ゆきたんくの中学校からは、2人受験することとなった。
担任から「お前はおっちょこちょいだから、事前に見学して交通手段、そして駅から高校までの道を確認しておけ」と言われた。
そんなものやったことにしておけばいいと思っていたが、もう一人の受験生が、「今度の日曜に行こう。」というので仕方なしに行くことにした。
自宅のあったのが東京都品川区の大井町。
友達と下調べはした。
まず、大井町から京浜東北線で品川まで行く。
品川から山手線に乗り換えて新宿まで行く。
新宿から中央線で立川まで行く。
立川から青梅線で拝島まで。
拝島から武蔵五日市線で西秋留(にしあきる現秋川駅)まで。
そして西秋留から高校まで歩いて15分。
いやぁ、とんでもない所だなぁ。と思いつつ、親の手の届かない所だなぁと(笑)
まぁ、一人だったらさぼっていたよねぇ。
見学に行った当日のことで印象に残っているのは、とにかく大きく広いこと。
ただでさえ高等学校は小学校や中学校に比べたら大きいのに、秋川は校舎だけではなく寮もあったから大きかった。
一発で気に入った。
「ここしかない。」
勉強して合格するしかないと初めて欲を出したのである。
周囲に気を遣う機能に欠落した人間、「ゆきたんく」が気づかなかったことがある。
そこには、先輩たちがいるということを・・・
→ 特別編、「親父との確執」