あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

石鎚登山成就社ルート その1

2022-10-31 11:47:34 | 山登り・里山歩き

 良いお天気が続きます。ウマオは、2週連続で石鎚登山に行ってしまいました。今回はお父さんと二人だけの登山です。だって、私たち先週登ったばかりなのに・・・元気者には付き合いきれません。

 というわけで、紅葉がピークだった先週の登山レポートです。

 私は生まれて初めて成就からの登山道を歩きました。この道は土小屋ルートに比べて距離は短いものの傾斜がきつく、みんなしんどい思いをしながら登っている、という連帯感のようなものがありました。すれ違う時挨拶をする人はほぼ100パーセントだったし、ほんの数分間立ち止まって息を整える人も多くて、見知らぬ人と会話する機会も多かったです。なんとなく温かみのある登山だったなあ、と今思い返しています。

 けど、登山する人の温度差がありすぎるー信仰で登る人~観光で登る人 1歳の幼児~80台の老人 登山初心者~通算500回を超える石鎚レジェンド 地元の人~都会の人 自然保護に無関心な人~ストイックなまでに厳しい人 こんなにも様々な人を受け入れることができるのが石鎚の懐の深さではありますが、当然意識の違いからくる問題はうまれるわけで。

 私の心に残る石鎚語録とともにレポートします。私が問題だと思ったことも今回は書いておこうと思います。不愉快な気持ちになられる方がいたらごめんなさい。語録は私が聞いたりまた聞きしたりした言葉です。

 語録1 天狗岳はディズニーランドか! 

 私たちが瓶が森に行った日、石鎚山頂から天狗岳(ここが最高峰)へ行く道は2時間待ちの行列だったとか。交通整理したら逆に文句を言われることもあるそうです。

 駐車場が満車になる恐れがあるというので、ロープウエイの始発時刻よりもっと早く着くように家を出ました。先に着いていた仲間が駐車場を確保してくれていました。そこからロープウエイープウエイに乗って成就へ。いつものことですがここからは娘たちとは別に、マイペースで登ります。

 



 ロープウエイ駅から神社のある成就(地名)まで約20分

 神社に続く広場は霧が深く何も見えませんでした。

 





 赤く見えるのは赤く色づいたドウダンツツジの葉でした。途中、シロモジの葉が黄色く色づいていたり、ハガクレツリフネの花が咲き残っていたり

 





 石鎚神社の中宮「成就社」(神社名)

 





 ちなみに山頂にも神社があって「山頂神社」と呼ばれています。1300年の昔、修験者の役小角(えんのおづぬ)が石鎚山頂をめざしたけれどついに挫折してここまで下山してきました。しかしこの地で一人の老人が斧から針を削り出そうとしているのを見て感銘を受け、再び修行を続けてついに山頂を極めたと伝えられています。そして役小角の心願が成就したこの地に社を建て、祀るようになったとか。石鎚山では今でも7月1日のお山開きには全国から信者が集まってきます。そのための旅館もここにはあります。

 本殿にお参りして、いよいよ登山開始。神門をでるとそこはだらだらと下り坂でした。

 





 語録2 この坂がいやよねえ。帰ってきたときここを登るのはほんとしんどかった。  昔、宿泊野外学習で子供たちを引率して山に登った友人の言葉。

 下ったら上るーこれ、当たり前のこと。先へ行くにも覚悟がいります。しかし、あまりきつい坂でもないのでついつい遠くまで行ってしまう羽目になるのです。

 巨木がそびえる山道は、景色は見えませんがすがすがしく、しばらくは私も順調に歩きました。

 







 鳥居が見えてきました。山頂に参拝する体力のないものがここから頂上を拝むのだそうです。ここまで20分。標準タイムで来られました。

 ヒメシャラとブナ?

 



 

 頭上に大きな倒木

 



 

 八丁坂の始まり。成就から1km ここまで来るのに30分。ここからはずうっと上りです。

 





 成就から1.1km。100mしか来てないのに10分もかかってしまいました。後から来た小学生たち、ウサギになって跳んでいきました。私は亀になって、のろのろ登ります。しかもウサギにもなって休み休みしながら。

 





 道のほとんどは木できれいに整備されています。しかし階段を上り続けるのはきつい。何人もの人に先に行ってもらいました。

 語録3 修行ですねえ。役小角の苦労がしのばれます。(若い人が追いついてきて隣で一息入れながら)

  道なき道を切り開いた役小角の苦労はこんなものではなかったでしょうが。 

 語録4 階段を作るのは本当にしんどかった。天候が悪いと山頂荘で何日も待機せんといかんかったし。(娘の知り合いの工事人さん)

  

 本来出会ったときは登り優先ですが、私は上から下りてくる人にも道を譲りました。とろくさい私のために待たせたくはないので。そんな時、風のように、天狗のように駆け下りてくる人に出会いました。手にはトイレの汚物を入れた黒い袋を持っています。石鎚山のトイレはバイオ技術を駆使して環境に配慮したトイレになっています。そのため使用済みの紙は汚物入れに入れるのですが、それを毎日下界まで持って降りてくれる人がいるのです。お世話様です。ちなみにトイレを使うには協力金を入れることになっています。が、美しいトイレを使えるのが当たり前と思っている人もいるのではないでしょうか。あまりお金を入れる人を見たことがありません。(数回分のチケットを買って前払いしている人もいます)

 木々が紅葉してきました。そしてちらほらと山の姿が見えるようになりました。

 





 成就から1.6㎞  ここまで70分 500m登るのに30分のペースです。



 


 ここの色づき方は水玉模様。まあ、遊ぶ時間も結構多かったですから遅いのはしかたないけど。写真を撮るのに立ち止まれば1分、30回立ち止まれば30分のロスはあります。けど、立ち止まらずにはいられません。息が切れるのと景色がきれいなのと両方の理由で。

 



 

