2/12(土)、奈良県下市町で毎年行われる祭典「初市」に
約5~6年ぶりに行ってきました。
下市町は古くから商業が発達。
南北朝時代末から我が国最初の商業手形「下市札」が発行されるなど、
商業が著しい発展を遂げ、近世にかけて市場町として、
また大峰参りの宿場町として大いに賑わいました。
蛭子(ひるこ)神社で毎年2/12に行われるこの「初市」(初戎)は
室町時代から400年以上も続くといわれており、
その当時の面影を残しているといえます。
一方、吉野町には上市という地域があり、
上市では11日に「初市」が行われます。
こちらもかつては市場町、宿場町でした。
蛭子(ひるこ/えびす)神社。
僕が到着したときは参拝者でごった返していました。
もちろん、ボクも手を合わせてきました。
また、蛭子(ひるこ/えびす)神社の隣では、
大抽選会が行われており、
大行列が出来ていました。
毎年、ちんどん屋さんも来ています。
また、初市といえば、御年輩者の方が連想されるのが「寿あめ(すあめ)」。
長さ10~15cmで、太さ2~3cmで、
断面はハスイモ(サトイモの茎)のようになっています。
あいにく僕が来たときには売り切れてました。
また、地元の子どもみこしも出て、
「商売繁盛 笹持って来い」のかけ声でにぎわっていました。
ここで、話が飛びますが、
ぶらぶら歩いていると、
見たことのある方がいらっしゃいました。
そう、
高校時代の先生と5~6年ぶりに偶然再会したんです。
その10分後
今度は、中学時代の先生と13年ぶりに偶然再会したんです。
こちらから声をかけました。
「家族に乾杯」の鶴瓶さんのごとく、
「突然すいません!久しぶりでんな!」
っていう具合に。
こちらは「下市元気印朝市」。
毎週土曜日に下市観光文化センターで行われている野菜市です。
今回、特別に初市にご出展。
野菜や山菜の他、漬物など、下市町で取れた材料を使った加工品、
しし肉のコロッケなどいろいろ販売。
野菜は殆ど完売していました。
思わず野菜ソムリエのエプロンとチーフを
着たくなってしまいました。
ここでは、しし肉のコロッケを頂きました。
意外とあっさりしていて食べやすく、
しし肉の生臭さは全くなく、
ジャガイモのホクホクした感じと、
しし肉のあの甘い脂が絶妙でした。
一方、初市では、植木市も行われます。
庭木や果樹の苗、花などが一同に売られます。
昔は、春からの耕作用の農具などを買い求める場でもありました。
事実、幼少のときに鎌や鍬などが販売。
それ以外にも、結構な値段のする靴や日用品も販売していました。
今はそんなお店は登場しなくなりました。
僕が幼少のころは露店も200~300ぐらいありました。
久しぶりに行ったのですが、
この5~6年の間でもかなりお店が減っていました。
昔は露店と露店が引っ付いていましたが、
今は結構間隔があいています。
そういえば、以前に行って来たときは
カルメラ焼きのお店や駄菓子のお店があったのですが、
今回はありませんでした。
寂れている感は否めません。
誰とはいいませんが、この「初市」。
「廃止しろ。」という者もいるとか。
ただ、この初市の文化そのものが、
下市町の文化そのものでもあり、個性でもあると思います。
効率だけでこの伝統行事を判断してもいいのでしょうか?
この「初市」。
もっとPRした方がいいと思いましたし、
「伝承」をしっかりし、伝統行事の保全という観点でも、
もう一度見直した方がいいように感じました。
因みに「初市」は、3日間行われます。
2/11に「宵宮祭」露店はなしで、みこしと蛭子神社で祭典。
2/12が今回取り上げた「本宮祭」
2/13が「残り福」…露店は植木市のみ
いつまでもこの行事は残って欲しいものです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます