ロンドン五輪のバトミントン女子ダブルス1次リーグで「無気力試合」を行ったとして中国、韓国、インドネシアの4ペア8選手が失格となった。決勝トーナメントの組み合わせを有利にするために「勝つための最善の努力を怠った」というのが理由。当然だと思う。
このことと関連して思うのは、31日に行われた女子サッカーの日本と南アフリカの試合だ。サッカーに関しては素人のオレが観ていても〝なんやこれは!〟と思うような〝オモロナイ〟ゲームだった。結果は0-0の引き分けで、日本は予選リーグを2位で通過して決勝トーナメントに進んだが…。
これは試合が終わってから知ったことだが、この〝オモロナイ〟試合には日本が仕組んだある「作戦」があったというのだ。すなわち、すでに決勝トーナメント進出が確定していた日本は、佐々木監督の指示によって、2位通過になるように、後半途中から攻撃して点を取ることより、ボール回しに終始して〝勝たない〟ゲームにしたというのだ。
その理由については、2位で通過すると次戦は同じ会場での試合になるが、勝って1位通過なら長距離移動になるからというのです。これは、見方によっては「無気力試合」ではないのか。
大会運営などによって、試合間隔や対戦方式などに有利、不利という問題はあるとしても、メダル取りにこだわる、このような「作戦」は、果たしてスポーツ、オリンピックの精神と相いれるのかと大きい疑問を持つ。
なでしこジャパンとそれを率いる佐々木監督ら関係者にかかる〝メダルを、それも金を〟というプレッシャーは我々の想像以上のものがあるだろう。それはわかる。しかし、今回の「作戦」が功を奏し、その結果メダルを獲れたとしても、そうした行為がメダルの価値を損ねるものにならないだろうか。
日本人として、ちょっと、いや大分悲しい、そして恥ずかしい。