凄まじい(がふさわしい)天気の1日だ。朝、少し晴れ間が出たが、バラバラという音がして、窓にあられが突き刺さってきた。30分もしないうちに太陽が出た。そして雨になり、寒い!郵便局へ行って、帰りにはまたあられが(みぞれ)が降ってきた。
新型コロナウイルスのニュースばかり、なにか明るいことはないのだろうか。ネットに「そうだ、京都へ行こう!」と桜の写真がある。どうも、その気分ではない。我が家のお雛様にと、1週間くらい前に、つぼみの堅い桃の枝を求めた。咲いたらきれいだろう と心待ちにしていた。3月3日の2日前に淡いピンクの花が咲いた!桃ではない!そして、思い出した。去年も間違えたのだ。というよりは、花束には名前が書いてなかったので、「桃」と思ったのだ。今年も・・・。淡いピンクが濃くなり美しい!間違えは繰り返される。
春の花に「万作」がある。思い出の花の名だ。小学4年生の子に、国語を教えていた時だ。この万作の花の詩があった。
ー白い自由画ー
「春」という題で
私は子供たちに自由画を描かせる
子供たちはてんでに絵の具を溶くが
塗る色がなくて途方に暮れる
ただ まっ白い山の幾重なりと
ただ まっ白い野の起伏と
うっすらとした薄墨の陰影の所々に
突き刺したような疎林の枝先だけだ
私はその一枚の空を
淡いコバルト色に彩ってやる
そして 誤って まだ濡れている枝間に
ぽとり!と黄色のひと雫を滲ませる
私はすぐ後悔するが
子供たちは却ってよろこぶのだ
「ああ まんさくの花が咲いた」と
子供たちはよろこぶのだ
好きな詩だ。生徒に聞いた「このまっ白い、は な~に?」
生徒が答えた。「おさとう!」