昨夜、ヤフージャパンより配信されたニュースを見ている中で、
3兆円分の感動はあっただろうか。
招致段階で総額7340億円だった「大会経費」は、
コロナ前の段階で、1兆3500億円に拡大。
さらに1年延期による2940億円の増加分が加わり、
現在は1兆6440億円と公式発表されている。
この大会経費とは、別に会計検査院が2018年までに、
1兆6000億円程度の「関連経費」がかかったと報告しており、
総額は少なく見積もっても3兆2000億円を超すことになる。
この金額がいかに高いかというと、
例えば2021年度の「学習者用デジタル教科書普及促進」予算は22億円、
「不登校児童生徒に対する支援」が3億円、
「環境エネルギー分野の研究開発推進」が233億円であることを見ても分かるだろう。
すでに政府は、2022年度から「雇用保険料の値上げ」を検討しているが、
それぐらい厳しい財政状況であるならば、
なおさら五輪にかかったお金の精査が必要だろう。
特に直接の支出である「大会経費」は、厳しい調査が必要だ。
今年6月、誘致の際に要したとされる“賄賂”のカネの流れを知るIOC経理部長(52歳)が
電車にはねられるという謎の死を遂げているが、
これまでのように大会が終わったと同時に、
重要文書が「破棄されたり」、「どこかへ紛失する」ことだけは避けたい。
☆4497万円のゴルフカート賃貸料は高すぎない?
運営に関わる調達物は、原則、競争入札で行われた。
その中で「ゴルフカートの借り入れ」の4497万円は、
果たして適正な金額なのか、議論の余地はあるだろう。
また、「選手村ランドリーサービス業務委託」の2億5422万円に対し、
「サッカー・マラソン・競歩選手のランドリーサービス業務委託」の7156万円は
少し割高ではないのか?
■競技施設の運営権を民間に売却
五輪後に、民間に安価で“払い下げ”られる競技施設にも、チェックが必要。
総工費370億円の「有明アリーナ」は、2046年3月まで「電通」を代表に、
「NTTドコモ」、「アミューズ」、「アシックスジャパン」などで構成される企業体に
運営権が譲渡される。
契約料は25年で約94億円(プラス利益の半分)と格安で、
1万5000人収容の施設は、コンサートや文化イベントなど多方面に活用できる。
国民の批判を受けて、総工費2520億円を1569億円に削った「オリンピックスタジアム(新国立競技場)」も
今秋には、公募で運営事業者が決められる。
契約料や契約期間の詳細はまだ伝わってきてないが、
世界でも有数の超一等地にある施設だけに、妥当な金額で契約を結んでもらいたいところだ。
一方、有明アリーナや新国立競技場と違い用途が限られる「東京アクアティクスセンター」(総工費567億円)は、
大会が終わったら収容人員1万5000人を、わざわざ5000人に減築して運営される。
さすがに水泳以外に使い道がないため、運営権を買ってくれる企業はなく、
都の天下り団体「東京都スポーツ文化事業団」などが、
都議会の承認を経て、指定管理者として運営を任される。
都の想定では、年間収入3.5億円に対し、人件費などの支出は9.88億円。
差し引き約6億3800万円の赤字が、毎年続くという。
☆疑惑には事欠かない
同様に都の想定では「海の森水上競技場」(308億円)は、年間1億5800万円、
「カヌー・スラロームセンター」(73億円)は、年間1億8600万円、
「大井ホッケー競技場」(48億円)は、年間9200万円、
「夢の島公園アーチェリー場」(45.4億円)は、1170万円と
それぞれ赤字を垂れ流す。
もっとも、これでは収まり切らないといわれている。
一部業者による運営スタッフ給与の大幅な中抜き、選手村用地の格安売却、
パートナー(スポンサー)企業への優先的な工事発注など、
疑惑には事欠かない今回の五輪。
オリンピックという祭りの後は、不明朗なカネの流れに鋭いメスを入れなくてはいけない。 ・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
総額は3兆2000億円を超すことになる、と学びながら驚嘆したりした。
余りにも巨額なので、小心者の私は、国民ひとりあたり・・と思いながら、
少しボケた私は、算出したりした・・。
そして総額に対して国民一億人とすれば、3万2000円となり、
東京五輪の観戦料と思いながら、微苦笑したりした・・。
もとより「オリンピックスタジアム(新国立競技場)」は、今後も建物使用料で、
利益はすこしづつ収益されたりすると思われ、
或いは幾つかの建物で、維持管理料だけでも赤字が予測される・・。
そして総額は3兆2000億円は、いずれ国民から収集された税金で精算されるが、
東京五輪の観戦料、国民ひとり当たり3万2000円が、
高いか、廉(やす)く感じるかは、今回の東京五輪で、人それぞれ感じた感動と、
正比例するかしら、と微苦笑したりしている。