 登り始めて2時間 前社が森に来ました

 
 空はいつの間にかすっかり晴れ渡っていました。



 ここには小屋があって飴湯などを販売していました。ショウガ入り飴湯を買いひと休み。そこへトイレを貸してほしいという登山者がきました。

 語録5 何か買ってくれるというならトイレをつかってもええけど・・・・(飴湯をうっていたおじさん)      山でのトイレ管理の大変さを思うと、もっともだとわたしは思いましたが、ツアーで来た人の中には異論もあったようです。商売人としての度量が云々。これについては後編でもう一度書きます。

 おじさんに上の休憩所まで何分ぐらいかかるか聞いたところ「40分くらい」と言われました。実際は50分かかるそうです。

 ええ~~~ まだそんなにあるの~ がっくり。 

                                                 続きます

 

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草むらの中の見なれない草

2022-10-27 23:29:44 | 植物
 何にもなくなった畑で私はあるものを探しています。



 さっぱりしたのはいいけれど、わたしがどうしたものかと思案してまだ刈らずにいた植物まで刈ってしまったのです。

 これ



 
 去年初めてこの畑で見て、今まで見たこともない草だと思いました。それが、いろいろな方のブログに出てきまして、「ラセンソウ」ではないかと思いました。念のため草木染の時先生にも見ていただきました。なのでラセンソウで間違いないと思うのですが、だとしたら・・・・
 
 愛媛県では準絶滅危惧種になっているらしい。あ~あ~
 よく耕作放棄地に生えるんだとか。ただ、ここでなくなってもまた新たな耕作放棄地に生えたりするので、直ちに絶滅の危機にあるわけではないと。それで刈ろうかどうしようかと迷っていたのですが、ぐずぐずしているうちにきれいさっぱり刈られちゃった。そこでわずかでも根が残っていないかと、記憶を頼りにあった場所を探してみたのです。そうしたら
 
 ありました!
 
 
 
 種は熟しかけていました。
 
 
 枯草の中で緑が残っているということは、根っこがついているということですよね。
 
 起こしてみると確かにまだ生きています。
 実が熟すまでこのままにしておくことにしました。
 
 
 この畑のはしっこの、どこかわかりやすいところに種を落としておくつもりです。そこだけはロープでも張っておけばよいでしょう。ただ、毎年草刈りをするところでこの植物が生きていけるのかは疑問です。環境が変わればまた違った植物が勢いづいてくる、これが自然の姿だと思うので。
 
 話はそれますが、このままで消滅するかもしれないと思って、去年草むらの中から(うちの畑)連れて帰った植物が、無事花を咲かせました。
 
 
 
  シロバナサクラタデ
 
 
 かわいいでしょう。これがあった畑も機械で刈ってしまいましたから、いまはもう我が家にしかありません。
 
 さて、表題の見慣れない草ーまだまだあります。今年9月、10月に見つけた草を集めてみました。
 
 実家に近い田んぼの畔で、しばし弟と話し込んでいた時見つけた植物。
 萩にしては雰囲気が違います。
 
 
 葉っぱに柔らかそうな毛がいっぱい。



 ネットで検索してネコハギが近いと思ったのですが、どうかしら。今までどこにも見たことのなかった花でした。
 
 それから

 
 カラムシはそこらへんにいっぱいあるのですが、これはちょっと違いました。
比べてみると
 






 カラムシは裏が白いですが、これは白くありません。そしてこれも毛が生えています。それも表裏に。コアカソでスカーフを染めた時よく似た草について学んだことを一生懸命思い起こしたのですが・・・・わかりません。
 
 「ここ、いいねえ。コンクリートだったらこんなにいろいろな草はないよ。」そう言ったら弟が
 「土地改良区はコンクリートにしたくてたまらんらしい。けど、金がない。」
 「お金がなくてよかったね。」
 コンクリートの畔は草刈りの手間もなく、石垣が崩れる心配もありません。高齢化した農家の人には都合がいいのですが、こんなにいろいろ植物のある畔をつぶしてしまうのはもったいない。どうかいつまでもこのままで置いてほしいです。
 
 
 さらにさらに、下の田んぼを覗き込んで弟がびっくりしたように言いました。
 「これ、本当のヒエじゃないか!」
 
 
 「え?ヒエに本物と偽物があった?」
 「昔、粟や稗を食べとったろ? あの稗がこれじゃ。今あるのは珍しい」
 「田んぼにあるのは?」
 「あれはイヌビエ。食べれん。」

 
 なるほど、粒が大きいです。

 
 最近では圃場整備で新たに畔を作るときコンクリートではなく土の畔にするそうですが、改めて植えられた植物はいかにも人工的というかわざとらしい草むらで違和感を感じています。基本的に個人やその地域の人々の所有物である畔やため池ののり面には地元の人の手しか入っておらずそのために昔から見慣れた植物が多いと私は感じています。 
 
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハチ クモ カマキリ

2022-10-26 00:39:56 | 生き物
 ツル退治の続きです。
 レモンの木にしがみついているつるをはがす前に、木の周りだけ草を刈り取りました。たった1か月放っておいただけでクズの蔓は歩けないほどはびこっていたのです。8月に刈り取ったヨウシュヤマゴボウも新しい茎がのびていました。
 作業を始めるにあたって慎重に確認したことがあります。それは、アシナガバチの巣。たしかこの木に巣を作っていたはずーと丁寧に見てみましたがありません。そもそもないというのがおかしいのですが。というのもアシナガバチは幼虫が成長してしまうと巣を離れていなくなってしまうらしいのです。だからどこかに空の巣があるはず、と思って探しましたが、やはりありません。
 でもいなくなってよかったです。アシナガバチはおとなしいハチなので、不用意に触ったりしなければ刺されることはないのですが、気づかずに巣に触ったりしたら刺されます。お互いに不運な出会いは避けたいですから。
 これで気兼ねなく作業ができると、ハチの巣があった木のそばのヨウシュヤマゴボウを草刈り機で勢いよく切り倒したとき
 
 草むらから数匹のハチがブ~ンと飛び立ちました。
 
 うわっ! なんでこんなところに?
 
