、お祝いの踊りなんぞを見よう見まねで踊って、盛り上がりました。
食事の後はその場で解散、各自でホテルに帰りましたが、途中にお土産を売っているスーパーがあるとの情報を得て、寄り道をしました。 そこで配りものの箱菓子など、必要数を買いそろえ、ホテルでスーツケースの片方にきっちりと詰めて一日が終わりました。 こうしておくと後の荷物整理が楽なんですよ。
なんとまあ盛りだくさんの、そして珍しいことがいっぱいの一日だったこと。