風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

イノシシとは遭遇しなかったが

2012-08-16 | 日常
                       (上流側からダムを見る)

先日の豪雨によって裏山の川から大量の泥が流れてきた。その上流にある砂防ダムがどのようになっているか気になっていたので、昨日見に行ってきた。
子どもが小さい頃は沢ガニやウドなどの野草を採りによく行ったところだったが、以前に比べて雑草が覆い茂っていて難儀した。
それでも何とかダムの上流の底に辿りついた。ダム壁から5~6m位は今回の豪雨によって新たな泥が堆積していた。堆積の深さを調べようとしたのだが、底なし沼のようになっていてゴム長靴を履いていたが近寄れないのでこれは断念した。幸い、ダムの上限まではまだ4~5mくらいの余裕があったのでホッとした。


(ダム上流40~50m辺り・数か所で崩落が見られる)
上流方向へ50mほど歩いてみた。両側の山が数か所土砂崩れを起こしていて、多くの竹や木が谷側に倒れてきていた。大きな岩石はダムで食い止められるが、土砂は泥水として下流に流れてきたものと思われる。


       (大きな足跡、イノシシ?)
写真を撮ろうとサングラスを外しふと足元の泥面を見てギョッとした。〝なんだこの足跡は〟犬?、犬より大きい、一歩一歩が深い。二等辺三角形型になった3本の指間隔も大きい。もしやして…クマ、まさか?クマがこんなところにいるはずがない。するとイノシシだ。
瞬間に辺りの360度そーと見渡した。いないようだ。もし、いま大きなイノシシが突然出てきてオレに突進してきたらどう対処するか。逃げるか、石を投げつけるか、棒切れを振り回して対決するか???一瞬、頭がパニックった。

音を立てないように静かに歩いて必要な写真を何枚か撮ったあと、早々にダム底から少し上に逃れた。帰り道の竹藪ではあちらこちらにイノシシが掘ったであろう大きな穴(それも新しい感じ)がいくつもあった。
ここらはタケノコを栽培されている藪で、タケノコシーズンになるとよく被害に遭うとは聞いていたが、こんな季節にもイノシシが出没するのは、山への人の出入りが減り山が荒れてきているからなのか。

そんなことより、今回、砂防ダムがそれなりの役割は果たし岩石など重い土砂はくい止めたが、土砂が泥水になった場合はそれを食い止めることはできず下流に濁流となり被害をもたらすことが明らかになった。どうするか?難しい課題だ。

〝想定外〟?の豪雨

2012-08-16 | 社会
我が島本町では13日の夜から14日の朝にかけて雷をともなう激しい集中豪雨に見舞われた。
情報によると短時間(1時間当たり)集中雨量が100ミリに達したという。


町全体の被害状況はまだ明らかになっていませんが、駅前近くのマンションでも地下駐車場に水が流入し、車がすべて水没したという被害も出ています。一瞬にして、町内道路の多くが泥水の川になり、水が引いた後の今では道路のあちこちで溢れた泥がかき集められています。

昨日、知り合いの町会議員さんといっしょに自転車で町内(一部ですが)の被害状況を見て廻り、被災された皆さんから話を伺いました。みなさんが異口同音におっしゃるのは、「外に出てみてびっくり、家の前の道路が川になっていて泥水がすごい勢いで流れていた。恐ろしい光景だった」と。そして、「27、8年前にもこのような被害があった。まさか、またあるとは思わなかった」とおっしゃいます。


床上浸水は少なかったが、相当多くの家屋が床下浸水の被害に遭われているようです。すでに水は引いているが、どの家屋にも浸水した時の最高水位のところにゴミが付着していてその痕跡を見ることができました。「うちは大丈夫でした」という家でも、畳を上げて床下を見てみると、家の土台(コンクリート基礎)の通風孔から水が入ったようで、泥の流入が確認できました。

町の職員も総出で雨水槽の泥だしなどの作業を行っていたいたが、なかなかはかどらないようでした。浸水した家屋の消毒についても、「玄関だけ消毒して帰って行った」と不満の声も出されていました。
作業されていた町職員の皆さんにお礼と激励を行い、事業されているところも回ってみました。


大規模クリーニング業をされているところを訪問したら家族総出で床の清掃をされていた。話を聞くと、「多くの機械が20~30㌢浸かった。泥は掃き出したが、果たして機械が使えるかどうか心配だ。これから一台づつ動かしてみるが…」と言われていました。豆腐屋さんでも「機械が浸かった。動くかどうかこれからやってみようと思うが、ダメだと仕事もできないし、修理代もかかるし…」と暗い表情で話されていた。

話を伺い、被害状況等を写真を撮り、それを持って午後から町会議員さんらが役場に緊急対策の申し入れをされました。
今後、調査がすすむにつれ被害数が増えるのではと心配されます。今のところ、土砂崩れなどの被害は確認されていませんが、北・西が山に囲まれている島本町はこの点でも警戒が必要です。今日は午前中に私の住む裏山にある砂防ダムの状況を見に行く予定をしています。

昨日の午後6時台のNHK「ニューステラス関西」を観ていたら、今回の短時間集中豪雨に関して関西大学の石垣泰輔教授が、「通常の用水路は最高の1時間雨量がだいたい50ミリくらいしか想定していない。よって、今回のように1時間に100ミリ、それ以上の雨量があれば当然水が溢れる」(要旨)と語っておられた。

〝想定外〟のことが起きたのだ。〝災害は忘れたころにやってくる〟もの。〝想定外を想定する〟対策の必要性を痛感した。