 訳が分からなかったけど、とにかく刺されるのはいやだ。わたしはハチに気づかれないようにそろりそろりと後ずさりしました。
 ハチも突然のことでパニックになったのでしょうか、右往左往するばかりで、そのうちすぐ真上の枝にとまりだしました。
 ところが、たった1匹冷静さを取り戻してこちらへ向かってきたのがいます。さすがにこれは危ない、と思ったそのとき、ハチはクモの巣に引っかかったのです。巣の真ん中でなく端っこだったため捕まる前に逃げましたが、それで気勢をそがれたのか、何をしてよいのやらわからなくなったのか、ハチは仲間の元へ帰っていきました。
 
 
 たすかった、クモさまさまでした。
 
 
 今いるのは大きなジョロウグモです。これはうちにいたクモ。
 
 
 どうやってあんな高いところに巣を作ったのか、いつも不思議に思います。
 
 


 あれから2週間ほどたって、夫が乗用草刈り機できれいさっぱり草を刈りました。
 
 
 
 おかげで私の手間はずいぶん省けました(どうせなら9月にしてよ)
 草のなくなった畑にはイナゴもいなくなりました。いるのはカマキリとクモばかり。それも緑のカマキリは見当たらず茶色のばかりです。

 
 ハラビロカマキリの褐色系。こんなのが何匹も。

 
 そして今年は卵がやたらと多いです。ほとんどがハラビロカマキリの卵です。

 
 こちらは大カマキリの卵。見つけたのは1個だけ。



 そして成虫は1匹見つけただけでした。
 
 
 それとこちらは別の場所で見つけたコカマキリ。
 


 わたしの身近なところには少なくとも3種類のカマキリがいます。
 
 ところで、ハチもクモもカマキリも、どちらかと言えば怖がられ嫌がられている存在だと思いますがー
 先日「クモの駆除方法」というPR記事を読んで軽くショックを受けました。
その記事によると女性の5人に一人はクモをみると悲鳴をあげるとか。本当ですかねえ。私の周囲には一人もいませんけど。
 この時期どこを通ってもクモの巣に引っかからない場所はなくて、わたしには迷惑千万の生き物ではありますが、「駆除する」という発想は私にはありませんでした。巣は壊して通ります。修復能力高いから壊しても壊しても翌日には元通りになっているのです。しかし、あのハチ事件以来巣を壊すのが気の毒になってきました。虫の少ないこの時期、巣を壊されたのでは食料にありつけないだろうと・・・・いずれ寒さで死んでいくのではありますが。
 
 アシナガバチもクモもカマキリもおとなしい生き物です。(スズメバチは別)見かけが怖い、気持ち悪い、それだけで殺したりするのはまちがっていると私は思っています。
 
 
 
 
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二回目つる退治

2022-10-22 14:58:28 | いろいろ
 8月にレモンや甘夏柑の周りのクズを刈ったのにー
9月はろうけつ染めの作品作りとポポーの収穫に忙しくて全く畑を見に行きませんでした。気にはなっていたのだけど。
 
 ひと月見ない間に、もう蔓が木を覆ってレモンの姿など見えませんでした。それはクズだけではなくて
 
 カラスウリはもう立派な実がついているし(ボールみたいなキカラスウリもあります)
 
 スズメウリも
 


 
 朝顔を小さくしたような花。
 
 
 なかなかかわいい花が花盛り。昼前に写しました。朝顔と同じように昼はしぼんでしまうのか? ポポー畑にあったのは一日中咲いていたように思います。
 
 
こちらはヒルガオの仲間
 
 
 この種のつき方を見ればいかに繁殖力が強いかがわかります。
 
 


 
 それから手ごわいノブドウ。長い鎌でところどころを切って手で引きずりおろすのですが、何年も放置していたため蔓が木のように頑丈で、まるで綱引きをしているみたい。運動にはなりますけど・・・・
 
 


 
 写真には撮っていませんが、ヘクソカズラにイシミカワも。
 ないのはアオツヅラフジだけかしら。
 けれどアオツヅラフジはうちのコムラサキに布団のように覆いかぶさっていました。レモン畑がほぼめどがついたのでこちらの蔓退治に取り掛かっています。それはまた別の日に
 
 そして虫たちは
 イナゴがいっぱい飛び出しました。ちょっと動きが鈍いです。
 
 
 何シジミチョウ? himesijimiさ~ん 教えてくださ~い。
 
 
 まだ幼いバッタ(イナゴ?) 冬越しはどのスタイルでするんだろう。
 
 アゲハの幼虫も。黒くなった葉のうえでは補色になってないばかりかよく目立つんですけど・・・・ アゲハさんわかってる? 黒い葉は多分病気です。
 
 


 
 
 カマキリ。産卵間近と思われます。すでに卵があちこちに見られました。
 
 
 ごみにしか見えない何とか虫
 
 首筋をごぞごぞ這うものがいたので振り払ったら
 
 
 こんな虫がおちてきました。わたし、この模様はあまり好きじゃないの。
 
 小さなカメムシ。
 
 
 
 
 これがねえ、家までついてくるんですよ。二日連続で。家の中が臭くて臭くて。
 
 草のあるうちは虫の天国でもあります。
 
 
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぐるぐる回って面河ダム

2022-10-20 10:04:13 | ダム巡り
 面河山岳博物館を出たのが午2時半ころだったでしょうか。45分くらい走ってここまで来ました。ダム湖と遠くに橋が見えます。後で調べたところこれは白い吊り橋で、周りの風景と調和させるために柱がないのだそうです。
 
 
 ダムの説明の看板もありました。
 
 
  面河ダムは中予と東予に分水され重要な農業用水として使われています。西条市西部の周桑平野では大きな水路が引かれていますし、夏の渇水時、果樹園へのスプリンクラーでの灌水もここの水が使われています。そして桜三里の途中にある発電所もここの水が使われているのです。
 とてもとても大切なダムなのに、ダムの場所すら知らなかったとはね。
 



 仁淀川水系のこのダムは、高知県の人たちの了解がなければできなかったと書いてありました。「感謝の用水」であると。
 
 しかし
 
 その先は「関係者以外立ち入り禁止」
車が入れないようにコーンまでおいてあったのです。そしてダムの堤体は?
 
