中国料亭「天祥」(テンショウ)
新中野駅4番出口を出て右手の青梅街道沿いを左に進行。
街道沿いには地域に密着したさまざまなお店が軒を連ね(鍋横大通商店会)
当店はその一角の鍋屋横町交差点に位置しています。
商店会の中にあって、街中ゴージャスというエントランス。
トントンと階段を上り2階に向かいます。
上がりきったところでチャイナドレスに身を包んだスタッフのお姉さんとご対面。
「お一人様は右手からカウンター席にどうぞ」 とのこと。
ゆったりと奥行きのあるカウンターは木製で装飾彫刻を施し、トップはガラス。
絨毯敷きの床、天井の一部にはステンドグラスをはめ込み、やたらと吊るされた
シャンデリアが昭和期のバブルを彷彿させる。
ああ、あったよな。こういう感じのお店。
カウンターの向こうに美女が立てばそのままタイムスリップだ。(どこに?)
視線を窓の向こうに移すと、そこは現在の鍋屋横町交差点。
ごく普通の街の景色。このアンバランスさがたまらず愛おしい。
テーブル・セッティングは、カトラリーレスト、スプーン、箸(縦置き)、使い捨て紙おしぼり。
卓上には、醤油、酢、爪楊枝、紙ナプキン、灰皿など。
カウンター席の端に着座後、お姉さんから、お茶は冷たいものか、温かいものか、
のお尋ねあり。 茶杯でのサーブです。
そうしたところで支配人さんになるのか定かではありませんが黒いスーツ姿の
男性スタッフさんが
「ここは通路になるので、もっと椅子を(カウンターの)中に入れて座ってください」
と後ろからぎゅうぎゅう押してきた。
私は通行の妨げというのだろう。 太っちょさんには辛い。
隣との間隔はあるのですが、前後は気をつけねばならぬよう。
メニューをいただけたので、目を通しました。
最もリーズナブルなサービスランチ(週替わり)でも、料理2品、中国漬物、杏仁豆腐、
ご飯と本日のスープ又は中国粥で5品以上のセット。 これは嬉しい。
サービスランチ 松@1,300
酢豚、なすの辛子炒め、中国漬物(ザーサイ、大根)、
ご飯は、中国粥でお願いしました。 お替わり可です。
盛り付けのお皿が“和”のイメージ。 このあたりが“料亭”なのかしら?
酢豚にはランチタイムを見越して予め揚げておいたのかと疑念を抱かせるように
コチコチに硬くなった豚の唐揚げ。ぐっと噛みこみ、咀嚼回数を増やさなければ
ならないところへ、肉の臭みが感じられたのは手痛い。
ほか、ピーマン、タマネギ、ニンジン、シイタケなど。
どれも細長い形に揃え、味付けは甘酸っぱいケチャップ味。
大きめの茄子には包丁が入れられ、確かに唐辛子も入っていますが、想像していた
なすの辛子炒めとは異なり、酸っぱ辛甘い。 惣菜チックで白飯のお供にはなり得る味。
なお、こちらの豚肉には臭みを感じませんでした。
中国粥は普通。薄い塩味。
料理2品でボリューム十分。
男性客の中にはご飯のお替わりをリクエストする方もいましたよ。
食事のあとに菱形カットのフルーツのせ杏仁豆腐がサーブ。ツルンとした舌触り。
シロップが甘いなあ。
いただいたランチでは、中国料理を模した一昔前の味という印象。
それはそれで親しみやすくて良いのですがね。
個人的には、昭和レトロを残す店内の雰囲気が妙に落ち着きました。
なお、接客に関してはチャイナ服のお姉さんに囲まれ目が肥えているのでしょう。
会計時も素っ気ない黒スーツさんが私にはマイナスイメージだったのですが
昼時は付近にお勤めの方を含め、まずまずの客入り。 何よりです。
今回のランチ満足度数、★★★(3.2)
天祥(テンショウ)
東京都中野区中央4-1-1
TEL 03-5385-2400
営業時間 ランチ 月~金 11:30~15:00(L.O.) ディナー 月~金 17:00~22:00(L.O.21:30)
土・日 11:30~22:00(L.O.21:30)
定休日 無休