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写真を整理していると、撮影時のことを思い出すことができる。自分で撮った写真に、自分が写っていることはまずない。しかし、その写真を撮った時の臨場感を思い起こすことができる。言い換えると、その時に戻ることができるのだ。
タイムスリップして過去に戻った時の気持ちというのは、その写真を撮った時の状態がほとんどだが、時には相反することもある。
写真はバジャイ。ジャカルタの赤い三輪自動車タクシーだ。このタクシー、お客によって値段が違うという。もちろん交渉次第なのだが、とりわけ日本人は上客という訳だ。そんな構えがあったので乗るつもりは全然なかった。ジョグジャカルタでベチャ(輪タク)に乗った時には、交渉は義姉がやってくれたので苦労はなかった。
パダン料理の店でお好み焼きを買った
義姉がゆきたんくに食べさせたかったというインドネシアのお好み焼きを買った時、店の駐車場の脇にバジャイが停まっていた。アパートメントから1kmほどの所だった。義姉が「乗る?少しの距離だけれど。」と言ってくれたのにもかかわらず、ゆきたんくの好奇心はそれに反応することはなかった。旅の疲れが出始めていたからだ。
今から考えると実にもったいないことをしたと思う。
この日の食卓を飾ったお好み焼き
野菜がたくさん入っていてサクサクだった。
メイドさんの作ったナシ・ゴレンも旨くてごきげん。
時々、バジャイに乗り、降り際に「トリマクワシー(ありがとう)」、「サマサマ(どう、いたしまして)」とやり取りをする夢を見ることがある。いつまで走っているか分らない。今度行った時に走っていたら、ぜひ乗ってみたい。そしてバジャイの窓から街中の景色を撮るのだ。