 見当たりません。おかしい、ここじゃなかったのかな? 二人で地図を見ながら首をかしげました。湖の反対側なんだろうか。仕方なくダムに寄らずに帰ることにしました。なぜなら、黒森峠を明るいうちに抜けたかったからです。ウマオもしぶしぶ納得しました。
 
 20分ほど走ると、左手にダム公園の見える交差点に来ました。きれいに整地された広場や遊具が見えました。
 ああ、ここは見覚えがあります。以前ウマオパパとウマオと3人で来たことがありました。あの時もかなり山道を走ったのにたどり着けなかったんだっけ。あの時は後の予定があったのでやむなく引き返したのです。
 まっすぐ行くと帰り道、左へ折れると、ダム湖の周囲をぐるっと回ってさっき来た方向へ行くことになります。娘は迷わず左に折れました。そしてすぐに「面河ダム」という看板を見つけました。
 
 やったー、これでダムへ行ける。
 
 それからダム湖が見えたり見えなかったりするグネグネ道を、多分30分走りました。見覚えのある道でした。あのときウマオパパは、もしかしたら向こう側へ回らないといけないかもしれない、とやや不安そうでしたが、ダム湖をぐるっと回る道があると確かにどちらへ行けばよいか迷います。つながっていれば問題はないのですが、地図で見るとダムの近くでどちらかが行き止まりなのです。
 
 立ち入り禁止のところから走ること約50分
 着いたのはー
 「関係者以外立ち入り禁止」となっていたあの場所! 訳わからん。
 
 あとで何度地図を見返しても走ったルートがわかりません。
 もう、行ってみよう。管理事務所があったらごめんなさいと言ってダムの場所を聞こう。

  
 この字があの白い橋から見えるようになっているのかな? きっとそうですよね。こちらからは白い橋が見えたもの。
 
 あった!





 
 なあんだ、さっさと入ってくればよかった。 管理事務所に車はありましたが電気が付いている様子もなく、しんとしていました。
 
 天端に勝手に入っていいのかしら。
 
 
 
 
 遠慮しながら歩いてみました。
 あの建物は?

 
 面河第一発電所と大きく書いてありました。ウマオの言うには面河ダムは第1、第2、第3まであるんですって。知らなかった~

 
 その先は



 高い山々に囲まれた渓谷。その向こうは高知県かな? あちらからくる水を集めているのか。
 
 ダム湖
 
 あいにくの曇り空でしかも夕暮れ近くで墨絵のようですが、晴れた日には青空が水に写ってきれいだろうと思います。
 
 よかったよかった、無事に来られて。ウマオに聞くとここにはダムカードはないそうなので帰ることにしました。
 
 管理事務所のところに金網が張ってあったので覗いてみたら
 かもが3羽。人慣れした様子でのんびりとしていました。
 あ、もしかしてこちらを見てる?
 
 
 それにしても、立ち入り禁止になっていたのはどうしてか。いろいろ調べても、入ることはできないという記述はなかったのです。日曜日だったから?
 また、私たちはどこをどう通ってあんなにぐるぐるまわるはめになったのか。私としてはどうしても納得いかないので地図を何回も見て確かめました。地図も何種類も見て。 どうでもいいことなのでさらっと読み飛ばしてください。
 
 
 下の黄色い道(国道494号線)を来て左の草色の道に左折、同じ道を引き返して赤い国道を行って、ダム公園(トイレ)を見ながら左折。国道とは反対側のダム湖に沿ったグネグネ道を行って、また草色の道に入る。 
 


 
 赤い道を引き返して、公園近くの交差点を左折、青い道を道なりに行くと東温市に入ります。上のほうの、小腸のように曲がりくねった道が黒森峠です。その名の通り昼間もうっそうと暗い道がつづきます。
 
 とちゅうで霧が出て、数メートル先も見えないほどでした。
 
が、黒森峠は思ったほど暗くはありませんでした。ところどころ道の拡張工事が進められていて、以前ほど暗くもなく離合しにくくもなかったです。
 
 家の近くの交差点まで来て、酔い止め薬でぐっすり眠っていたトラオが目をさましました。
「あれ? 行くときあっちへ行ったよね。帰るときはこっちから帰ってきたん?」
「そう!」
「ぐるっと回ってきたわけ?」
「そう、西条から、石鎚のふもとの高い道をを中予まで走って、そこから低い道に下りて桜三里を通って東予まで帰ってきたの。」
「ふ~ん、ガソリンようけ要った?」
 
 トラオはダム湖の周りを1周半したことは知りません。
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

面河山岳博物館へ

2022-10-18 21:33:18 | お出かけ
 話が前後します。日曜日瓶が森登山散策の続きです。
 登山ではなく散策で終わった瓶が森の駐車場を出て、来た道を帰るのではなく反対方向にむかいました。途中ウマオの好きな子持ち権現に霧がかかっているのを眺め
 
 


 着いたのは土小屋テラスです。
 駐車場は路上も含めて超満員でしたが、運よく1台あいて、テラスのすぐ近くに停めることができました。車を降りたところで娘のお仲間たちにばったりと出会いました。彼女たちは山頂から日の出を見るためにライトをつけて登ったのだとか。そして食事を終えて帰るところでした。まさか別々の山に登ってここで出会うとは。
 
 昼ご飯を食べるにはちょうど良い時間。私たち大人は石鎚うどん。アマゴの甘露煮が乗っていて、甘露煮の甘さがほんのり出汁に移っておいしかったです。
 孫たちは石鎚カレー。見かけは普通のカレーなので写真は撮りませんでしたが、二人ともおいしいと絶賛していましたので、本当においしかったのだと思います。イノシシの肉が入ったカレーです。
 
 
 
 2階の窓から眺めると登山口のほうまで車が停まっていました。もちろん駐車場ではないところです。 ぼつぼつ空いた場所ができてきたのは、早朝登山を終えた人が帰る時間だからでしょう。

 
 植込みのドウダンツツジがもうすぐ真っ赤になるのではないでしょうか。

 
 売店で石鎚ビールとイチゴスムージーを買って、普段0円登山の私たちにしては散財しました。石鎚ビールは石鎚山の水を使ったクラフトビールで私の好きな味。だけど、900円に値上がりしていました。イチゴスムージーは東温市にあるイチゴ農家「イチゴ日和」さんのイチゴを使っていてこれも濃厚でおいしいのです。イチゴ日和さんの農家カフェは中予では人気のカフェです。
 
