私は東京の調布市の片隅に住む年金生活12年生の身であり、
今朝、いつもように配達された読売新聞の朝刊を読んだりした。
そして34ページの『社会』面を見たりすると、
【 「子に迷惑」独り苦悩
将来悲観 妻と心中図る 】と見出しを見たりした。
この記事は、『孤絶 家族内事件』と題した連載記事であり、こうした中で、
今回は『第一部「介護の果て」』の記事である。
私は72歳、家内はまもなく67歳になる身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれず、たった2人だけの家庭であるが、
健康寿命と称されている健康上の問題なく、日常生活が制限されることなく年金生活をささやかに過ごしている。
しかしながら、日本人の平均寿命は男性80歳、女性87歳と公表され、
健康寿命は男性71歳、女性74歳と明記されたりしている。
そして男性80歳、女性87歳時点で、半数が死亡し、 男性71歳、女性74歳時点で、
半数がやむなく介護を必要とする状態になる可能性が高い、と私は学んだりしてきた。
こうしたことで、私たち夫婦は、どちらかがいつ日にか介護施設にお世話になる、
と思いを深めてきたので、今回掲載されている記事を精読した。
そして動顛し、やがて読み終わった後、私は涙を浮かべていた・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/84/0d20563e770605223679e5bd784eab8e.jpg)
無断であるが、読売新聞45年ばかり購読しているよしみに甘えて、記事の大半を転記させて頂く。
《・・『孤絶 家族内事件』<8> 第1部「介護の果て」
子供に頼るのは、よくない。
今の高齢者世代のそうした意識が介護殺人などを誘発している現実がある。
今年10月、横浜地裁で象徴的な裁判があった。
「私にも子供がいますし、迷惑をかけたくないという気持ちは、分かります。
でも私たちに、頼る勇気を持ってほしかった」
10月11日、証人として出廷した幸田栄二郎被告(83歳)の長女は、父に訴えかけるように言った。
被告は5月、認知症で寝たきりの妻・冴子さん(当時84歳)の首をロープで絞めるなどして殺害。
自分の腹部もナイフで刺していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/46/0443ca7d0af328b4764b906cd32504a9.jpg)
5年前、夫婦で月額計30万~40万円の老人ホームに入所し、冴子さんは施設による「全介助」を受けた。
幸田被告は、会社の代表取締役を務めたことがあり、十分な年金と資産があった。
なのに、健康への不安から
「自分が先に死んで、妻が95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる」
と悲観し、ホームの自室で無理心中を図ったのだ。
長女の証言によると、事件前、「きょうだい3人で、費用は何とかする」と父を励ましていた。
長女はホームにもよく顔を出した。
だが父は「心配しなくていい。あんまり来るな」と言うばかりだったという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/e3/873fd245918d8b4587e3945438e22f55.jpg)
内閣府の調査によると、高齢者が介護を頼みたい相手(複数回答)は、
1997年には「子供71%、配偶者53%」だったが、
2012年に「配偶者63%、子供56%」と逆転した。
介護について子供に経済的な援助を期待する人も、調べ始めた2008年は11・3%、2012年は9・7%と減少傾向だ。
「今の高齢者の世代には、介護保険が始まる前の時代に、親の介護に大きな犠牲を払った人が多い。
同じ思いを子供にさせたくない気持ちが強い」。
野々山久也・甲南大名誉教授(家族社会学)は指摘する。
横浜地裁の法廷で、長女は、幸田被告が子供たちの協力を断る一方、
冴子さんの髪をとかしたり、毛布の端を縫ったりしていたと話した。
「私の祖母は父が引き取り、ずっと母が介護した。
その苦労への償いをしていたのでしょう」
証言の最後では、涙を流した。
「父を許してください」。
幸田被告は、ハンカチを目に当て、うつむいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/e4/9076fb442006f159bdef998fcebc9ca4.jpg)
10月12日、幸田被告は被告人質問で、
「できれば迷惑をかけないようにしたい。2人とも死ぬのが本来の姿」
と語り、死んで謝罪したいという気持ちを明かした。
5日後の判決は、厳しかった。
長女がホームを頻繁に訪れていたことなどに触れ、
「介護の環境は良好だった。
将来を悲観した心情は理解できるが、差し迫った状況ではなかった」
として、懲役3年の実刑を選択した。
ただ、裁判長は判決後、「裁判員・裁判官から」と前置きして、こんなメッセージを読み上げた。
