4月18日(土)、晴れ。
写真は「野いちご」の花。
実は赤いですが、花は黄色です。一週間くらい前から咲き始めました。
午後は「駒サロン」。本日の参加者は7名。
資料は、至文堂「日本の美術32・遊戯具」(関忠夫編著)です。
これには、日本の伝統的遊戯具、正倉院の遊戯具、について語られており、将棋関係の写真や解説が載っています。
昭和44年ごろに発行された古い本ですが、小生が駒づくりを初めて間もない昭和50年頃に、この本を見つけて買いました。
この中に、「八十二才」の水無瀬駒の写真があります。その写真を見て「水無瀬駒」に興味を深め、水無瀬神宮を尋ねるきっかけになった小生にとって記憶に深い本でもあります。
またその頃、この本と同時に手に入れた「日本の美術36漆芸(荒川浩和編著)」を見て、当時、東京国立博物館・漆芸室長だった荒川浩和さんを訪ねて、「駒を美術工芸品として日本工芸会展に出すなら、ジャンルとして木竹工芸・漆芸・書芸・雑芸の4つが考えられるが、あなたの見解を教えて欲しい」などと、上野の博物館に押し掛けたことも記憶しています。
当時世間では(現在もほとんど変わりませんが)、将棋駒が美術品として認識されることはほとんどないのが実情であり、自作駒を日本工芸会の公募展に応募することも含め、工芸美術の研究者がどのように認識しているのかを知りたいという思いでした。
若かったのですね。34歳ころの思い出です。
そのときのやり取りは、良く覚えていませんが、予め文書で意を通していたこともあって、思いのほか丁寧な応対をしていただいたことを覚えています。
ところで、後に分かったことですが、前者「日本の美術・遊戯具」の水無瀬駒関連の解説。書いてあることをそのまま鵜呑みにしてはいけません。
そのことは、今日の「駒サロン」でも言いました。
関さんは高名な博物学者ではありますが、水無瀬駒に関しては巷間の不確かな風聞をそのまま載せていたり、「八十二才」の駒と数枚の中将棋駒がたまたま1つの駒箱に混在して入っているのを峻別しないまま一組の珍しい将棋の駒として解説していたり、それらが誤って「兼俊筆」の箱に入っていたのをそのまま「兼俊作の駒」(兼俊は79歳で死去)として解説していたりで、いささか研究不足。間違いが多いと言わねばなりません。
ついでに言っておきますが、各種の出版社から出ている「百科事典類」の「将棋駒」に関する解説、これも結構間違った記述が多いのですネ。
本日はこれまで。では、おやすみなさい。
写真は「野いちご」の花。
実は赤いですが、花は黄色です。一週間くらい前から咲き始めました。
午後は「駒サロン」。本日の参加者は7名。
資料は、至文堂「日本の美術32・遊戯具」(関忠夫編著)です。
これには、日本の伝統的遊戯具、正倉院の遊戯具、について語られており、将棋関係の写真や解説が載っています。
昭和44年ごろに発行された古い本ですが、小生が駒づくりを初めて間もない昭和50年頃に、この本を見つけて買いました。
この中に、「八十二才」の水無瀬駒の写真があります。その写真を見て「水無瀬駒」に興味を深め、水無瀬神宮を尋ねるきっかけになった小生にとって記憶に深い本でもあります。
またその頃、この本と同時に手に入れた「日本の美術36漆芸(荒川浩和編著)」を見て、当時、東京国立博物館・漆芸室長だった荒川浩和さんを訪ねて、「駒を美術工芸品として日本工芸会展に出すなら、ジャンルとして木竹工芸・漆芸・書芸・雑芸の4つが考えられるが、あなたの見解を教えて欲しい」などと、上野の博物館に押し掛けたことも記憶しています。
当時世間では(現在もほとんど変わりませんが)、将棋駒が美術品として認識されることはほとんどないのが実情であり、自作駒を日本工芸会の公募展に応募することも含め、工芸美術の研究者がどのように認識しているのかを知りたいという思いでした。
若かったのですね。34歳ころの思い出です。
そのときのやり取りは、良く覚えていませんが、予め文書で意を通していたこともあって、思いのほか丁寧な応対をしていただいたことを覚えています。
ところで、後に分かったことですが、前者「日本の美術・遊戯具」の水無瀬駒関連の解説。書いてあることをそのまま鵜呑みにしてはいけません。
そのことは、今日の「駒サロン」でも言いました。
関さんは高名な博物学者ではありますが、水無瀬駒に関しては巷間の不確かな風聞をそのまま載せていたり、「八十二才」の駒と数枚の中将棋駒がたまたま1つの駒箱に混在して入っているのを峻別しないまま一組の珍しい将棋の駒として解説していたり、それらが誤って「兼俊筆」の箱に入っていたのをそのまま「兼俊作の駒」(兼俊は79歳で死去)として解説していたりで、いささか研究不足。間違いが多いと言わねばなりません。
ついでに言っておきますが、各種の出版社から出ている「百科事典類」の「将棋駒」に関する解説、これも結構間違った記述が多いのですネ。
本日はこれまで。では、おやすみなさい。
駒の写真集
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