 土小屋テラスを出て、さあ、面河博物館へ。石鎚スカイラインをかなり下ってもまだ車は停まっていました。
 土小屋を挟んで東予の西条市と中予の久万高原町では石鎚の顔がまったくちがいます。
 
 ご来光の滝駐車場から石鎚を望む

 
 面河山岳博物館。狭い敷地に建つ小さな博物館ですがなかなか面白い企画をしていて、いつも行きたいなあと思っていました。だけどなにしろうちからは遠いです。瓶が森林道(UFOライン)から行っても反対側から行っても2時間以上。そうたびたび行けるものではないのでとても楽しみでした。
 駐車場から階段を上って入口へ。建物の全様を見ることができませんでしたので、パンフレットの写真をお借りします。
 
 


 渓流側から見たところですね。道は建物の向こう側。
 
 
 ロビーでいろいろなカエルを飼っていました。
 珍しい、青いシュレーゲルアオガエル。


 
 普通は緑なんです。日本アマガエルに似ていますがひとまわり大きいです。
 この大きさのカエルは見たことないなあ、と言ったら娘が、昔は絶対うちの周りにいた!と言います。アマガエル自体今は全く見られませんから、シュレーゲルアオガエルなんてとっくにいなくなったのではないかしら。
 学芸員さんと娘とで、カマキリのハリガネムシの話で盛り上がっていました。ついには今朝取れたばかりだという生きたハリガネムシまで見せてもらいました。
 
 
  

 
 へえ~~、生きたの初めて見た。以前死んだカマキリから出ていたのは見たことがありますけど。このハリガネムシ、カマキリに寄生して、成長するとカマキリを操って水辺に行かせ、水の中に卵を産むんだそうです。カマキリのおしりを水につけると出てくるんだそうですよ。娘はそうやって遊んでたみたいです(親の知らない間に)
 
 今行われている企画展は「標本展」。 展示室の入り口は大きな木のパネルと木の切り口標本



 石鎚山系の生き物や植物が展示されています。
 


 
 標高によって生息する種類が違うのも興味深いです。

 
 だいたいわたしの思ってた通りかな。ミンミンゼミの鳴き声は平地では聞かれません。ツクツクボウシやヒグラシは夏休みの終わりころ、多分暑さが和らいだころの夕方鳴き声を聞くことがあります。多分涼しいところが好きなんですね。
 こうして表示してくれるととてもよくわかりました。
 
 こちらは蝶
 
 
 石鎚山系に絞って展示されているのがうれしい。親しみがわきます。クロコノマチョウだけは見たことがないです。
 
 鳥のはく製

 動物のはく製。


 四国フウロ さすがにこれは造花でした。けど、よくできています。


 
 こちらはゲンノショウコ

 
 どこがどう違うのか詳しく見るつもりで写真を撮ってきましたが、やっぱりよくわかりませんでした。というのも葉っぱも変化していろいろなんです。
 
 シカの角や頭骨 ここ以外にも、動物の骨格標本がわっさわっさと置かれていました。

 
 
 押し花標本。けど色褪せて素人にはよくわかりません。



 こんなものまで
 石鎚山の信仰と登山の歴史を物語る品々が展示されています。
 
 
 石鎚山を形作る岩石の展示。


 このほか、個人のコレクションを大量に寄贈されたということで、その寄贈品の蝶の標本などのお披露目もされていました。
 
 入場者はさほど多くはありませんがみんな興味津々。コアなファンが訪れる場所のようでした。小さな女の子までが大興奮しているのがかわいかったです。一家そろって生き物好きとお見受けしました。写真OK、興奮して大きな声でお話してもおとがめなし、質問があれば学芸員さんが気さくに答えてくれるし、ついつい長居をしてしまいました。瓶が森を早めに下りたのは正解でした。
 帰ってパンフレットを見てみたらなんと、3階の展示を見ていませんでした。
 
 後は帰るだけだったのですが、ウマオが面河ダムに寄って帰りたいと言うし、時間にも余裕があったので面河ダムを回って帰ることにしました。面河ダムから黒森経由で桜三里に出ることができます。
 
 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瓶ヶ森散策  3 林道の植物

2022-10-17 13:41:11 | 植物
 本題のフラワーウォッチングで見つけたもの、というか学んだもの、事。
 
 もう10月ですから花は期待していませんでした。咲き残っていたりして見られたものもありました。
 
 リンドウ
 
 
 私にとってリンドウと言えばこれ。子供のころ、祖父の山に柿やミカンの収穫に行って(母が)、いとこたちと一日中遊び惚けた帰り道、山裾の道で見たこの青は忘れられません。背の低い、光り輝くような青い花でした。リンドウにはもう一つアサマリンドウが自生していて、リンドウはガクがとがっているそうです。
 リンドウは道端にたくさん咲いていました。天候が回復して日が差してきたこともあって開いた花がたくさん見られました。こんなにいっぱいのリンドウを見たのは初めてです。
 
 シオガマギク
 これこそ立派な咲き残り。
 
 
 林道わきの草むらはきれいに刈られていました。前は一網打尽に草を刈っていたそうですが、今では意図的に刈り残してくれる草もあるそうです。
 
 クサノオウバギクは綿毛ができていました。
 

 
 とても小さな花で、少し離れると、白いのが釣り鐘型の花のように見えます。けれど、花は黄色いの。
 
 
 これもわずか一輪だけ咲いているのを見つけました。
 イヨフウロ

 
 ゲンノショウコとよく似ているのでいつも迷います。イヨフウロのほうが葉っぱの切れ込みが深いなんていいますが、ゲンノショウコにも切れ込みの深いのもあり、わたしには多分きちんと図鑑を見なければ判別つかないと思います。(見ても怪しい)
 先生は、標高で判断してくださいと言われました。なるほど・・・・私が平地で見つけたものはゲンノショウコと判断してよさそうです。
 
