野菜ソムリエPro. AndyのBlog

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輸入果物が出回るまで。

2011年08月05日 20時00分18秒 | 野菜&果物
8/4(木)、VMC講座「そうだったのか!輸入果物が国内に出るまでの仕組み
に参加してきました。

この日の講師の先生は石戸谷学先生

5月に大阪支社で添加物のセミナーをご担当された先生です。

輸入果物が国内に出るまで、
何という法律でどのように出回るか?
この日はこれについて学びました。

いくつかピックアップしていきます。

■植物検疫検査

輸入果物は、検疫検査されます。
検疫とは、伝染病予防のために診断、検査することです。
輸入果物は、主に「植物検疫法」に基き、
植物検疫が行われます。

植物検疫…つまり、言ってしまえば対象は「植物」です。

クリスマスといえば、モミの木。ご存知ですね。
輸入の際は植物検疫が行われます。

担当しているのは農林水産省。

もし、検疫されなかったら…
日本に伝染病が蔓延したり、生態系を脅かすなど、
大変なことが起こりますね。

■残留農薬検査

輸入果物の残留農薬。
生活者にとって怖がっておられる方が少なくありませんね。

そこで、輸入果物については「食品衛生法」に基づき、
残留農薬検査を行います。
担当しているのは厚生労働省。

で、残留農薬検査の対象は、輸入する「飲食物」が対象となります。
つまり、私達が口に入れるものが対象というわけです。

ここで、ポストハーベスト農薬について触れておきます。
「ポストハーベスト」…最近よく耳にしますね。
これは、収穫後の農産物に使用する農薬のことです。

日本では禁止されていますが、アメリカなどでは使用されていることが多いのです。
これは、アメリカなどは農産物を大量に輸出しています。

もしポストハーベストを使用しないと、
輸送中あるいは倉庫内でカビ等の発生、繁殖の恐れがあるからです。

とはいえ、「ポストハーベスト」…気になる方もいらっしゃることと思います。
また、ポストハーベストを使った農産物は、
有機農産物ではありません(有機JAS認定対象外)。

■関税

果物を初め、農産物、それだけでなくモノを輸入する場合、
輸入業者は関税を払います。
関税とは、輸入貨物に課される税金。
これは、国内産業の保護と国の税収が目的です。

また、関税は、開発途上国からの輸入品については関税が安いです。
理由は開発途上国を支援するためです。

さらに、国内にかんきつ類が盛んに出回る冬から春にかけて、
オレンジなどの輸入のかんきつ類は、関税が高く設定されています。
これは国産品の保護をするためです。
輸入果物が国内の旬と競合する場合は、関税が高くなります。
ただし、EPA/FTAを締結している国や地域からの輸入果物は、
やや安めです。

***

他にも、新しく輸入された果物など、いろいろ学びました。

ところで最後に1つ。
皆さん、「レインフォレストアライアンス」をご存知でしょうか?

詳しくはこちらをご覧下さい↓
http://www.rainforest-alliance.org/ja

輸入果物や紅茶に見かける、真ん中にカエルの絵があるマークです。

これは、地球環境保全(主に熱帯雨林の保護)を目的に
1987年に設立された国際的な非営利環境保護団体です。

環境保全及び労働者の生活向上、子どもたちの教育や
医療保護などの基準を満たすと認証を与えられた農園の
農産物にこのマークが貼り付けられています。

私達が何気なく食べている輸入農産物。
その裏ではただ単なる大量生産ではなく、
こうして地道に努力しているところもあることを
知っておきたいと思いました。

また、
「果物の果糖が悪い」、
「果物の皮についている白い粉は危ない」
などといった情報が流れていることも事実。
そんな中でボクも、果物についての正しい情報を提供していきたいと思いました。


コメント
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