夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

メジロと紫式部・・♪

2006-01-24 14:38:00 | 定年後の思い
玄関庭を除雪した時に、雪を少し離れた花壇に寄せたが、
その付近に紫式部があり、その周辺は残雪の一面が広がっている。

昨年の晩秋に色鮮やかに実がたわわになっているのを、
冬場、小鳥達の餌の少なくなる時を予測して、そのままにして年を越えさせてきた。

今は色あせた紫の実であるが、枯れた葉と共にたわわになっていて、
陽射しを受けた雪の上を彩っている。

私が買い物に行く時、家内が玄関先に見送りにきた時、
『貴方、メジロよ・・』と小さな声で指を指しながら家内は言った。

私は紫式部の方に目をやった。

小鳥のつがいが紫式部の実を忙しそうに食べている。
黄緑色の体と目の周りに白いリング状のような羽毛した小鳥を観て、
『あれが、メジロなの・・』と私は言った。

ときたま、我が家に来ているが、名前は知らなかった。
私は小鳥に関しては、無知であり、家内のほうが詳しい。

『右側にいるのは、あたし・・』と家内は微笑みながら言った。

右側のメジロは、枝葉についた実をこちらの枝、隣の枝葉の実を器用に食べている。

もう一羽のメジロは、枝葉の実を食べているが、隣の枝葉に移る時、
ちょっとよろけている様だった・・。

『そうかも知れないなぁ・・』と私は言った。

今日の11時過ぎの静寂な庭先のひとときであった。


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日本人の心の節度・・♪

2006-01-24 09:34:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、澄み切った快晴である。

我が家の主庭は、相変わらず雪景色でをある。

昨夜から、ライブドアの堀江社長の逮捕のニュースで社会を騒がしている。

私は昨年のライブドアによるニッポン放送の買収の話題の時、
証券取引法を管理する金融庁と
証券取引など監視し、株式市場を運営する東京証券取引所は、
権利と責務を果たしていない、と思っていた。

私はこうした折、このブログで、心に節度、と綴ったりしてきた。

昨夜よりNHKのニュースを観たり、
読売新聞を読んだ範囲に限るが、
声明を聴いたり、論評を読んだりした・・。
私は、余り興味のない論評が多くあった。

この中で、ひとつだけ、私の心を核心させる記事があった。

読売新聞の《堀江社長ら逮捕》の社会面の中で、『識者に聞く』という特集記事があった。

この中のひとりで、数学者で、『国家の品格』の著作者でもある、
藤原正彦・お茶の水女子大・教授は、
私が日頃から思っていた心の核心を就(つ)いた。

私はこういう思考を考えあぐねていたんだ、と感心させる記事であった。

引用させて頂きますが、読まれていない方も数多くいると思いますので、
あえて転記させて頂きます。


今回の逮捕は、実は全く本質的な問題ではない。
一番の問題は、これが国民が支持し、
時代の旗手として称賛し、羨望してきた風潮にある。
アメリカ式の市場経済原理下では、
1割の勝ち馬と9割の負け馬しか存在しない。
だから、あらゆる局面で勝ち馬に乗るために、
汲々とする血も涙もない社会になってしまった。
これこそが最大の問題だ。

堀江氏は、この市場原理主義の申し子であり、
彼が逮捕されてもされなくても、
同じような人物は今後、何十万人も出てくるだろう。

日本は金銭至上主義から、最も遠い精神文化を持っているはずなのに、
本来の価値観、行動原理が損なわれている。
誰も幸せにしない市場原理主義は、
経済だけでなく日本人の心を腐敗させ、沈没させる。

以上が全文である。

正鵠な優れた論評である。
私は日本の現在に於いて、こうした知識人が論評を述べられたのに、
日本の心のふるさとを根底に置く私の心情は安堵したりした。


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