 トリカブトもたった一輪、しかも色褪せています。これだけはシカも食べませんから、場所によっては群生しているところもあるそうです。
 
 
 それから岩にへばりついている多肉植物。絶滅危惧種なので採ってはいけないのですが(国定公園だからいずれにしても採ってはいけない)盗掘されたらしい形跡がありました。手の届く場所には小さな株が少しかなく、高いところに大きな株が見られました。
 
 
 石鎚山系の山々は下は温帯から上は亜寒帯までの植物がみられるそうです。地図でいえば青森県あたりまでの寒い地方に育つ植物がみられる、貴重な場所になっています。また愛媛県のレッドデーターブックに載っている希少種もたくさん。珍しいからと盗ってかえっても下界ではうまく育ちません。それでも盗るのはどういうことなんでしょうね。
 
 岩場に生えていた苔

 
 こんもりと盛り上がって、夏だったらこれ、どんなにきれいだったことでしょう。だけど苔だってはがして持って帰ってはいけないですよね。この環境だからこそきれい。
 
 
 花には期待してなかったけど、紅葉はちょっと期待していました。例年なら10月の1週2週が紅葉のピークらしいですが、今年はさっぱり。去年は逆に早すぎて間に合わなかったし。
 
 日曜日に石鎚山を眺めた時、全く赤みがさしてなかったので、紅葉も期待できないとは思っていましたが、やっぱりでした。うまくいけば、標高が上がるにつれて紅葉が鮮やかになる、垂直の色の変化を楽しむことができたのですが・・・・
 
 わずかに色づいていたコウチワバカエデ
 


 リョウブ
 
 
 よく山で見かける木です。やっと名前を覚えました。
 


 リョウブは自ら樹皮をはがしながら成長するそうで、シカに樹皮を食べられても枯れないそうです。
 


 こちらはシラカンバよりさらに高いところで見られるダケカンバ。

 
 ダケカンバと言えば北海道で見たダケカンバの森は木が曲がりくねっていたという印象が強いのですが、ここのはわりとまっすぐ伸びていました。ダケカンバだけでなくブナなどもまっすぐなのが多いとか。

 
 笹原に生える木々は熾烈な生存競争をして生き延びたのだそうです。
 

 
 岩山の、笹が生い茂る場所でわずかな土と水分。を取り合って生きているそうです。笹は60年に一度枯れますが、その枯れた場所にいち早く芽生えて成長した木が、いまポツンポツンと立っています。立ち枯れた木々は白骨林となって、瓶が森の特徴ある景色を作っています。
 
 
 木々の向こうにキノコの群れを発見しました。残念ながら遠すぎて写せませんでしたが、道端にも似たようなのがありました。
 
 
 ツキヨタケだそうです。毒があります。何とかというキノコに似ているので間違って食べてしまう人がいるようです。
 ツキヨタケは夜になると光ります。



 見てみたい気もするけど、真夜中にこの道に来るなんて・・・いないとは限りまごせん。石鎚山頂でご来光を見るために夜中から登ってくる人も・・・
 
 知り合いの中にいたんですよ。その人たちとばったり土小屋で会いました。このことは次回に書くとして、

 色々解説を聞きながら歩くのは、何て楽しいんでしょう。一緒に行った義妹と話し合ったのでした。
 
 
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瓶が森散策 2 絶景のUFOライン

2022-10-16 00:49:15 | 山登り・里山歩き

 順序でいえば瓶が森を途中で下山した後の行動を書くべきなのですが、三日後、また瓶が森へ行きましたのでその日のことを先に書きます。

 水曜日、「瓶が森林道フラワーウォッチング」というツアーに参加しました。これは瓶が森林道(ユーフォーライン)を歩いて植物観察をしようというツアーで、西条自然学校の法橋先生がガイドをしてくれます。春、夏、秋の3回あるのですが今まで参加したことはありません。というのも水曜日は松山へ行く日。けどとても面白そうなので太極拳をお休みして参加しました。結論から言うと、大変面白く有意義な一日でした。

 

 この日は中型バスに乗って新しい寒風山トンネルを抜けました。このトンネル、5432メートル、日本で2番目に長いトンネルだそうです。知らなかった。

 いったん高知県に入って木の香温泉でトイレタイム

 海洋堂の自動販売機ができていました。

 



 

 道端には十月桜がちらほら。写真を撮りたい人のためにバスが止まってくれました。添乗員、ガイド合わせて総勢15人のツアーです。この融通の利かせ方がアットホームな感じでよかったです。

 また愛媛県側に引き返して狭い道をうねうねとゆっくり進みました。小型バス一台がやっとの狭いところもたくさんあり、運転手さんも気の抜けないツアーだそうです。

 このツアーは西条市の自然と歴史を理解してもらうため、西条市観光物産協会が主催しています。添乗員さんも物産協会の職員です。

 ユーフォーラインはもともと雄峰ラインと言っていましたが、古文書にもUFOが出現したらしいことが書かれているため、UFOと掛け合わせてこう呼ぶようになったそうです。なんでも火の玉が目撃されたのだとか。

 狭い山道を抜けると広々とした景色が広がります。

 



 

 かつてカローラのCMで菅田将暉さんが気持ちよく運転していた道。あれでこの道は一躍人気が出て人が大勢来るようになりました。困ったのは、あんなふうにすいすい運転できる道だと勘違いしてくる人が大勢いること。そして、今石鎚は人が多すぎて過密状態だそうです。当然マナーの問題や環境への負荷が増えることなどの問題も起きています(今年石鎚山には例年になくたくさんのごみが落ちていたそうで、石鎚を愛してやまない山男が悲しんでおりました)

 景色は広々で、舗装はされていますが山道には変わりありません。慣れない運転による事故も結構あるそうです。

 さらに付け加えるならば、道端の草を刈ったり、弱いところを補修したりするのは地元西条市と高知県いの町の職員だそうで、時には木の枝で車を擦ったなどの苦情を言われることもあるのだそうです。しかし、観光客が押し寄せても管理する地元には一円も入ってこないのだとか。バスの中で、通行料をとったらいいのにねえ、という声も上がりました。私もこうして楽しませてもらうのですから通行料を払ってもいいという気持ちはあります。