〈私たちは、死んでおわびをするというのは、正しい責任の取り方ではないと思います。
冴子さんの命が尊いように、栄二郎さんの命も尊い〉
〈お子さんたちもいるわけですから、自分だけで頑張ろうとせず、
天寿を全うして、冴子さんの供養をしていってほしいと思います〉
幸田被告は深くうなずき、閉廷した。
弁護人が控訴し、裁判は続いている。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/0b/3ec7b4dc8d47e253a73b432d7840cd71.jpg)
当時、83歳の幸田栄二郎さんは、認知症で寝たきりの愛妻・冴子さんを
5年前、夫婦で月額計30万~40万円の老人ホームに入所し、冴子さんは施設による「全介助」を受けた。
推察すると有料老人ホームと思われるが、高額であり、やがて幸田栄二郎さんは、財力もあったが、
ご自身の健康への不安から、「自分が先に死んで、妻が95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる」
と悲観し、ホームの自室で無理心中を図った・・。
私は介護施設に入居して、平均5年ぐらいで、亡くなる方が多いと学んできたが、
幸田栄二郎さんは、会社の代表取締役を務めたことがあり、十分な年金と資産がある御方であっても、
ご自身の健康への不安、そして長期に及ぶ愛妻が「全介助」の状況で95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる・・。
私は民間の中小業のサラリーマンを卒業した身であるが、いつの日にか介護施設に入居する時、
我が家は程ほどの貯金しかなく、高価な有料老人ホームには、とても・・と思ったりしている。
そして程ほどの介護施設に入ったとしても、永らえば、やがて貯金が底をつく、と思い憂いたりしている。
私は裁判の判決、懲役3年の実刑、幸田栄二郎さんは、余りにも過酷と瞬時に感じた。
私は新聞を読み終わった後、やがて小庭の草むしりをしたが、
この間、幸田栄二郎さんの心情を長らく思いを馳せたりした・・。
この世に、贖罪という言葉があれば、せめて執行猶予で、ご高齢の幸田栄二郎さんは、
服役がないような判決が妥当、と思いを深めたりした。
そして幸田栄二郎さんのお人柄を私は推察させて頂くと、
愛妻が眠る墓地に、頻繁(ひんぱん)に行かれ、愛妻を供養される御人、と私は思いを深めたりした。
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今朝、いつもように配達された読売新聞の朝刊を読んだりした。
そして34ページの『社会』面を見たりすると、
【 「子に迷惑」独り苦悩
将来悲観 妻と心中図る 】と見出しを見たりした。
この記事は、『孤絶 家族内事件』と題した連載記事であり、こうした中で、
今回は『第一部「介護の果て」』の記事である。
私は72歳、家内はまもなく67歳になる身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれず、たった2人だけの家庭であるが、
健康寿命と称されている健康上の問題なく、日常生活が制限されることなく年金生活をささやかに過ごしている。
しかしながら、日本人の平均寿命は男性80歳、女性87歳と公表され、
健康寿命は男性71歳、女性74歳と明記されたりしている。
そして男性80歳、女性87歳時点で、半数が死亡し、 男性71歳、女性74歳時点で、
半数がやむなく介護を必要とする状態になる可能性が高い、と私は学んだりしてきた。
こうしたことで、私たち夫婦は、どちらかがいつ日にか介護施設にお世話になる、
と思いを深めてきたので、今回掲載されている記事を精読した。
そして動顛し、やがて読み終わった後、私は涙を浮かべていた・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/84/0d20563e770605223679e5bd784eab8e.jpg)
無断であるが、読売新聞45年ばかり購読しているよしみに甘えて、記事の大半を転記させて頂く。
《・・『孤絶 家族内事件』<8> 第1部「介護の果て」
子供に頼るのは、よくない。
今の高齢者世代のそうした意識が介護殺人などを誘発している現実がある。
今年10月、横浜地裁で象徴的な裁判があった。
「私にも子供がいますし、迷惑をかけたくないという気持ちは、分かります。
でも私たちに、頼る勇気を持ってほしかった」
10月11日、証人として出廷した幸田栄二郎被告(83歳)の長女は、父に訴えかけるように言った。
被告は5月、認知症で寝たきりの妻・冴子さん(当時84歳)の首をロープで絞めるなどして殺害。
自分の腹部もナイフで刺していた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/46/0443ca7d0af328b4764b906cd32504a9.jpg)
5年前、夫婦で月額計30万~40万円の老人ホームに入所し、冴子さんは施設による「全介助」を受けた。
幸田被告は、会社の代表取締役を務めたことがあり、十分な年金と資産があった。
