中国料理「神田 雲林」(ユンリン) 再訪。
文京区在住の友人(以下、文京特派員と記す)と昼の会食を目的として
予約の電話をかけた。
今回も以前同様、特撰ランチコース (全7品)を申し込むつもりであったが、その際
店側から、夜の7,500円、10,000円も提供出来ます。とのサジェスチョン。
これは朗報。文京特派員は夜になかなか時間がとれないため、
彼女自身、諦めざるを得なかった夜のコース料理がいただけるのだ。
相談のうえ、ディナータイムの
~9周年感謝コース「フカヒレの姿煮込み」と旬の食材のコース~
5,000円、7,500円、10,000円(各、別途、消費税。サービス料なし)から、
7,500円を選び伝える。
数日前には、店から予約再確認(リコンファーム)の電話あり。
入店すると、店は満席状態で、レジ付近には長蛇の列。その脇をすり抜けるように進み
先に到着し、奥の右手テーブル席に案内されていた特派員のもとに着いた。
テーブル・セッティングは、夜仕様。
箸置き、店名入り箸袋に入った割り箸(横置き)、カトラリーレスト、ナイフ、フォーク、ナプキン。
タオル地のおしぼりを手渡しでいただき、ドリンクメニューを検討。
エビス生ビール@550×2からスタートし、紹興酒デキャンタ(5年)@2,250に進行した。
当該コース料理にお品書きはなし。口頭説明で、全て各自分での提供になる。
本日のアミューズ
ピーカンナッツの飴炊き。
雲丹や蝦夷アワビ入り、碧緑の前菜7品盛り
①ノレソレの中国醤油漬け・・・つるんとした喉越しを酸味を効かせた中国醤油で。
②クレソン、押し豆腐、トウモロコシの和え物・・・ベースはごま油。シラスも加わり、
丁寧な仕事を感じさせ、味も上品。
③ジャガイモのピリ辛炒め・・・ほくっと揚げたジャガイモを唐辛子と塩でシンプルに味わう。
④うるいとソラマメの煮凝り・・・瑞々しいうるいを旬のソラマメと合わせ、ウニを添えて。
⑤蝦夷アワビの冷菜・・・下には菜の花とキノコ。柔らかい蝦夷アワビを和山椒で和える。
⑥恋する豚の叉焼・・・恋する豚研究所で作っている豚肉だそう。
質の良い肉で、脂そのものに甘みをもち、噛みしめるほどに豊かな旨みが広がる。
⑦鹿肉の煮凝りオレンジ風味・・・美味!中華スパイスの香る絶品煮凝り。
とろける美味しさを舌の上で楽しむ。
上海風、フカヒレの姿煮込み
フカヒレの姿、醤油煮込み。HPによると90gの大型フカヒレを用意とのこと。
サーブ時には、好みで使えるよう赤酢もセット。
下には根切りもやし、脇には青菜(空芯菜)と優良メンバーが揃い踏み。
同行したスプーンで厚みのあるフカヒレを切り、口に運び、シャクシャクとした繊維を噛み切る。
――美味い。
じっくりと味のしみた煮込みは、濃すぎず寸分の狂いもない味加減。実に優等生だ。
精密にして安定したクオリティの高さ、その技量は筆舌に尽くしがたい。
五目具材の海鮮網脂巻き、木姜風味の四川泡菜ソース
からりと揚がった巻揚げはナイフとフォークを使っていただく。
アスパラを芯にふっくらしたすり身には、海老や皮蛋などの五目具材を含み、
ソースは酸味と辛味が調和し、ぴりっと刺激的で爽やかに辛い。
当店らしく味に品の良さを感じます。
(レンタロー) 香菜も合うな♪ 食材の組み合わせが素敵だよ。
富山ホタル烏賊と大アサリの熟成エビ味噌仕立て、香ばしい孟宗竹の子添え
大ぶりの北海アサリと富山県産のホタルイカをエビ味噌で調味。
エビ味噌自体、塩気と独特の風味があるため心配したけれど、それは不要だった。
旬のホタルイカのワタと熟成したエビ味噌のコクが絶妙なハーモニーを奏で、
味わい深く上品な仕上がり。ニンニクも使っていますが、主張させすぎず、その加減も上々。
なお、コースは次に肉料理になるが、このタイミングで〆の食事を聞きにきてくれた。
北京風、国産ウズラの十三香粉スパイシー炒め
「ウズラは骨まで食べれるよう、小さなひな鳥を使っております。
もし良かったら骨も全部召し上がってみてください。」
国産のウズラを、クミンなどをメインとした13種類の香辛料が混合された十三香粉で味つけ。
表面はかりっと、中はきゅっと身のしまったウズラは肉の味が濃く、芳醇な香りが立ち上る
スパイシーな十三香粉に負けず、優れたマッチ力をみせた。
雲林風〆の麺料理(五目おこわハス葉包み蒸し・四川干し肉の湯麺)
各自違えてチョイス可能。
五目おこわハス葉包み蒸し
ハスの香りを移した五目おこわはもっちりとして、心落ち着けるピュアな美味さ。
何を作ってもらっても上手だなあ。
四川干し肉の湯麺
麺は独特の食感の全粒粉麺を使用。
塩味ベースの湯麺に四川干し肉と水菜をのせ、仕上げにふられた花椒がぴりっと
味を引き締め、合間につまむスモーク香る四川干し肉の濃縮された旨味が
湯麺の印象をグレードアップさせる。
本日の〆の麺飯は甲乙つけがたい旨さだった。
(ノブロー) シェア出来るよう、小皿と小碗もらえたよ。2つごっちゃんになれて幸せだで。
自家製デザート3品盛り
①タピオカとサツマイモ甘納豆のココナッツミルク
②フレッシュフルーツのスパイシー白ワイン風味のシロップがけ
③杏仁豆腐
なお、当該コース料理には、雲南ウーロン茶 “蘭貴人”がセットされている。
お会計は1人当たり10,000円(千円未満四捨五入)。 サービス料はかからず。
料理はすべて神田雲林の味として端正に完成されており、その精度が極めて高い。
文京特派員もお気に入りの当店。また旬の食材コースが変わった頃、お邪魔したい。
神田 雲林 (yun-rin カンダ ユンリン)
東京都千代田区神田須田町1-17 第2F&Fロイヤルビル 2F
TEL 03-3252-3226
営業時間/ 月~金 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:30~22:30(L.O.21:25)
土・祝 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:30~22:00(L.O.21:00)
定休日 日曜日
※中国料理満足度数は、4.6~5.0