 このツアー、春、夏、秋の3回行われており先の2回はいずれも悪天候だったそうです。今日も怪しい・・・添乗員さんは一抹の不安を抱いていたようですがー

 



 よい兆しが見えてきました。

 こんなに空がピンクに染まるのは見たことがないそうです。家族で行ったときに車が多くて止まれなかった場所でバスを止めることができ、しばし撮影タイムになりました。このツアー、わざと観光客の少ない平日に催行しているそうです。が、この日は車が多かったです。

 わたし、今まで何も考えたことがなかったのですが、この幾重にも重なる優しい山並みは高知県側。雲の下に太平洋が広がっていました。ガイドの法橋先生はこの高知県の山がうらやましくてしかたがないそうです。広葉樹の多彩なひろがり。高知県は山の多い県ですが、西条市のように急峻な山にまで植林はしておらず、自然のままの広葉樹の森が広がっています。

 



 

 というのも、数年前、西条市も大雨で大きな被害を受けましたが、その一因となったのが放置された人工林でした。細いひょろひょろとした、本来間伐されるべき木が保水力を失っており、雨が降ると土砂とともに流されるのだそうです。今自然学校が取り組んでいる、放置林を自然に還す活動も災害を機に行うようになったのだとか。

 

 次に止まったのは吉野川源流の碑があるところ。ここからは歩いて道端の植物を観察しながら、瓶が森の駐車場を目指しました。

 



 瓶が森は笹原の優し気な外観ですが、実は岩山。




 駐車場のちょうど上あたりに来た時、石鎚に雲海がかかっているのが見えました。私たち、花も見たいし景色も撮らなきゃいけないし。なかなか忙しかったです。

 



 
 上のほう、石鎚に近い部分の薄い水色は瀬戸内海、雲の中のやや濃い水色が空です。


 

 駐車場のベンチでお弁当。ちょうど祭りシーズンなのでお寿司と柿羊羹(全国一の愛宕柿の生産地田滝地区のグループが作っている柿の果肉入り羊羹)でした。

 



 

 お弁当を食べた後、瓶が森の氷見二千石原を歩く人と、林道をさらに下って子持ち権現まで歩く人に分かれました。私はつい3日前に氷見二千石原へは行っているので、子持ち権現行きにしました。

 瓶が森駐車場付近にもガスが出て幻想的な風景になっていました。







 子持ち権現は背中に子供を背負っているような形からそういわれているそうです。古くから修行の場として修験者たちが登っているそうです。ウマオに言わせれば、鎖しかない山です。なぜかウマオは子持ち権現がお気に入り。将来はここに登ってみたいんですって。

 子持ち権現が正面に見えるところまで歩いて駐車場に引き返しました。

 帰り道、自念子の頭(じねんごのかしら)へ寄り道して、数分登山気分を味わいました。添乗員さんはぜひここを見てほしかったといいました。というのも自念子の頭へ上る道の左側は高知県、右側は愛媛県で、尾根を境に全く違った地形になっているのでした。

 高知県側

振り向いて
右側が高知県側


愛媛県側


 この下は絶壁です。ガスで何も見えません。霧は愛媛県側から立ち上ってきます。

 右 高知県 左 愛媛県
 
 山の中、向こうへ続く道は瓶が森から自念子の頭、東黒森山へと縦走する道。

 

 こうして楽しく有意義な一日が終わりました。

 次回に、散策で見つけた植物を紹介します。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瓶ヶ森散策  1

2022-10-14 20:34:28 | 山登り・里山歩き
 三連休の真ん中の日、瓶が森に行ってきました。
 え~と、はじめは散策ではなく登山のつもりだったのですけど・・・・だから出発も朝の7時半。午前中に下りて来て午後はまた別の場所に行くつもりでした。
 寒風山トンネルが工事で片側通行になるということで、今はあまり利用されてない旧国道を行きました。対向車には一台も合わずに寒風山の駐車場に到着。 旧寒風山トンネルが駐車場にでてくるとは。今まで知らなんだン?と、孫たちにまで笑われました。
 駐車場は寒風山に登る人の車でほぼいっぱい。
 


 私たちはさらに奥へ向かいます。ユーフォーラインの景色はいつ見てもきれいですが、車を止めて写真を撮る場所がありませんでした。止まって写真を写している人の車でいっぱいだったからです。県外車が目立ちました。なかなかひやひやする思いもしました。山道に慣れないドライバーも多いですから。
 
 ウマオのリクエストで吉野川源流の碑に立ち寄りました。徳島県を流れる吉野川はここからの水を集めて大河になるのです。
 
 
 
 9時30分ごろ駐車場に到着。車で約2時間かかりました。ここも車でいっぱい。三連休ですからね。

 今回の登山コースは?
 
 右端の駐車場から中腹の氷見2千石原を通って、いったん道を下り、下のほうの瓶壺へ。

 
 そこからまた登って、第1キャンプ場経由で女山を目指します。というのも、6月の雨中登山で、私だけが女山まで行ってなかったからです。私の通ってない道を通って女山、男山を目指します。
 そろそろ石鎚山が色づくころで、氷見二千石原からそれがみられるといいなあ、とちょっと期待していたのですが、来る途中の景色から考えて、紅葉はまだだろうと思いました。
 
 瓶が森は駐車場からの数メートルがきついですが
 
 


 氷見二千石原にでると、なだらかな道が続きます。


 向こうに見えるのは子持ち権現。


 
  思った通り石鎚は青い山でした。しかも山頂は雲に隠れています。
  画面右手のほうがロープウエイのある成就登山ルート
  左手のほうが土小屋登山ルート


 クマザサに覆われた広々した場所ですが、風雪に耐えた木々は堂々として立派です。

 
 6月に新芽がでていた針葉樹には
 
 先っぽに一つずつ実のようなものがついて、相変わらず面白い姿だなあと思いました。
 
 
 途中でキノコを見つけました。
 たぶんこれはホコリタケだと思います。
 
 
 このふにゃっとしたものは?
 ボケていますね。
 
 
 20分ほどで瓶壺へ下りる場所に着きました。
 
 
 この手前、下りていく道はひどくえぐれていて滑りやすく荒れていました。上から見下ろした場所も、笹がないところが広場のようになっています。そのうち、中央に残った笹もなくなってしまうのではないかと心配です。
 