なのに、健康への不安から
「自分が先に死んで、妻が95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる」
と悲観し、ホームの自室で無理心中を図ったのだ。
長女の証言によると、事件前、「きょうだい3人で、費用は何とかする」と父を励ましていた。
長女はホームにもよく顔を出した。
だが父は「心配しなくていい。あんまり来るな」と言うばかりだったという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/e3/873fd245918d8b4587e3945438e22f55.jpg)
内閣府の調査によると、高齢者が介護を頼みたい相手(複数回答)は、
1997年には「子供71%、配偶者53%」だったが、
2012年に「配偶者63%、子供56%」と逆転した。
介護について子供に経済的な援助を期待する人も、調べ始めた2008年は11・3%、2012年は9・7%と減少傾向だ。
「今の高齢者の世代には、介護保険が始まる前の時代に、親の介護に大きな犠牲を払った人が多い。
同じ思いを子供にさせたくない気持ちが強い」。
野々山久也・甲南大名誉教授(家族社会学)は指摘する。
横浜地裁の法廷で、長女は、幸田被告が子供たちの協力を断る一方、
冴子さんの髪をとかしたり、毛布の端を縫ったりしていたと話した。
「私の祖母は父が引き取り、ずっと母が介護した。
その苦労への償いをしていたのでしょう」
証言の最後では、涙を流した。
「父を許してください」。
幸田被告は、ハンカチを目に当て、うつむいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/e4/9076fb442006f159bdef998fcebc9ca4.jpg)
10月12日、幸田被告は被告人質問で、
「できれば迷惑をかけないようにしたい。2人とも死ぬのが本来の姿」
と語り、死んで謝罪したいという気持ちを明かした。
5日後の判決は、厳しかった。
長女がホームを頻繁に訪れていたことなどに触れ、
「介護の環境は良好だった。
将来を悲観した心情は理解できるが、差し迫った状況ではなかった」
として、懲役3年の実刑を選択した。
ただ、裁判長は判決後、「裁判員・裁判官から」と前置きして、こんなメッセージを読み上げた。
〈私たちは、死んでおわびをするというのは、正しい責任の取り方ではないと思います。
冴子さんの命が尊いように、栄二郎さんの命も尊い〉
〈お子さんたちもいるわけですから、自分だけで頑張ろうとせず、
天寿を全うして、冴子さんの供養をしていってほしいと思います〉
幸田被告は深くうなずき、閉廷した。
弁護人が控訴し、裁判は続いている。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/0b/3ec7b4dc8d47e253a73b432d7840cd71.jpg)
当時、83歳の幸田栄二郎さんは、認知症で寝たきりの愛妻・冴子さんを
5年前、夫婦で月額計30万~40万円の老人ホームに入所し、冴子さんは施設による「全介助」を受けた。
推察すると有料老人ホームと思われるが、高額であり、やがて幸田栄二郎さんは、財力もあったが、
ご自身の健康への不安から、「自分が先に死んで、妻が95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる」
と悲観し、ホームの自室で無理心中を図った・・。
私は介護施設に入居して、平均5年ぐらいで、亡くなる方が多いと学んできたが、
幸田栄二郎さんは、会社の代表取締役を務めたことがあり、十分な年金と資産がある御方であっても、
ご自身の健康への不安、そして長期に及ぶ愛妻が「全介助」の状況で95歳まで生きたら、入所費が足りなくなる・・。
私は民間の中小業のサラリーマンを卒業した身であるが、いつの日にか介護施設に入居する時、
我が家は程ほどの貯金しかなく、高価な有料老人ホームには、とても・・と思ったりしている。
そして程ほどの介護施設に入ったとしても、永らえば、やがて貯金が底をつく、と思い憂いたりしている。
私は裁判の判決、懲役3年の実刑、幸田栄二郎さんは、余りにも過酷と瞬時に感じた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/4f/6c000647fdcb41890c1320533dad5fab.jpg)
私は新聞を読み終わった後、やがて小庭の草むしりをしたが、
この間、幸田栄二郎さんの心情を長らく思いを馳せたりした・・。
この世に、贖罪という言葉があれば、せめて執行猶予で、ご高齢の幸田栄二郎さんは、
服役がないような判決が妥当、と思いを深めたりした。
そして幸田栄二郎さんのお人柄を私は推察させて頂くと、
愛妻が眠る墓地に、頻繁(ひんぱん)に行かれ、愛妻を供養される御人、と私は思いを深めたりした。
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