松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

もっとやさしく-その2-

2005-06-05 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
気持ちと体が同調していないというのでしょうか、
何となくチグハグな感じになってしまう
ときがあります。
体は休みたがっているのに
ハイテンションでどうにも落ち着かない。
あるいは気分的にトーンダウンしているにもかかわらず
体の中ではエネルギーがくすぶっているような感じ。
いずれにしてもあまり心地のよい状態ではありません。

このような場合、どうやって調整すればいいのでしょうか。
私は後者の場合ならば
体を動かすことが多いかもしれません。
あまり人混みの中に出ていったりはせず、
ひとりで導引したりしていることが多いです。

前者の場合は站トウ功や呼吸導引を
していることが多いです。
私の場合は、落ち着きがないときや
体が疲れているとき、外見的には
両肩が持ち上がって首が両肩に埋まった状態となり、
体感的には胃が上に上がってきてしまって
横隔膜が下におりられずに
呼吸が浅くなってしまうような状態になっている
感じがあります。
これが俗にいう、重心が上がってしまう状態
というものではないのかと想像しています。
実際、フワフワと浮ついた感じもします。

太極導引を始めてからは、今まで以上に
自分の内面と向き合うことが増えてきています。
どうも体調がいいときよりも崩しぎみにのときの方が
内なる自分を意識するみたいです。
うまく言えないのですが、内なる自分と相談しながら
事を決めているような気がすることもあります。
自分の体を知ることは
自身から教わることでもあります。
とんがった気持ちも少しずつ丸くなっていくように、
自身に向ける目線にも
時には慈しみのこころが必要ですね。