 瓶壺
 直径2メートルほどの甌穴です。底の石がはっきり見えて澄み切っていました。

 
 すべすべした岩をわずかな水が流れて来てここに小さな穴ができたのですね。


 
 しばしきれいな水を楽しんだところで、女山への登山路へ戻りました。
 
 が、
 
 道を間違えたみたい。第1キャンプ場を目指さないといけないのに第2キャンプ場へ来てしまいました。ここには今は閉鎖されている白石小屋がたっています。学生時代石鎚から縦走してきて泊ったのがこの小屋じゃなかったかしら?
小屋のそばまで行って確かめたい気がしました。
 テントが張れるようになっていたのかな? 平らな土地にリンドウがいっぱい。 残念ながら日が差してないので開いていませんでした。
 


 
 しばらく行くと林に入りました。
 2色に色づいた葉っぱがとてもきれい。何という木なのでしょう。
 
 
 沢にかかった趣のある橋を渡って

 
 この辺りは林です。 岩を抱いた木がありました。 この水が瓶壺へ行くのかな?

 

 林を抜けると、霧が晴れた石鎚が見えました。うっすらと西条市が見えました。

 
 たった一本黄色くなっていた木。
 
 
 この分かれ道、もう少し先で合流するんじゃないかなあ、ということでトラオが登っていきましたが、しばらくして「どんどん離れていく感じ。そちらへ帰る。」
 そして走って私たちに追いつきました。そろって歩き出して間もなくトラオが「頭が痛い」と言い出したのです。
 もしかして高山病? 高い山で走ったのかいけなかったのかもしれません。私たちは迷わずここから引き返すことにしました。
 
 この道、相当えぐれています。元の道はどれなのか? ここまで登ってくる道もずいぶん荒れて深くえぐれた場所がいっぱいありました。 台風14号でこの山も大きな被害があったようなのです。笹のないむき出しの道の上を水が流れたのではないかと思います。



 
 慎重に足元を見ながら歩いていると、
 
 まっかな実。 ツルリンドウかな?
 


 この色!
 
 
 赤いキノコ
 
 
 三色の苔

 
 
 下りていくうちに霧雨が降り出しました。石鎚も再び雲の中に消えました。 2回目も雨に降られるとはねえ。なかなか上までは上らせてもらえない山です。だけど、早めに下りてきてよかったんじゃない? 雨もだんだんひどくなりそうだし、私たちこのあと土小屋テラスで食事をして、面河山岳博物館に行く予定だったのですが、山頂まで行かなかった分、時間に余裕ができました。たっぷり博物館で楽しめそうです。
 
 駐車場で目ざとくウマオが見つけたもの
 
 
 こんな看板が立っているのに、ですよ。



 
忘れていました。虫の写真を追加しておきます。



ザトウムシの仲間ですかね。

 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マンゴーゼリー パイナップルゼリー

2022-10-12 01:21:15 | 野菜・果物・料理など
 パイナップルが倒れていました。あれ、もう熟したの? いままでのパイナップルは年を越して収穫していましたから驚きました。それに色もまだ緑っぽくて完熟した色ではありません。

 

 
  切り取ってきて気づきました。 茎が半分すぱっと刃物で切ったように切れています。 改めて写真を見てもわかります。ははあ、この数日前にゴムとパッションツリーの枝を切っていましたから、間違えてこの辺に伸びていた蔓と一緒に切っちゃったな。こんなことは今までに何度もありましたから、もう追求する気にもなりません。要するに注意散漫なのよ。
 パイナップルは追熟しないそうです。ならばもう食べるしかないでしょ。
 
 まだまだ大きくなりそうだのにもったいないなあ。果肉もまだ真っ白。というよりこういう品種なのかな。
葉の部分が赤くなる珍しいパイナップルでした。それだけに、ちゃんと熟したのを食べたかった。やはり残念です。
 
 
 
 生で食べてみるとまだまだ酸っぱいですが甘みもまあまああって食べられないこともありません。半分はこれを植えたトラオパパと食べて、半分はゼリーにすることにしました。
 
 皮をむいて小さく切ってーたったこれだけ。多分しっかり熟したパイナップルの半分くらいの大きさでしょう。しかもシロップ液に入れるとぷかぷか浮いてしまいました。軽いんだ~
 パイナップルだけでは二人分くらいしかできそうもないのでブドウで嵩増ししました。ブドウは下に沈んでいるのに。いかに軽いかわかりますよね。
 
 
 ゼラチンを溶かし込みます。 ブドウも浮いてしまいました。



 酸味がないのは物足りないので、冷凍していたレモンを絞って、半分のレモン汁を加えました。鍋ごと冷やして、そのままお皿にひっくり返しました。ひらたいゼリーができました。なんとも雑な作り方。ゼリーカップがなかったので、みんなで切り分けたらいいやと思って。
 
 あまりにも平たいので立体的な写真が撮りにくい・・・・
 


 これをケーキのように切り分けて孫たちに持っていきました。
 
 こうして未熟なパイナップルは少しずつみんなの口に入りました。
 
 同じような作り方で、最後のマンゴーもゼリーに。これはLLサイズの良く熟れた立派なマンゴーだったのですが、トラオが生のままでは食べられなくなったのです。マンゴー大好きで去年までいっぱい食べていたのに、どうもアレルギーになったみたいで、食べるとのどがひりひりするんですって。生では食べられなくても火を通すと大丈夫。せっかくのおいしいマンゴーをシロップ煮にするのはもったいなかったのですが致し方ありません。
 
 
 
 マンゴーたっぷりのゼリーで、やはりこちらの方が香りもマンゴー、味もマンゴーでおいしかったです。
 
 トロピカルフルーツの季節も終わったし、そろそろ外に出したランも入れなければなりません。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする