式 辞
花も咲き誇る季節となり、希望に満ちた若人を新たに迎え入れる慶びの中、同窓会、PTAのご来賓ならびに保護者の皆様のご臨席を賜り、平成二十年度千葉県立銚子高等学校第五十五回入学式をかくも盛大に挙行できますことは、本校の光栄とするところであり、ご出席の皆様に対して謹んで御礼申し上げます。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。教職員を代表して皆さんのご入学に対して心から歓迎の意を表します。
保護者の皆様におかれましては、ご入学を迎えられ、感慨無量でさぞかしご安堵なされているものと拝察し、心からお慶び申し上げますとともに、本校へお子様をお送りくださいましたことに対し感謝申し上げます。
本校は今年で九十七年目を迎え、昨年度から男女共学の普通高校として、二年目を迎えました。
おかげさまで、厳しい入試にもかかわらず、七十八名もの男子生徒が入学されて、共学校として二年目の充実期に入ろうとしています。第二期生としての活躍に大いに期待しております。
本校は、学力を身につけ,進学に十分対応できる進学校を目指して参ります。
そのために、数ヵ年にわたって準備を進めてまいりました。新しい制服、同窓会・PTAのご援助で新校歌を、また、大学進学に十分対応できるカリキュラムを作り,授業改善を図るなど、千葉県下の高等学校でも特色ある取り組みをして参りました。
施設・設備の面でも充実した改善を図って参りました。
さらに,本校では、生徒の知りたい、極めたいという知・徳・体全般にわたる欲求、意欲、やる気に応えられる実力ある教職員をそろえております。生徒一人ひとりの進路希望に対応できる本物の進学校を目指しております。
そこで新入生のみなさんの念頭に置いていただきたいことは、我々人間にとって学ぶとはどういう意味を持っているかということを深く考えていただきたいということです。
本校で学び、所定の単位をとり、将来に役立てることが学ぶことの第一の目的で、そのことによって、人生を豊かに、価値ある生き方ができるようになるためのものであると思います。自分も含め、自らがよりよい生き方、価値ある生き方をして、世の中のためになること、人のためになることをし、そのために何を具体的になすべきかを考えなければならないのです。
新しい校歌にもあります。
「白いページ開いて はじまりの時 十六の春」
この白いページに何を書くのでしょうか。
わたくしは、「教養」の二文字を是非書いてほしいと思います。「教養」とは、自分がいかに生きるかということをめぐっての知識の体系でもあります。知的な、高校生にふさわしいスタンダードな教養の育成を目指してほしいのです。そして、自己の進路希望を実現出来るだけの基礎学力を身につけることをすべての生徒にお願いしたいのです。さらに、自分が社会の中でどのような位置にあり、社会のために何が出来るかという認識を進路的教養としてとらえ、進路希望実現のために本校のあらゆる教育活動を、教職員を利用していただきたいと願ってやみません。
さあ新入生の皆さん、新しい県銚の飛躍の歴史がこれから刻まれていきます。共学化二期生としての誇りを持って、学習に、部活動に、そして委員会活動や学校行事に積極的に取り組んで、活気のある学校を作っていきましょう。
校歌にもありますように「昨日までの私じゃない 果てしない世界へ 船をこぎ出して」ください。
保護者の皆様に申し上げます。私たち教職員一同は、お預かりしたお子様の夢の実現に向けて全力で応援いたします。無限の可能性を秘めたお子様に対しましても、ご家庭でのご指導をよろしくお願いいたします。学校と家庭、そして地域社会の三者が連携を密にして、将来ある生徒たちをよい方向に導いてゆかなければなりません。子どもたちの将来を確かなものにするため、協力し合っていくことが大切と思っております。今後とも本校の教育に一層のご理解とご協力を賜わりますよう、切にお願いする次第です。
終わりに、本日ご多忙の中、ご臨席賜わりました、同窓会長様、PTA会長様はじめご来賓の方々、保護者の皆様に、深く感謝申し上げ、式辞とさせていただきます。
平成二十年四月八日
千葉県立銚子高等学校長
外 山 日出男