ゆきたんくの拙サイト「幸たんく(ゆきたんく)」では、旅の項をまとめた「旅たんく」で次のようなことを偉そうに書いている。
見知らぬ土地、いわゆる初めての土地に立った時は自分の存在がなんと小さく感じることでしょうか。
幼い時に経験した、不安にも似た感覚を瑞々しく感じることができるのが旅であると思います。
また旅での経験が自分を変えていく糧の一つであることを表現できたらとも思います。
なんて恰好をつけているのだ。
2年前の5月2日。
ゆきたんくは友人のS氏と一緒にJALの機内にいた。
18時50分離陸である。
当然台北(台湾桃園国際機場)に着くころには真っ暗(到着予定時刻は台湾の時刻で22時)である。
時差は1時間で日本の方が進んでいるのである。
旅慣れているS氏は寝ている。
ゆきたんくは、窓から外を撮影しようとするが何も見えない。
沖縄の西を通る時には、照明が見てとれた。
到着予定時刻まであと30分だ。
月も出ていない暗い空の下に光の点がいくつか見えて来た。
カメラの倍率を上げて、モニターを覗く。
近くには大きな島もないので船のようだ。
随分と明るい光を灯している。漁をしているのだろうか?
何か独りぼっちになったような寂しさを味わいながらシャッターを押した。
なんてちっぽけな存在なんだろう。
そう思えて仕方がなかった2年前である。