2015年11月1日の大阪建物散策の最後は、「堺筋倶楽部」です。この日は10時から17時までの間、館内を自由に見学することができました。
元は関東の川崎財閥が経営した川崎貯蓄銀行の大阪支店として、1931(昭和6)年に建てられました。設計者は川崎貯蓄銀行建築課で、東京川崎財閥系の建築物を多く手がけた矢部又吉の設計と推定されています。矢部が建築設計を学んだプロイセンのバロック・新古典主義の歴史的な建築様式が採用されており、日本の近代建築としては珍しいそうです。

大阪市中央区南船場1-15-12。地下鉄堺筋線長堀橋駅から北へ三筋、堺筋に面して建っています。2001年からはレストランとして活用され、1階の元営業室はイタリアン、2階3階の元役員室や金庫室、電話交換室などはフレンチ、4階の元集会室はパーティスペースとなっています。



先ず、レトロな階段を上がって、上の階から見学しました。この建物にはエレベーターがありません。

フレンチレストランの個室。

パーティスペース。結婚式場としても使われます。


洗面所も優雅です。

1階は銀行営業室の面影が残っています。

その天井は3階まで吹き抜けになっています。

元の金庫はワインセラーとして使われています。時計は11時55分で止まっています。

この日はミニコンサートが行われていたようです。

床のタイルが素敵!

ランチとまではできませんでしたが、優雅にお茶をいただいて帰りました。
大大阪時代の堺筋の繁栄をそのままに、今も優雅に、堂々と、建物の内外ともあまり変えることなく上手に活かされ使われています。